読み終わったあとに、巻末には羽貫のレポート(実際に現実で発生した感染症の事例をまとめたもの)が収録されており、「本編のあとにレポートを読むまでが作品の一部」という構成が見事。
たとえるならエンドロール後のCパートみたいな良さがあります。
脱帽したのが巻頭の目次ページ(とその前の扉絵)。もうすでにここから物語は始まっていたことに、読み終わってから気づいて震えました。
医師・鈴鳴、疫学者・羽貫、感染症で父をなくした少年・樽見が、協力して感染症の原因究明、感染拡大を食い止めようと奮闘する物語。
ものすごい情報量と巧みな構成で、読み終わったあと全1巻とは思えないくらい満足感がありました。
死亡した患者の家族に聞き取りを行い原因を割り出していく作業や、ウイルスの構造、災害ユートピアなど、実際の知識による肉付けは読み応えがあります。
事態が悪化していく中で、この作品のタイトルが「Final Phase」だと思い出したときは、この先の展開を想像してゾッとしました。
感情移入しやすいリアルな街並み、実写ドラマを観ているような生々しさがたまらない1冊です。
(画像はFinal Phase 4話より)
読み終わったあとに、巻末には羽貫のレポート(実際に現実で発生した感染症の事例をまとめたもの)が収録されており、「本編のあとにレポートを読むまでが作品の一部」という構成が見事。
たとえるならエンドロール後のCパートみたいな良さがあります。
脱帽したのが巻頭の目次ページ(とその前の扉絵)。もうすでにここから物語は始まっていたことに、読み終わってから気づいて震えました。