あらすじ

マラソンスタート!金一郎(きんいちろう)の次代団長襲名をかけた応援合戦が始まった。自分が考えた面白い応援が好評で、金一郎のテンションは上がりっぱなし!ライバルの人気マスコット『びーえる君』を追いかけるため近道を選んだはずが、そこは奈落の底!意識を失いアゲインした金一郎が辿り着いたのは自分がいない未来だった!時空の果てを一人で彷徨う金一郎が永遠の孤独のなかで叫んだ名は……!?
アゲイン!! 1巻
『モテキ』の久保ミツロウが描く、高校生活タイムスリップストーリー!――高校生活3年間、友達も思い出も作らず卒業式を迎えた今村金一郎(いまむら・きんいちろう)。だが同級生の女子・暁(あきら)と階段から転げ落ち、気づいたら3年前の入学式の日へタイムスリップしていた!憧れていた女団長・宇佐美(うさみ)と再び出逢った金一郎は、応援団に入団し、宇佐美が独りで頑張る応援団の立て直しを目指す!!
アゲイン!!(2)
応援団の存続を目指し、金一郎(きんいちろう)は、今は辞めてしまった元団員の復帰に狙いを絞る。だが元団員は『土下座の達人』チャンクマに、上下関係が大好きなパイセン野郎、高いコミュニュケーション能力を持つ本格リア充とヒトクセある奴ばかり。合同応援練習が迫るなか、金一郎が元団員達と正面衝突!?
アゲイン!!(3)
金一郎(きんいちろう)の初応援となる野球部定期戦が迫る!相手は応援団の名門校・かぼ国。だが、野球部期待の一年生エース・鈴木(すずき)は、失恋のショックで試合どころじゃない!しかも宇佐美(うさみ)は、かぼ国の応援団長が好き!?モチベーションだだ下がりの金一郎を鍛えるために応援団は地獄の合宿に突入するも、身勝手なパイセン達に金一郎の怒りが爆発!!どうなる応援団!!
アゲイン!!(4)
応援合宿二日目。一日団長に任命された金一郎(きんいちろう)は、チア部との応援練習で、宇佐美(うさみ)とアベタマの振り付けを入れ替えるという暴挙に出る。金一郎の狙い通り応援練習は盛り上がったが、恥ずかしさMAXの宇佐美がブチ切れ!それをきっかけに応援団の面々は本音を話し出す。応援団がようやくまとまり始めたと思ったその矢先……!?
アゲイン!!(5)
再び三年前の世界に戻った金一郎(きんいちろう)は、宇佐美(うさみ)にアゲインのことをぶっちゃけ、彼女の悲惨な運命を変えるため行動を開始!未来を左右する野球部対抗戦まで、あとわずか。応援団はガッチリ団結して新しい応援を作ろうとするのだが、なぜか金一郎と宇佐美の仲に尾ヒレがついて大スキャンダルに巻き込まれたり、金一郎への気持ちに気づいたレオが泣き出したり、前途多難。“アゲイン”で、世界を変えることはできるのか!?
アゲイン!!(6)
宇佐美(うさみ)の人生が転落するきっかけとなった対抗戦が始まった!金一郎(きんいちろう)とレオのキッスを知ってしまった先発投手の鈴木(すずき)。彼にとって金一郎は恩人で、レオはちょっと気になっている存在。動揺した鈴木は持ち前のメンタルの弱さが出て、大量点を奪われてしまう。孤立無援となった鈴木のために立ち上がった金一郎。反撃の狼煙は上がるのか……!?
アゲイン!!(7)
定期戦の応援をやり遂げ、応援団の存続に目処が立った。“アゲイン”して最初の目的を何とか達成した金一郎(きんいちろう)だったが、なぜかモヤモヤ?三年後の意識で三年前を生きる、金一郎の(勝手な)悩みとは……?そんなところへ、関係保留中の麗緒(れお)が、金一郎との仲を進展させようと良からぬ画策をして……!?人間関係こじれにこじれる高校生活タイムスリップストーリー、ヒネクレ男子、恋に揉まれるの巻!
アゲイン!!(8)
文化祭でオリジナルの劇をやることになった演劇部。だが、脚本がちっとも進まない花高(はなたか)は、金一郎(きんいちろう)からの強すぎるプレッシャーで、ついには登校拒否に。文化祭まで1か月を切り、心配する金一郎たちが演劇部の部室で見たのは、「しにたーい」と歌い踊る花高の姿だった!その姿になにかを感じた応援団は、花高を美人に変身させ、前代未聞の『しにたいミュージカル』完成に向け動きだす!
アゲイン!!(9)
三年後にはグラドルとして大ブレイクする地味系・演劇部部長の花高(はなたか)と、応援団が手を組んだ!目的は文化祭での公演の成功。演目は金一郎(きんいちろう)が脚本を書いた“しにたいミュージカル”。刻一刻と迫る本番に向け、すべては順調に思われたのだが……。なぜか過熱する“しにミュ”フィーバーに顧問教師との対立、やっぱりブチ切れて逃げ出しちゃった金一郎!次々と勃発する問題を乗り越えて……この応援、成功させられるのか!?
アゲイン!!(10)
演劇部の立て直しを成功させ、かつてなくポジティヴな金一郎(きんいちろう)。続く体育祭は晴天の晴れ舞台……のはずが、天気はまさかのドシャ降りに。アゲイン前はなかった出来事に人間関係も荒れ模様で、またもや波乱の予感!?ヒロ君にフラれたアキは失恋モンスターと化し、ヒロ君はゲスの道をひた走り、なんと宇佐美(うさみ)までがアゲインしちゃって……!?
アゲイン!!(11)
次期団長に立候補した金一郎(きんいちろう)は、アキ、ヒロ君を仲間に加え、次代の応援団にふさわしい自分だけの団長像を探し始める。そんな中、フラリとやって来たのが宇佐美(うさみ)の先々代団長・近藤夏彦(こんどう・なつひこ/通称・サマ彦)。宇佐美を「処女」、金一郎を「童貞」と呼び捨てるサマ彦は、すっかりたるんでしまった応援団にスパルタなテコ入れを始める。そこでナチュラル・ボーン・反体制、金一郎が黙って従うはずもなく……。
アゲイン!!(12)
マラソンスタート!金一郎(きんいちろう)の次代団長襲名をかけた応援合戦が始まった。自分が考えた面白い応援が好評で、金一郎のテンションは上がりっぱなし!ライバルの人気マスコット『びーえる君』を追いかけるため近道を選んだはずが、そこは奈落の底!意識を失いアゲインした金一郎が辿り着いたのは自分がいない未来だった!時空の果てを一人で彷徨う金一郎が永遠の孤独のなかで叫んだ名は……!?
モテキ

モテキ

藤本幸世(ふじもとゆきよ)、29歳、彼女なし。恋にヘタレな草食系男子。そんな彼に、人生初の「モテ期」がやってきた!?過去すれ違った女性たち……ロックフェスで盛り上がり損ねた、アクティブ美人・亜紀(あき)、温泉旅行でも友だち以上になれなかった、ボーイッシュ系、いつか、ラブホまで行っただけ……のフェロモン美女・夏樹(なつき)他多数との再会と恋のチャンスに孤軍奮闘する幸世の、痛くてせつないラブコメディー!!
トッキュー!!

トッキュー!!

幼い頃に亡くした漁師の父親の言葉から、人命救助を志す新米潜水士の神林兵悟(かんばやし・ひょうご)。配属から4か月、ついに本物の海難に遭遇する!まっすぐ立っていられないほど荒れた海、見えない目標、ダメかと思ったその時、兵悟は潜水士の最高峰「特殊救難隊」のレスキューを目撃する!!
3.3.7ビョーシ!!

3.3.7ビョーシ!!

応援が生きがいの純情ボーイ福田新一(ふくだ・しんいち)は、応援団長としての最後の夏を終え、いよいよ受験態勢に突入した。しかし、何をやりたいのかわからず、悪友に誘われるまま東京・新宿に行くことに!女の子との突然の出会いで都会の渦に巻き込まれ……新宿のトップホスト・ウメさんちに居候!?新宿の街に集まるいろんな人の人生を応援します。もちろん女の子だって!
久保ミツロウ 初期作品集 しあわせ5はん/くらげ

久保ミツロウ 初期作品集 しあわせ5はん/くらげ

久保ミツロウのデビュー作!『しあわせ5はん』はOL5人が脱サラしてレストランを始めるストーリー。好評を博したものの掲載誌「mimi」が休刊、3話目を加筆修正し全3話を収録。『くらげ』は「Kiss」に掲載された2回目の連載作品。作詞家の森浩美氏が原作を担当しています。窓拭きの仕事中にスカウトされた安藤真生と、子役出身の羽鳥ユータを描いた青春芸能ストーリー。安藤君のキャラに大注目です!全6話収録。
アゲイン!!
未来がわかる=絶望
アゲイン!! 久保ミツロウ
六文銭
六文銭
タイムスリップ含む広義のループものが好きなので、 本作も最初は読んでたいたのですが、途中で挫折。 (8巻あたりの演劇の所) 終わりってどうだったけかな?と気になったので一気に読んでみました。 このきっかけは、久保ミツロウ先生の作品って、 毎度、え?これで終わり?的な感覚を残されると、 そこかしこで言われていた(主に読者レビュー)のを目にしたから。 本作も同様のことが言われていた。 自分自身、好きな作家さんなので、作品には全部目を通しており、似たような感覚は経験しているからよくわかった。 だけど、本作を読んでわかったんす。 あくまで個人的な意見なのですが、久保ミツロウ先生は 「最後だけ決めて描いている」 んじゃないかってこと。 最後にこれだけ伝えたい! ってことがあって、そこから物語をスタートさせているじゃないかってこと。 物語のつくり方としては、ある意味正しいのですが、 久保ミツロウ先生の場合、最後だけがバッチシ決まってて、その勢いで舞台や設定が決まり、導入に戻り、そして勢いが続かず中盤がちょとダレる。(失礼) そして、ダレた中盤から、まくしたてるように結末に向かうから唐突感がすごいんだろうと。 そう考えて読むと、妙に納得ができ、理解が深まったんです。 (繰り返しますが、個人的な感想です。) 本作で言えば、最終巻が言いたいことの全てだと思います。 自分の中では、タイトルのとおり。 未来がわかると、人は頑張らなくなる。 どうなるかわからないから、あれこれ悩み、考え、がむしゃらになったりする。 例えそれが良いものであって、悪いものであっても、未来がわかることは絶望なのだと。 それが言いたかったのかな~と思いました。 結局のところ、繰り返すこと、やり直すことー「アゲイン」ーに、あまり意味はなく、未来がわかったからといって、本質的には何も変わらないのです。 最後の今村がそうでしょう。 そこから、他の巻のエピソードを読むと、自分的には得心がいきましたよ。 その中で、だからこそ何度やり直しても変わらない「思い」があるってとこには、グッときましたね。 また一つループものの名作に出会えました。