名無し

大リーグボール養成ギブスやちゃぶ台返し、車を運転する小学生など、自分が生まれる随分前の作品だというのに『巨人の星』について知っている自分に驚きます。 昨年には野球からクリケットに換骨奪胎した『スーラジ ザ・ライジングスター』の放送がインドで開始され、『巨人の星』という作品の遺伝子は世界にも広がり続けています。この『巨人の星』ももちろん面白いのですが、それよりも私が好きなのは、星飛雄馬のその後を描いた『新巨人の星』です。
 『巨人の星』で描かれていたのは、星一徹の執念によって生まれた星飛雄馬という野球マシーンの誕生と崩壊です。自分の果たせなかった夢を、息子・飛雄馬に叶えさせようとする一徹は、はっきり言って異常です。こどもらしい遊びもできず、ただ野球のために生きる飛雄馬のクライマックスが、父・一徹との対決です。そこで自分の野球人生を犠牲に、ようやく父と野球の呪縛から解き放たれ、関係者の前から姿を消す飛雄馬…というのが『巨人の星』のエピローグ。
 星飛雄馬が消えた数年後から『新巨人の星』ははじまります。結論からいえば、飛雄馬は野球以外のものを見つけることができませんでした。盟友・伴宙太と花形満は、星飛雄馬のいなくなったプロ野球に興味を失い、それぞれ親の会社を継ぎ普通の生活に戻りました。あの星一徹でさえも、花形満と娘・明子の結婚を見守った後は、完全な隠居として野球からは離れています。しかし、左腕が破壊された飛雄馬だけが、まだ“巨人の星”になるという妄執から離れられずにいるのです。いまだ、燃える目の星飛雄馬を目撃した星一徹はひとりごちます。「時代は移り いや終わり わしは老い果てた… もはや戦ってやれんついていけぬ!な なぜやつは…!?」。造物主である一徹の手を離れ、暴走をはじめた飛雄馬の行動は、普通の生活に戻ったはずの伴宙太、花形満、そして星一徹の心にも火を付けてしまいます。
 一度失ったはずの夢を追い始めた漢たちの、頼もしくもどこか物悲しい姿を是非読んで欲しいですね。

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愛と誠 完全版

愛と誠 完全版

原作・梶原一騎、漫画・ながやす巧の不朽の名作「愛と誠」が【完全版】となって50年ぶりに復活! 過去に発売されたコミックスにはない、雑誌掲載時の荘厳華麗な扉絵を完全収録。幼少期に蓼科高原のスキー場で太賀誠に命を救われた早乙女愛。中学3年生になり、蓼科高原で誠と再会すると、誠は地元の愚連隊のリーダーになっていた。ブルジョアの愛は誠を更生させようと父親に頼みこみ、東京の名門高校に入学させたものの、誠の素行の悪さは収まることなく…。昭和の最高傑作をぜひこの機会に!

キックの鬼 (新装復刻版)

キックの鬼 (新装復刻版)

空手界のホープ、白羽秀樹(沢村忠)が、タイ式ボクシングに敗れたことからキックボクシングに目覚め、厳しい修行の末、「キックの鬼」と呼ばれる英雄になる姿を描く。事実にフィクションを交えたセミドキュメンタリーで、梶原一騎が得意とした実録スポーツ漫画の代表作の一つ。

侍ジャイアンツ(新装版)

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巨匠梶原一騎のもう一つの巨人の星。主人公番場蛮にユニークな名前と明るいキャラクターで人気を呼んだ。1970年代。土佐生まれの、八方破れな自称サムライの高校生番場蛮が主人公。紳士野球を変えたいと、読売ジャイアンツ監督の川上哲治が蛮を入団させる。そこで、蛮は独自の魔球を考案。血のにじむような努力と根性で体得し、他球団のライバル打者たちと対戦していく。当時の読売ジャイアンツや他球団の選手たちが、実名で登場した作品。

哀愁荒野(新装版)

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刑務所帰りで世間から冷たい視線を浴びる兄とその兄を慕う腹違いの妹が周囲の大人たちに翻弄されつつも、お互いを求め合い健気に生き続ける。迫り来る不幸を背負い、運命の川に流され続ける悲哀のドラマ。稀代の劇作家梶原一騎と繊細なタッチでは右に出る者のいない松久由宇が描く、もうひとつの愛と誠。見直されるべき傑作だ。

梶原一騎┴原田久仁信

梶原一騎┴原田久仁信

昭和二十九年十二月二十二日、木枯らし吹くここは東京蔵前国技館に一万五千余の大群衆が詰めかけていた!(文中引用)。日本にプロレスブームをもたらせた英雄力道山と当時の日本柔道界の王座に君臨した木村。かつてタッグを組み強豪シャープ兄弟を駆逐した朋友が真剣勝負の決闘試合を迎えていた。柔道界のトップであるメンツからこのまま力道山の引き立て役で終わりたくない木村からの力道山への果し状は、ゴングが鳴ったたった10分後に力道山の圧倒的な空手チョップの連発で血まみれでマットの沈んだ木村の無惨な姿で結末を迎えてしまう。突然観客席から大きな声で力道山に、勝負を所望する男の声が館内に響いた。それは若き日の大山倍達その人であった。拓大で木村の後輩であった大山は、大敗に喫した先輩の姿に耐えきれず、力道山に声をあげたのであった。そして、その場にはまだ高校生の作者梶原一騎が格闘技の三大怪物を目の当たりにし茫然となっていた。ここから日本格闘技の歴史は始まり、作家梶原一騎の劇画人生もスタートするのであった。いかにして梶原一騎は唯一無二の劇画作家になり得たのか?巨星梶原一騎の遺作であり、自伝でもある梶原漫画の集大成。多くの格闘家、著名人が物語に実名で登場、衝撃のノンフィクションエンターテイメント作品。

紅の挑戦者(新装版)

紅の挑戦者(新装版)

九州の高校生紅闘志也は、高校サッカー界のスター選手で、人気も実力も一流だった。親善試合でタイのバンコクを訪れた際に、紅はタイ式キックボクシングの神様ガルーダと出会う。タイ式キックボクシングに魅了された紅は、サッカーをやめてキックボクシングの世界へ飛び込むことを決意する。帰国後、ガルーダに遺恨を残す大利根一鬼を師事し、打倒ガルーダに向かって始動するのだった。空手漫画で一世を風靡した梶原一騎が、キックボクシングに目を向けた異色作!作画はカラテ地獄変の中城健が受け持ち精彩を放った。

ケンカの聖書(バイブル)大合本

ケンカの聖書(バイブル)大合本

「あしたのジョー」「巨人の星」「タイガーマスク」など昭和を代表する作品を生み出した偉大な漫画原作者・梶原一騎が、「750(ナナハン)ライダー」の石井いさみと組んで作った傑作プロレスマンガ。1~3巻がまとめて読める合本版 第1巻 アメリカ・ロスアンゼルスの日本人街をさまよっていた青年・吉良 旭は、落ちぶれた空手家・甲賀正清と知り合う。甲賀の誘いで、道場の用心棒になった吉良は、自慢のケンカ殺法を美人女子レスラー・ダイアナ・ローザに教えることになる。第2巻 アメリカ・ロスアンゼルスで女子プロレスラーのチャンピオン・ダイアナ・ローザにケンカ殺法を教えた日本人・吉良 旭。だが、それは吉良を利用しただけだった。頭にきた吉良は、プロレスのリングに殴りこみをかける。その前に立ちはだかった男が、“千の技を持つ”という名レスラー・プリンス・スターだった。吉良はこのプリンス・スターをノックアウトできるのか? 第3巻 アメリカ・ロスアンゼルスで、“千の技を持つ”という名レスラー・プリンス・スターと対決することになった吉良 旭はプロレス3本勝負に挑む。1本目こそ取られたが、2本目は得意のケンカ殺法でスリーカウントを取った吉良。勝負の3本目。プリンス・スターは必殺のスカル・ブレーク(脳天割り)で勝負を決めると断言した。(原書:1979年刊行)

剣は道なり

剣は道なり

剣は道なり 道は心なり 「あしたのジョー」「巨人の星」「タイガーマスク」など昭和を代表する作品を生み出した偉大な漫画原作者・梶原一騎の遺作がデジタル版になって蘇る。名作「夕やけ番長」でコンビを組んだ梶原一騎、荘司としおが再びタッグを組んで贈る幕末期の剣劇巨編。主人公の榊原健吉をはじめ幕末から明治にかけて実際に活躍した剣士が多数登場する。どんな相手でも引き分けにし、勝敗をつけない剣士・男谷精一郎に会った榊原健吉は、その生き様に引かれていく。(初出:1972年 「週刊少年チャンピオン」)

熱血モーレツ記者

熱血モーレツ記者

「あしたのジョー」「巨人の星」「タイガーマスク」など昭和を代表する作品を生み出した偉大な漫画原作者・梶原一騎の遺作がデジタル版になって蘇る。名作「夕やけ番長」でコンビを組んだ梶原一騎、荘司としおが再びタッグを組んで贈る熱血ブンヤ(新聞記者)マンガ。東都日報の新米新聞記者・星 伴太郎は、巨悪を憎む熱血漢の男。新聞社の大広告主だろうが、暴力団だろうが、お構いなしで突撃していく。毎日のように無茶な取材をする星だったが、ついに敵の罠にはまり、殺人容疑をかけられてしまう。(初出:1973年 「公明新聞」日曜版、原題「猪突猛進記者」を改題)

吹けよ!カミカゼ

吹けよ!カミカゼ

「あしたのジョー」「巨人の星」「タイガーマスク」など昭和を代表する作品を生み出した偉大な漫画原作者・梶原一騎の遺作がデジタル版になって蘇る。その後、「おれとカネやん」でもタッグを組む古城武司を作画に据えて描き下ろした熱血プロレスマンガ。力道山死後、日本プロレス界は、ワールド・リーグを控え大ピンチに陥っていた。選手会長兼チャンピオンのジャイアント馬場は、力道山の遺言に従って、飛騨山中で、力道山に育てられた少年・神風大助を発見する。神風大助は日本プロレス界を救うため、悪役レスラーと激戦を繰り広げる。(初出:1966年 「ぼくら」)

代表取締役 近藤勇

代表取締役 近藤勇

▼第1話/命あるがままに▼第2話/最強の組織づくり▼第3話/三人の局長▼第4話/池田屋▼第5話/滅びの道●登場人物/近藤勇(幼名・勝太。農民の家に生まれながら、新撰組の組長として歴史にその名を残す人物)、土方歳三(薬売りの家に生まれ、ひとりで喧嘩剣法を編みだす)、沖田総司(新撰組一番隊隊長。体が弱いながら天才的な剣の使い手)●あらすじ/農家に生まれた勝太は3人兄弟の末っ子。15歳になるころには、近所にあった近藤周助の道場に行き稽古の様子を盗み見て剣の研究をし、杉の木を相手にただひとり稽古に励んでいた。何度も道場にやって来る勝太のことが気になった道場主の近藤周助は、勝太に稽古をつけてみる。すると驚いたことに勝太の構えや打ち込みは自分のものとそっくり。そのうえ、勝太に天性の勘の良さがあることを見抜いた周助は、彼を弟子にする(第1話)。●その他の登場人物/近藤周助(天然理心流の3代目師範。近藤勇の師匠にして、義父)、おツネ(近藤勇の妻)、永倉新八(天然理心流の門弟。後の新撰組隊員)、原田左之助(天然理心流の門弟。後の新撰組隊員)

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雨ニモ負ケズ

雨ニモ負ケズ

東にトーナメントあれば、行って予選落ちし、西に新理論あれば、行って猛烈に勉強し、南にティーを落としたプロあれば、行って自分のバックにしまいこみ、北に確定申告あれば、行って獲得賞金の少なさに涙し、ギャラリーにミスターダボと呼ばれ、ほめられもせず、苦にもせず、トーナメント1勝を夢み、また獲得賞金王を夢みる、そんなプロに私はなってしまった。ゴルフは楽し!! プロゴルファー・峠野又兵衛、ここにあり!!

松下幸之助

松下幸之助

世界のパナソニックを一代で築き上げた松下幸之助の“たたき上げ人生”を、『巨人の星』の川崎のぼるによる迫力の劇画で描く!“経営の神様”と呼ばれる松下幸之助が、苦難の幼少期、そして起業後の試練の連続をいかに乗り越えていったのか、混迷をきわめる現代において、すべてのビジネスマン、歴史ファンにオススメのコミックです。※本作品は『[劇画]松下幸之助』(サンマーク出版・1988年刊)をもとにデジタル化されました。*目次より第一章 小僧第二章 決断第三章 難関第四章 強運第五章 発展第六章 復活

荒野の少年イサム

荒野の少年イサム

【サン・ボーイ誕生】ゴールドラッシュにわくアメリカ西部。アメリカにやってきた侍、渡勝之進はそこで息子のイサムを授かる。だが、旅の途中にたどり着いた町で大悪党のウインゲート一家と彼らを追うアウトローのビッグ・ストーンの戦いに巻き込まれ、イサムとはぐれてしまう。そしてイサムは、荒くれ者たちの働くロッテン・キャンプにたどり着き…!70年代『週刊少年ジャンプ』読者を熱狂させた、エキサイトウェスタンの幕があがる!

フットボール鷹

フットボール鷹

アメリカン・フットボールプレイヤー夕日野鷹(ゆうひの・たか)は、アメリカのプロフットボールリーグ・NFLのスーパースターを目指している。鷹はさらに自らを鍛えあげるため、子どものころに出会った名コーチ、ボブ・マッケンジーのいるアメリカへと旅立った!その機中、鷹は全米アメフトチームの面々と出会う。見下した態度の彼らと対立した鷹は、彼らに勝負を挑むのだったが……!?

ムサシ

ムサシ

佐々木小次郎はなんと別の人間だった?村を襲う少年盗賊団の一味だったムサシが、幼い頃にコジローと出会い、やがて剣豪として日本中にその名を馳せるまで。小池一夫と川崎のぼるのコンビが描き出す、新解釈の剣豪・宮本武蔵の物語。巻頭カラーページも多数収録!

長男の時代

長男の時代

父親が自殺し、長男として家族を養うために殺し屋の道を選んだ男・久能隼人。こんな世の中で信じ合えるのはもはや家族だけ、決して夢を見ず、耐えるのが長男なのだ!忠実に殺しの依頼を遂行し、ただひたすらに今の現実だけを生きる隼人の目に映るものとは…。入魂のバイオレンスアクション大作!

次郎長ドンデン

次郎長ドンデン

幕末から明治にかけて海道一の大親分と名を馳せた「清水の次郎長」。森の石松を始めとした次郎長一家は、今日も市井の人々の悩みを解決に飛び回る!今まで多くの小説や映画の題材になってきた清水の次郎長を川崎のぼるワールドで描いた意欲作。カッコイイばかりじゃなく、おっちょこちょいな面も見せる愛らしい川崎流次郎長に注目!

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