名無し1年以上前編集日本が終戦を迎えた一年を描いていく漫画です。原作は作家の山田風太郎が23歳の医大生だった頃の日記「戦中派不戦日記」ですが、こちらの漫画は勝田文先生の絵柄が可愛いのでとても読みやすくなっています。他の漫画や映画でも見たことはありましたが、普通の人々の戦時中の生活ってこんな感じだったんだろうなって感触が今までで一番リアルにありました。日記なのでこれは事実だという強みがあるのと、風太郎が捉える日々のディティールが本当に豊かなんですよね。終戦の半年前でも銭湯に通っていたり、空襲が来たから無試験で進級できて喜んだり、世の中がどんなに混乱してても日常は当たり前にあるんだなって思うところは現代の状況にも通じますね。芸術に心惹かれながらも親が医者だったからという理由で医大生になった風太郎は少しひねくれたところが魅力なのですが、戦況が酷くなって打ちのめされていくと時代にのまれた心境になったりするのが悲しくて怖かった。今この漫画が連載されていることが自分にとっては心強いです。2わかるfavoriteわかるreply返信report通報
あらすじ山田誠也、のちに「忍法帖」シリーズでその地位を確立する大作家・山田風太郎は、昭和20年、医学生として東京にいた。時は太平洋戦争末期、同世代の若者は、みな戦地へ。しかし体調不良で召集を見送られた誠也は、お国のために体を張れない葛藤を抱えながら、日々を送っていた。そんな彼が当時の世間を、そして日本をどう見ていたか。克明に綴られた日記を、令和の今だからこそ、コミカライズ。個性派漫画家・勝田文がユーモアを交えて描く風太郎と昭和20年は、必読ものです!続きを読む
風太郎不戦日記
日本が終戦を迎えた一年を描いていく漫画です。原作は作家の山田風太郎が23歳の医大生だった頃の日記「戦中派不戦日記」ですが、こちらの漫画は勝田文先生の絵柄が可愛いのでとても読みやすくなっています。他の漫画や映画でも見たことはありましたが、普通の人々の戦時中の生活ってこんな感じだったんだろうなって感触が今までで一番リアルにありました。日記なのでこれは事実だという強みがあるのと、風太郎が捉える日々のディティールが本当に豊かなんですよね。終戦の半年前でも銭湯に通っていたり、空襲が来たから無試験で進級できて喜んだり、世の中がどんなに混乱してても日常は当たり前にあるんだなって思うところは現代の状況にも通じますね。芸術に心惹かれながらも親が医者だったからという理由で医大生になった風太郎は少しひねくれたところが魅力なのですが、戦況が酷くなって打ちのめされていくと時代にのまれた心境になったりするのが悲しくて怖かった。今この漫画が連載されていることが自分にとっては心強いです。