ゾンビだらけの世界でやりたいことをやる
ブラック企業で死んだような生活をしていた主人公。 ある日謎の感染によってゾンビだらけの世界になってしまい、そこで絶望するどころか、会社にいかなくてよくなった解放感で、これまでできなかったことをやっていこうという話。 荒廃した世界の中で、なんとも前向きな話。 ただ、自分もいつ死ぬかわからない状況になったら、将来とか老後とか考えずに今何をしたいかを優先するんだろうなと思うと納得できる。 ゾンビに襲われる描写もあるが、そういったパニックホラー的な話よりも、それ以上に「生きること」にフォーカスしている感じが良い。 主人公のブラック企業から解放だけでなく、友人のケンチョは本当はお笑い芸人になりたかったとか、 ヒロイン・三日月閑も、厳しい父親の教えから、やりたいことよりもやるべきことを優先されて生きてきたことからの解放も描かれたり、登場人物何かしら縛られていた環境や過去から脱却は、読んでいて気持ちが良い。 人間何かしら不自由だったり、制約があるなかで生きてますからね。 こんな世界にならないと、やりたいことを思いっきりできないのは弱冠悲しいが、だからそ登場人物たちが生き生きしている様がイイ。 読んでいて元気になる作品です。 アニメや実写化などメディア展開も華々しい作品なので、そちらもチェックしたくなりました。
ブラック企業務めでいろいろおかしくなってしまった主人公。
ブラック企業勤め2年目にあったポストに謝るシーンが物静かにこわい。
3年目、会社に行かなくて良いとなった途端、目に生気が宿る。
「明日も明後日も来週も、会社に行かなくていいなんて夢みたいだ」
第一話最後のページのセリフをみて、ふっきれた人は強いなと思った。
ゾンビがそこにウヨウヨいるけど、せっかくのおやすみをのびのび。
この描写に、主人公の独特さと、この作品のおもしろさが濃縮されていると思う。
一緒にバカなことをしてくれる友達がいたり、一緒に旅してくれる女の子がいたり。
失った数年を取り戻すように活動する姿がまぶしい。
そんなゾンビだらけの世界。
主人公をみていると、別の方法でブラック企業を辞められたら良かったのになあと思ってしまう。