ほんの些細なエールでも
物凄く個人的な話で恐縮ですが、今年職を失いました。勿論ショックでしたし、コロナや色々な要因があり、個人で出来たことがあったとも思えず、仕方ないところでもありました。ただ、幸か不幸か自分は単身者であり、多少の貯金で繋げる部分もありましたし、気楽なもんでした。 自分以外を守る必要がない状況というのは案外気楽なもんですが、だからこそこの作品の「かっちゃん」に対してエールを送りたくなりました。 Living on the edge.今の日本で生きていくのは、一歩間違えばどこまでも落ちていくこともあり得ますし、だから皆余裕がないのだとも思えます。大変な状況を抱えている人の足を引っ張ったり、嘲笑ったりせずに、エールを送れる人間でありたい。細やかであっても、単行本を買って応援したいと思う作品でした。
ここ(マンバ)で「しょせん他人事ですから」の
口コミを読んで、試し読みをして、
面白そうだな、女性誌で連載中みたいだな、
ああ俺は女性誌とか全く読まないし知らないわけだ、
でも面白そうだから本屋に行ったときに探してみるか。
くらいに思った。
それからしばらくしてこの「打ち切り・・」の
口コミを読んで、
ああこの漫画1~2年前に読んだな。
たしか感想として思ったのは
絵とか上手いと思うけれど、このレベルの絵を描く人でも
連載獲得継続ってのは難しいんだな、
漫画家って大変だな、
と思ったことを思い出した程度。
その時点で、この先生は実際にどんな漫画を描いて
それで打ち切りになったのだろう、とか
この先生の漫画は面白いかも、読んでみるか、と
興味を持ったり調べてみたりはしなかったはず。
ようするにこの先生、多分ずっと売れないんだろうな、
と思ったはずだ。そのときは。
しかし改めてこの富士屋先生が「しょせん・・」
を描いていると知って
「なんだよ面白そうじゃん。
俺って漫画家を見る目ないんだなあ。」
と思った次第。
けれど「打ち切り・・」みたいなエッセイ漫画を読んで、
それで父として働き家庭を支える立場として、
共感し面白いと思う人はいても、こういうエッセイ漫画を読んで
「この先生の他の漫画を読みたい」
と思う人も少ないだろうなとも思う。
そして多分だが、富士屋先生ご自身も
「打ち切り・・」みたいな漫画を描いて
それが自分の漫画家としての将来にいかほどのメリットを
生んでくれるかはあまり期待していなかったのではないか、
とも思う。
逆に富士屋先生がもっと野心家で
例え父親エッセイ漫画でも、これをきっかけに世に出るくらいに
凄い漫画にしてやるぜ、みたいに描いていたら・・
まあそううまくはいかなかったような気もします。
ほんと漫画家って連載って、
なにをどう描けば売れるのか
それがわかれば誰も苦労しないよ、という世界なのでしょう。
そのへんも含めて、「しょせん・・」や「19番目の・・」
も読んでみたいと思いますし、いずれは、
「打ち切り・・」執筆後、いかにして
「しょせん・・」「19番目・・」連載に至ったか、
というドキュメント・エッセイ漫画も
出来ることなら読んでみたいです。