あらすじ『女中』。かつては日本女性の一大職業であり、日常の中にその姿はありました。これは、そんな女中さん達が活躍した昭和初期を舞台に14歳の女の子・野中ハナが、翻訳家の蓮見令子の女中として働く日々を描いた物語。
すべてが美しい。画はもちろんだけど、女中が女性の働き手の代名詞的存在だったとされる大正時代においてこの関係、この2人は「尊い」。 巻末でグッと来るシーンで〆られると続きが気になって仕方ないし、表現もまた「言わんでもわかる」ように描かれ方をしている。 さすが長田佳奈先生。 ハナちゃんの真面目さ、言葉遣い、立ち振舞がとても14とは思えないが、それらをひっくるめて大正日本の美しさを物語っている。