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無法島

自殺島の前日譚

無法島 森恒二
六文銭
六文銭

自殺島が好きだったので本作も最新刊(2021年4月現在の最新4巻)まで読了。 読んだ感想は・・・自殺島とほぼイコールですね。 自殺島が自殺志願者が集まったのに対し、凶悪犯のみが集められている設定。 また、主人公が、元々野球で基礎体力があるのも前回とは異なる点かな。ポテンシャルがこちらのほうが高い。 ただ相変わらず、この島でヒャッハーする輩がいて、主人公たちと相対していき、自分たちは自分たちのコミュニティで根をはっていく流れ。 どちらかというと自殺島の、漁したり狩猟したりのサバイバル部分が好きだったので、本作はそれよりも抗争が多めで(まぁ、無法島なので)全体的にちょっと重めですね。 主人公は冤罪ですが、他の登場人物は色々抱えてここに来ているので、それに悩み苦しむ感じなど暗い展開が多いです。 ただ、段々と、主人公に無実の罪をなすりつけた張本人がでてきたり、抗争相手のジンボ組織が内紛で瓦解しかけてきたりと、物語が大きく動きはじめた感じがあるので、今後が更に楽しみになってきましたね。 自殺島とどうつながっていくのかな? 自殺島で使っていた道具が、実はこの作品の〇〇とかだったら胸アツですね。

この世界の片隅に

漫画と映画を久しぶりに見返した!

この世界の片隅に
かしこ
かしこ

2025年のお正月にNHK広島放送で映画「この世界の片隅に」が放送されたのは、今年で原爆投下から80年が経つからだそうです。この機会に私も久しぶりに漫画と映画をどちらも見返してみました。 やはり漫画と映画の一番の違いはリンさんの描き方ですよね。漫画では夫である周作さんとリンさんの関係について触れられていますが、映画ではありません。とくに時限爆弾によって晴美さんと右手を失ったすずさんが初めて周作さんと再会した時に、漫画ではリンさんの安否を気にしますが、映画ではそれがないので、いきなり「広島に帰りたい」という言葉を言い出したような印象になっていました。映画は子供のまま縁もゆかりもない土地にお嫁に来たすずさんが大人になる話に重点を置いているような気がします。それに比べると戦時下無月経症なので子供が出来ないとはっきり描いてある漫画はもっとリアルな女性の話ですよね。だから漫画の方が幼なじみの海兵さんと2人きりにさせた周作さんに対して、あんなに腹を立てたすずさんの気持ちがすんなり理解することが出来ました。個人的には男性達に対してだけではなく、当時の価値観で大事とされていた後継ぎを残せない自分に対しての悔しさもあるのかもしれないと思いました。けれどもあえて女性のリアルな部分を描きすぎない選択をしたのは、原作である漫画を十分に理解してるからこそなのは映画を見れば明らかです。 久しぶりに漫画と映画を見返してどちらも戦争が普通の人の生活も脅かすことを伝えているのはもちろん、すべてを一瞬で無いものにしてしまう核兵器の恐ろしさは動きのある映画だから強く感じた喪失がありました。そして漫画には「間違っていたら教えて下さい 今のうちに」と巻末に記載されていることに初めて気づきました。戦争を知らない私達が80年前の出来事を想像するのは難しいですが、だからこそ「この世界の片隅に」という物語があります。どんなに素晴らしい漫画でもより多くの人に長く読み続けてもらうのは大変なので映像化ほどの後押しはないです。これからも漫画と映画どちらも折に触れて見返したいと思います。

むほうとう
無法島 1巻
無法島 2巻
無法島 3巻
無法島 4巻
無法島 5巻
無法島 6巻
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