あらすじ昭和9年、小暑。日が延びて、ハナにとって初めての東京での夏がやってきます。ハナは涼しげな簡単服を作ったり、夏の台所の一仕事など、女中としてまめまめしく働きます。そんなある日、蓮見宅にハナと同年代の女の子が訪れてきて…。
すべてが美しい。画はもちろんだけど、女中が女性の働き手の代名詞的存在だったとされる大正時代においてこの関係、この2人は「尊い」。 巻末でグッと来るシーンで〆られると続きが気になって仕方ないし、表現もまた「言わんでもわかる」ように描かれ方をしている。 さすが長田佳奈先生。 ハナちゃんの真面目さ、言葉遣い、立ち振舞がとても14とは思えないが、それらをひっくるめて大正日本の美しさを物語っている。