あらすじ昭和9年、夏の終わりが近づいてきた東京。初めてのお子様ランチやフルーツゼリーに舌鼓を打ったり、見たこともない大怪物に思いを馳せたりなど、14歳の女中のハナは彩り豊かな日々を送ります。お盆に入り、令子が外泊中に家を数日の間、留守番を任されるハナだったのですが…。未知の扉が開かれる第5巻です。
すべてが美しい。画はもちろんだけど、女中が女性の働き手の代名詞的存在だったとされる大正時代においてこの関係、この2人は「尊い」。 巻末でグッと来るシーンで〆られると続きが気になって仕方ないし、表現もまた「言わんでもわかる」ように描かれ方をしている。 さすが長田佳奈先生。 ハナちゃんの真面目さ、言葉遣い、立ち振舞がとても14とは思えないが、それらをひっくるめて大正日本の美しさを物語っている。