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ひだまりスケッチ

ひとり暮らしも、二人でみんなで!

ひだまりスケッチ 蒼樹うめ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

高校前の「ひだまり荘」でひとり暮らしする、新入生のゆの。同じ屋根の下の同級生、先輩達、翌年には後輩達と、女子だけの賑やかな日々に笑いっぱなし!ちょっと独特な「美術科」で、技を磨いて未来探し……は、もうちょっと先かも。 ……という感じで、基本はまったり進行の四コマコメディ。見所は何と言っても、六室あるひだまり荘の、同学年同士の「バディ」な関係。 例えば、ゆのの一つ上のヒロと沙英は、ほぼ「夫婦」。阿吽の呼吸で互いを補う関係は、「恋愛」を既に終わらせたような安心感を周囲に与える。 そんな先輩達に憧れるゆのと、同級生の宮子の関係は「持ちつ持たれつ」。宮子は生活面ではゆのに頼りっきりな反面、精神的には楽天的な性格で、自信がないゆのを支える。 一つ下のなずなと乃莉は「振り回し/され型」。乃莉は気弱ななずなのサポートに奮闘しながら、なずなの愛らしさに癒されて安心する。 様々な形の「バディ」が表現され、更には学年も飛び越えて、彼女達が支え合う日々のエピソードが少しずつ、積み上げられる。その先には、ひだまり荘でしか育めない、大きな友情が待っていて、節目節目に訪れる感慨に、思わず泣けてしまうのだ。 この先、ゆのと宮子に訪れる進学という試練が、どのようなエピソードとして彼女達の人生に積み重なるのか、乃莉・なずなと新入生の茉里と共に、見守りたい。 四コマ漫画として整理された背景は、連載当初から読みやすく、更に3、4巻辺りで現在の蒼樹うめ先生の、『魔法少女まどか☆マギカ』のキャラクターデザインや『微熱空間』で見られる、究極に可愛いキャラの完成形が発現する。 8巻から登場のぶっちゃけ系新入生・茉里ちゃんが可愛くて、今までにない展開が新鮮なので、沙英・ヒロ卒業後も安心の面白さ!

宝石の国

重さと軽さが同居する、命の話

宝石の国
アフリカ象とインド象
アフリカ象とインド象

大好きな漫画です。 学生の頃、この漫画に狂っていた時期がありました。 友人全員にこれを読めとしつこく勧めて、 読んだ人に対してはお前はこの漫画の何もわかってない!と浅い考察を語る最悪のオタクでした。黒歴史です。 つまり、人を狂わせるほど魅力ある漫画ということとも言えます。言えますね。 とはいえ、こちらは既に多方面で紹介され尽くした人気作でもあります。 今さら自分の稚拙な語彙でレビューしても読むに耐えませんので、 ネットの海に散乱した情報に少しだけ補足をして、読むことを迷っている方の壁を取り払えればと思います。 この漫画が話に上がる時についてくるのが、とんでもない鬱漫画だという話題。 これが読み手の1つのハードルになってしまっていると思います。もったいない! 大丈夫。救いはあります。怖くないです。 確かに取り扱うテーマは重く、展開に心が締め付けられることはありますが、この作品の魅力はそこだけではないです。 素晴らしいのは重厚な世界観の中に、ポップさのエッセンスを忘れず組み込んでいること。 (ここで言うポップさとは、いわゆる大衆に寄り添う心のこと) 会話のテンポ、 キャラの関わり、 かわいらしいジョークのセンス。 そういう要素の節々に、作者である市川春子氏の人柄を感じられます。 そしてその人柄から読み取れるのは、 この人は読者の心をズタズタにしたい訳ではないよ〜。 ということ。 きっと最後まで読み切った方なら共感してくれると思います。 苦しさの先に希望がある。 これは人間の話。命の話。生と死の話。愛の話。宇宙の話。 火の鳥超えてます。ガチ。

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