あらすじ昭和初期、14歳、女中。うちに来てから早一カ月。初めてのお休みに、令子さんと東京見学へ。そこは初めて見るものばかり。映画、マネキンガール、エスカレーター、メロンクリームソーダ。見るものすべてが新鮮です。
すべてが美しい。画はもちろんだけど、女中が女性の働き手の代名詞的存在だったとされる大正時代においてこの関係、この2人は「尊い」。 巻末でグッと来るシーンで〆られると続きが気になって仕方ないし、表現もまた「言わんでもわかる」ように描かれ方をしている。 さすが長田佳奈先生。 ハナちゃんの真面目さ、言葉遣い、立ち振舞がとても14とは思えないが、それらをひっくるめて大正日本の美しさを物語っている。