『しょせん他人事ですから』が控えめにいっても最高だったので、同じ作家さん縛りをしたら、『19番目のカルテ 徳重晃の問診』もこの方だと知って驚く。 両方とも、現在進行系で、今私が好きな作品。 さぞ売れっ子作家さんなのだろうなぁと思ったら、なんとこんな作品があった。 え、打ち切りマンガ家だったんだと。 タイトルの「パパになる」という部分も、気になり読んでみましたが、同じ父親として、ものすごく勇気をもらえました。 特に上記作品にある、作者の現在の活躍をみると、男は家族を背負い父親になると強くなるのか、とうなります。 さて内容ですが、主人公(=著者)は漫画家として鳴かず飛ばずななか、子供ができてしまう。 生活のために、いったん漫画家を諦め大工になるも、全く使い物にならず罵られる日々。 漫画家としての道も、数少ないチャンスはあるが一向にモノにできない。 そんな生活を詳らかに描いた実録エッセイ作品。 上述しましたが、現在の漫画家としての活躍を知らなければ胸が苦しくなる展開ばかりなのですが、知っている私は、逆にここから復活できたことに本当に勇気づけられます。 人間、何があっても、何度でも這い上がれるんだと自信を与えてくれます。 実録エッセイなだけにリアリティはさることながら、 最終話のお子さんへの思いは純粋に涙しました。 そうそう、そうなんだよ。って私は、なりました。 子をもつ父親の人は共感できる&勇気づけられる内容だと思います。
@六文銭

ここ(マンバ)で「しょせん他人事ですから」の
口コミを読んで、試し読みをして、
面白そうだな、女性誌で連載中みたいだな、
ああ俺は女性誌とか全く読まないし知らないわけだ、
でも面白そうだから本屋に行ったときに探してみるか。
くらいに思った。
それからしばらくしてこの「打ち切り・・」の
口コミを読んで、
ああこの漫画1~2年前に読んだな。
たしか感想として思ったのは
絵とか上手いと思うけれど、このレベルの絵を描く人でも
連載獲得継続ってのは難しいんだな、
漫画家って大変だな、
と思ったことを思い出した程度。
その時点で、この先生は実際にどんな漫画を描いて
それで打ち切りになったのだろう、とか
この先生の漫画は面白いかも、読んでみるか、と
興味を持ったり調べてみたりはしなかったはず。
ようするにこの先生、多分ずっと売れないんだろうな、
と思ったはずだ。そのときは。

しかし改めてこの富士屋先生が「しょせん・・」
を描いていると知って
「なんだよ面白そうじゃん。
 俺って漫画家を見る目ないんだなあ。」
と思った次第。
けれど「打ち切り・・」みたいなエッセイ漫画を読んで、
それで父として働き家庭を支える立場として、
共感し面白いと思う人はいても、こういうエッセイ漫画を読んで
「この先生の他の漫画を読みたい」
と思う人も少ないだろうなとも思う。
そして多分だが、富士屋先生ご自身も
「打ち切り・・」みたいな漫画を描いて
それが自分の漫画家としての将来にいかほどのメリットを
生んでくれるかはあまり期待していなかったのではないか、
とも思う。
逆に富士屋先生がもっと野心家で
例え父親エッセイ漫画でも、これをきっかけに世に出るくらいに
凄い漫画にしてやるぜ、みたいに描いていたら・・
まあそううまくはいかなかったような気もします。
ほんと漫画家って連載って、
なにをどう描けば売れるのか
それがわかれば誰も苦労しないよ、という世界なのでしょう。

そのへんも含めて、「しょせん・・」や「19番目の・・」
も読んでみたいと思いますし、いずれは、
「打ち切り・・」執筆後、いかにして
「しょせん・・」「19番目・・」連載に至ったか、
というドキュメント・エッセイ漫画も
出来ることなら読んでみたいです。

どんな状態でも父親になるという覚悟にコメントする
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名無し
1年以上前
ここ(マンバ)で「しょせん他人事ですから」の 口コミを読んで、試し読みをして、 面白そうだな、女性誌で連載中みたいだな、 ああ俺は女性誌とか全く読まないし知らないわけだ、 でも面白そうだから本屋に行ったときに探してみるか。 くらいに思った。 それからしばらくしてこの「打ち切り・・」の 口コミを読んで、 ああこの漫画1~2年前に読んだな。 たしか感想として思ったのは 絵とか上手いと思うけれど、このレベルの絵を描く人でも 連載獲得継続ってのは難しいんだな、 漫画家って大変だな、 と思ったことを思い出した程度。 その時点で、この先生は実際にどんな漫画を描いて それで打ち切りになったのだろう、とか この先生の漫画は面白いかも、読んでみるか、と 興味を持ったり調べてみたりはしなかったはず。 ようするにこの先生、多分ずっと売れないんだろうな、 と思ったはずだ。そのときは。 しかし改めてこの富士屋先生が「しょせん・・」 を描いていると知って 「なんだよ面白そうじゃん。  俺って漫画家を見る目ないんだなあ。」 と思った次第。 けれど「打ち切り・・」みたいなエッセイ漫画を読んで、 それで父として働き家庭を支える立場として、 共感し面白いと思う人はいても、こういうエッセイ漫画を読んで 「この先生の他の漫画を読みたい」 と思う人も少ないだろうなとも思う。 そして多分だが、富士屋先生ご自身も 「打ち切り・・」みたいな漫画を描いて それが自分の漫画家としての将来にいかほどのメリットを 生んでくれるかはあまり期待していなかったのではないか、 とも思う。 逆に富士屋先生がもっと野心家で 例え父親エッセイ漫画でも、これをきっかけに世に出るくらいに 凄い漫画にしてやるぜ、みたいに描いていたら・・ まあそううまくはいかなかったような気もします。 ほんと漫画家って連載って、 なにをどう描けば売れるのか それがわかれば誰も苦労しないよ、という世界なのでしょう。 そのへんも含めて、「しょせん・・」や「19番目の・・」 も読んでみたいと思いますし、いずれは、 「打ち切り・・」執筆後、いかにして 「しょせん・・」「19番目・・」連載に至ったか、 というドキュメント・エッセイ漫画も 出来ることなら読んでみたいです。

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名無し
1年以上前
ここ(マンバ)で「しょせん他人事ですから」の 口コミを読んで、試し読みをして、 面白そうだな、女性誌で連載中みたいだな、 ああ俺は女性誌とか全く読まないし知らないわけだ、 でも面白そうだから本屋に行ったときに探してみるか。 くらいに思った。 それからしばらくしてこの「打ち切り・・」の 口コミを読んで、 ああこの漫画1~2年前に読んだな。 たしか感想として思ったのは 絵とか上手いと思うけれど、このレベルの絵を描く人でも 連載獲得継続ってのは難しいんだな、 漫画家って大変だな、 と思ったことを思い出した程度。 その時点で、この先生は実際にどんな漫画を描いて それで打ち切りになったのだろう、とか この先生の漫画は面白いかも、読んでみるか、と 興味を持ったり調べてみたりはしなかったはず。 ようするにこの先生、多分ずっと売れないんだろうな、 と思ったはずだ。そのときは。 しかし改めてこの富士屋先生が「しょせん・・」 を描いていると知って 「なんだよ面白そうじゃん。  俺って漫画家を見る目ないんだなあ。」 と思った次第。 けれど「打ち切り・・」みたいなエッセイ漫画を読んで、 それで父として働き家庭を支える立場として、 共感し面白いと思う人はいても、こういうエッセイ漫画を読んで 「この先生の他の漫画を読みたい」 と思う人も少ないだろうなとも思う。 そして多分だが、富士屋先生ご自身も 「打ち切り・・」みたいな漫画を描いて それが自分の漫画家としての将来にいかほどのメリットを 生んでくれるかはあまり期待していなかったのではないか、 とも思う。 逆に富士屋先生がもっと野心家で 例え父親エッセイ漫画でも、これをきっかけに世に出るくらいに 凄い漫画にしてやるぜ、みたいに描いていたら・・ まあそううまくはいかなかったような気もします。 ほんと漫画家って連載って、 なにをどう描けば売れるのか それがわかれば誰も苦労しないよ、という世界なのでしょう。 そのへんも含めて、「しょせん・・」や「19番目の・・」 も読んでみたいと思いますし、いずれは、 「打ち切り・・」執筆後、いかにして 「しょせん・・」「19番目・・」連載に至ったか、 というドキュメント・エッセイ漫画も 出来ることなら読んでみたいです。
COBRA THE SPACE PIRATE

夢と呼ぶにはあまりに厳しく余りに哀しい影に向かってのオデッセイ

COBRA THE SPACE PIRATE
阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ)
阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ)

著者のライフワークなので一言で括れない幅がある作品で、私は 1.手塚治虫的なタッチが残り奇想展開なアイディアの楽しい「少年ジャンプ初期」(「コブラ復活」~「ラグボール」) 2.線がややソリッドになりシニカルな描写の増えた「少年ジャンプ中期」(「二人の軍曹」~「黄金の扉」) 3.ヒロイックな描写の光る「少年ジャンプ後期」(「神の瞳」~「リターンコブラ」) 4.「聖なる騎士伝説」 5.CGフルカラー期 で分けている。どの期間も見るべき所のある漫画であるが、4.の「聖なる騎士伝説」について書きたい。  「聖なる騎士伝説」は青年誌に掲載された長編で他の話より暗く、いつもよりシリアスでアダルトな展開や描写が多い異色のエピソード(何てったって、レディーさえ出てこない) だ。ここでは新世界の興奮は悪鬼に蹂躙され、コブラのいつもの剽軽な態度やヒロイックな勇気は鳴りを潜め、笑みは嘗て見られなかった暗い影を忍ばせている。絵の線もどの辺よりも細く、陰影もまた濃く、混沌とした悪意蔓延る世界をこれでもかと描き出す。筋も宝や冒険ではなく悪鬼の暗殺と言う剣呑な代物で、終盤に明かされる種も周到に張られた伏線もあり陰惨な世界観を補強する。  今までのスペースオペラと比べると余りにもノワールであり、退廃的でもあるが、それだけに強烈であり、私はこのエピソードが一番好きだ。けだし、このノワールが単なる露悪に終わらず、コブラが常に世を儚むようなニヒルな皮肉を呟きながら銃をぶっ放しながらもどこか善や正義を諦めきれていないからではないかと思う。有名なコマでもある様にコブラは終盤、実際には何の利益を齎さなかった教会を批判し「神か……最初に罪を考え出したつまらん男さ」と呟いてみせたが、これはやはり神や正義についてどこか夢を持っている証拠に他ならないと思う。さもなくばこんなセリフは決して言わないだろう。  コブラの海賊としてのアウトローな性格や享楽主義は上記の理想主義的な思想やストイックさに支えられている。寺沢武一は彼の初期作品を「思弁的」と批評していた記憶があるが、そういった性格が彼の作品から消えた事は一度も無かったことは確かだろう、そしてそれこそがこの漫画をいつまでも輝かせているのだろう。海賊と言う自由とギルドに対抗する高潔な戦士の顔を持つあの男のとこしえの旅に祝福を。

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