女中さん(14)と未亡人先生の物語
すべてが美しい。画はもちろんだけど、女中が女性の働き手の代名詞的存在だったとされる大正時代においてこの関係、この2人は「尊い」。 巻末でグッと来るシーンで〆られると続きが気になって仕方ないし、表現もまた「言わんでもわかる」ように描かれ方をしている。 さすが長田佳奈先生。 ハナちゃんの真面目さ、言葉遣い、立ち振舞がとても14とは思えないが、それらをひっくるめて大正日本の美しさを物語っている。
『女中』。かつては日本女性の一大職業であり、日常の中にその姿はありました。これは、そんな女中さん達が活躍した昭和初期を舞台に14歳の女の子・野中ハナが、翻訳家の蓮見令子の女中として働く日々を描いた物語。
発売日に早速1巻買いました。とても良かったです。特に瓦斯コンロのエピソードは可愛かった。
ところで雑誌で1話目を読んだ時に、ハナちゃんが応接間で待たされて「くつろぐとはどうすべきかわからず・・・」と片付けをしてしまうシーンがあったように記憶してるのですが、1巻には該当シーンがありませんでした。
しかしどう考えても初登場シーンでないとおかしいし、その画像(このページにもある)を見ると、令子さんとハナちゃんの着物の柄は同じ。でもソファの柄が違う?
単行本化に際して描き直したということでしょうか?
ハナちゃんの生真面目さを表すいいエピソードだと思ったのですが。
それとも、以後の展開に齟齬を生じる恐れがあり削ったとか、なんでしょうか。
好きなシーンだったので残念です。
コミックスはまだ買ってないですが、そういうシーンがあった記憶はなんとなくあります。できれば本誌掲載の第1話とコミックスを比べてみたいですね。