ダメダメな主人公がどう変わっていくのか・・・。
1巻読了。 まだ、導入部分なので、何とも言えないが、高校三年生の卒業式に階段から落ちて、目覚めたら高校一年生の入学式に戻っていたというお話。 入学式の時にかっこいいと思っていた、女性の応援団長。 このままでは、応援団が無くなってしまう。 そこで、今村は、応援団を救うべく奔走していく。 これから、また、一から高校生活をやり直すってことは、今村が変えていくと未来も変わるのか?
タイムスリップ含む広義のループものが好きなので、
本作も最初は読んでたいたのですが、途中で挫折。
(8巻あたりの演劇の所)
終わりってどうだったけかな?と気になったので一気に読んでみました。
このきっかけは、久保ミツロウ先生の作品って、
毎度、え?これで終わり?的な感覚を残されると、
そこかしこで言われていた(主に読者レビュー)のを目にしたから。
本作も同様のことが言われていた。
自分自身、好きな作家さんなので、作品には全部目を通しており、似たような感覚は経験しているからよくわかった。
だけど、本作を読んでわかったんす。
あくまで個人的な意見なのですが、久保ミツロウ先生は
「最後だけ決めて描いている」
んじゃないかってこと。
最後にこれだけ伝えたい!
ってことがあって、そこから物語をスタートさせているじゃないかってこと。
物語のつくり方としては、ある意味正しいのですが、
久保ミツロウ先生の場合、最後だけがバッチシ決まってて、その勢いで舞台や設定が決まり、導入に戻り、そして勢いが続かず中盤がちょとダレる。(失礼)
そして、ダレた中盤から、まくしたてるように結末に向かうから唐突感がすごいんだろうと。
そう考えて読むと、妙に納得ができ、理解が深まったんです。
(繰り返しますが、個人的な感想です。)
本作で言えば、最終巻が言いたいことの全てだと思います。
自分の中では、タイトルのとおり。
未来がわかると、人は頑張らなくなる。
どうなるかわからないから、あれこれ悩み、考え、がむしゃらになったりする。
例えそれが良いものであって、悪いものであっても、未来がわかることは絶望なのだと。
それが言いたかったのかな~と思いました。
結局のところ、繰り返すこと、やり直すことー「アゲイン」ーに、あまり意味はなく、未来がわかったからといって、本質的には何も変わらないのです。
最後の今村がそうでしょう。
そこから、他の巻のエピソードを読むと、自分的には得心がいきましたよ。
その中で、だからこそ何度やり直しても変わらない「思い」があるってとこには、グッときましたね。
また一つループものの名作に出会えました。
『モテキ』の久保ミツロウが描く、高校生活タイムスリップストーリー!――高校生活3年間、友達も思い出も作らず卒業式を迎えた今村金一郎(いまむら・きんいちろう)。だが同級生の女子・暁(あきら)と階段から転げ落ち、気づいたら3年前の入学式の日へタイムスリップしていた!憧れていた女団長・宇佐美(うさみ)と再び出逢った金一郎は、応援団に入団し、宇佐美が独りで頑張る応援団の立て直しを目指す!!
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