山田誠也、のちに「忍法帖」シリーズでその地位を確立する大作家・山田風太郎は、昭和20年、医学生として東京にいた。時は太平洋戦争末期、同世代の若者は、みな戦地へ。しかし体調不良で召集を見送られた誠也は、お国のために体を張れない葛藤を抱えながら、日々を送っていた。そんな彼が当時の世間を、そして日本をどう見ていたか。克明に綴られた日記を、令和の今だからこそ、コミカライズ。最終3巻で描くのは、敗戦から12月まで。なぜ日本は負けたのか? 日本がこれから進むべき道は? 世の中の変化に戸惑いながら敗戦後の日々を過ごす山田青年を、個性派漫画家・勝田文がユーモアを交えて描きます。
大作家・山田風太郎が、医大生だった23歳のときに書いた日記『戦中派不戦日記』がコミカライズ…! マリーマリーマリーや、イギリスの人気小説原作の「プリーズ、ジーヴス」で知られる勝田文の新連載『風太郎不戦日記』がモーニング36・37合併号よりスタート(月イチ掲載) https://morning.kodansha.co.jp/news/5160.html すでに扉絵の時点で魅力にあふれていて、ワクワクしながら読みました。 ガラスに貼られたテープ、尋ね人のチラシ、若者のいない銭湯、濁った湯船…。戦中の市民の暮らしぶりが一人称視点で描かれるため、非常に生々しく感じました。 作画に関して、勝田先生の白黒はっきりした塗り、独特の味わいの線、背景と小物の書き込みがとにかく素敵。 物語の内容自体は重たいのですが、「絵と内容のバランス」が取れていて読みやすかったです。 【第1話】「昭和20年の湯加減」 https://morning.kodansha.co.jp/c/futaroufusennikki.html