名無し1年以上前編集シュールでいてハートフル。 そしてこれほど全5巻の作品で 読みすすめていくうちにドンドン印象が 変わって行ったマンガもあまりない。 感情表現が出来ないというか、感情が無いとすら 思える殆どサイコパスのような主人公・犬神君。 犬神君は犬神君なりに集団に属したい、普通の感情を 理解し味わい身につけたいと、 大学で演劇サークルに入会する。 しかし犬神君はそのキャラゆえに周囲を振り回し あきれ返させまくる。 衣装は燃やすわセットは破壊するわ、 話の手綱を異世界へと引っ張るわ。 ドタバタ・コメディ的な展開で話は進む。 第3巻での犬神家の祭りはほとんどその究極。 なので最終第5巻あたりではドンダケ~なレベルに コメディがエスカレートしていくのだろうと思っていたら・・。 犬神君は空気を読まない、読めない的な性格で いわゆる典型的なコミュ障ではあるが、 それは逆に言えば「裏表がない」性格にも見える。 正直過ぎるレベルで常に本音を語る人格にも見える。 見えてしまう。一見では。 表面的な仮面をつけない性格なのだという印象を受ける。 受けてしまう。最初は。 演技とは通常は仮面を被ることだ。 犬神君が感情を知るために演技を学ぼうとする。 このマンガは二重の意味でその矛盾を突いてきた。 「演技は虚構である」 「仮面は表面につけるもの」 ということを突いてきた。 演技は虚構であるがそれだけではない。 仮面は心の奥底に被せるものだ。 第5巻まで読んで、犬神君が演劇サークルに入ったことを 素直に良かったねと思ったし、 その物語を読んで自分も救われたような気持ちになった。2わかるfavoriteわかるreply返信report通報
名無し1年以上前「犬神もっこす」という題名は 「肥後もっこす」という言葉からの作語だと思う。 肥後もっこすとは熊本地方の男性気質を表し 頑固者で議論好き、みたいなことを言うらしい。 犬神君は熊本出身。 その場の空気に配慮せず持論を述べ、 結論がでるまで延々と討論を続けようとする。 本来の肥後もっこすが指す頑固さとは少々違うような 気もするが、これはこれでもっこすなのかもしれない。 では「犬神」のほうはどうか? 作中には「犬神もっこす版の犬神家の一族」 (犬神君の家族、親戚)も登場してくる。 もっこすでは横溝正史の犬神家をどこまで意識して 同じ名前にしてキャラ設定をしたのかは判らない。 けれどラストまで読みきったら、 ただのギャグキャラ一族かと思っていた 犬神家の存在が、 「あれ、かなり深いところで犬神君という キャラが成立するのに関わっているな。」 と考えてしまった。 考えすぎや思い違いかもしれないが。犬神もっこす読み終わって、救われた気持ちになりました。5わかる
名無し1年以上前「犬神もっこす」という題名は 「肥後もっこす」という言葉からの作語だと思う。 肥後もっこすとは熊本地方の男性気質を表し 頑固者で議論好き、みたいなことを言うらしい。 犬神君は熊本出身。 その場の空気に配慮せず持論を述べ、 結論がでるまで延々と討論を続けようとする。 本来の肥後もっこすが指す頑固さとは少々違うような 気もするが、これはこれでもっこすなのかもしれない。 では「犬神」のほうはどうか? 作中には「犬神もっこす版の犬神家の一族」 (犬神君の家族、親戚)も登場してくる。 もっこすでは横溝正史の犬神家をどこまで意識して 同じ名前にしてキャラ設定をしたのかは判らない。 けれどラストまで読みきったら、 ただのギャグキャラ一族かと思っていた 犬神家の存在が、 「あれ、かなり深いところで犬神君という キャラが成立するのに関わっているな。」 と考えてしまった。 考えすぎや思い違いかもしれないが。犬神もっこす読み終わって、救われた気持ちになりました。5わかる
名無し1年以上前犬神もっこす懐かしい! ちょうど熊本に帰省していた頃、本屋でプッシュされていたので買った記憶があります。シュールハートフルですよね〜 なんとも言えない独特な語り口調とテンポだと思います。 確かに肥後もっこすとはちょっと違うと思いますけど、近くにいたら飽きないキャラだと思います^^ 1巻作中で「ダイエー行こう」とか「スペースワールド行くから」とかローカルネタ出てくるんですがどっちももう潰れて今はないので読み返してて時の流れを感じました…犬神もっこす読み終わって、救われた気持ちになりました。1わかる
名無し1年以上前>>確かに肥後もっこすとはちょっと違うと思いますけど、 近くにいたら飽きないキャラだと思います^^ ああやはり肥後もっこすとはちょっと違いますか(笑)。 近くにいて、見ているだけなら飽きないキャラでしょうけれど、 自分が巻きこまれたらトンデモナク悩まされそうな キャラでもありますよね。 そういう意味では夏目さんとか狭山さんとか 劇研のメンバー、そしてミス研の皆さんはハートフル。 普通なら距離を置きますよ犬神くんとは。 犬神君は、彼ら彼女らと出会えて本当に良かった。犬神もっこす読み終わって、救われた気持ちになりました。
名無し1年以上前第5巻での犬神君のこの問いかけ。 第3巻あたりでこれを言われたら、 「今更、言うか」 とツッコミをいれるしかないボケのセリフにしか 感じなかっただろう。 けれど、いつのまにか 「いや、それは・・」 と感じるように自分はなってしまっていた。 犬神もっこす読み終わって、救われた気持ちになりました。
あらすじ感情が表に出にくく理屈が先走るせいか、子供の頃についたあだ名は「へりくつ仮面」。そんな性格が災いして、子供の頃から一貫して「集団」というものに属することができずにいた犬神(いぬがみ)君。大学に進学しても友達が一人もできず、昼飯を木の洞で食べる「ぼっち」状態。だがふとしたことから、演劇研究会、略して“劇研”に入ることになり、初めての仲間・居場所を見つけて──―犬神君の思わぬ大暴走が始まる!!続きを読む
シュールでいてハートフル。
そしてこれほど全5巻の作品で
読みすすめていくうちにドンドン印象が
変わって行ったマンガもあまりない。
感情表現が出来ないというか、感情が無いとすら
思える殆どサイコパスのような主人公・犬神君。
犬神君は犬神君なりに集団に属したい、普通の感情を
理解し味わい身につけたいと、
大学で演劇サークルに入会する。
しかし犬神君はそのキャラゆえに周囲を振り回し
あきれ返させまくる。
衣装は燃やすわセットは破壊するわ、
話の手綱を異世界へと引っ張るわ。
ドタバタ・コメディ的な展開で話は進む。
第3巻での犬神家の祭りはほとんどその究極。
なので最終第5巻あたりではドンダケ~なレベルに
コメディがエスカレートしていくのだろうと思っていたら・・。
犬神君は空気を読まない、読めない的な性格で
いわゆる典型的なコミュ障ではあるが、
それは逆に言えば「裏表がない」性格にも見える。
正直過ぎるレベルで常に本音を語る人格にも見える。
見えてしまう。一見では。
表面的な仮面をつけない性格なのだという印象を受ける。
受けてしまう。最初は。
演技とは通常は仮面を被ることだ。
犬神君が感情を知るために演技を学ぼうとする。
このマンガは二重の意味でその矛盾を突いてきた。
「演技は虚構である」
「仮面は表面につけるもの」
ということを突いてきた。
演技は虚構であるがそれだけではない。
仮面は心の奥底に被せるものだ。
第5巻まで読んで、犬神君が演劇サークルに入ったことを
素直に良かったねと思ったし、
その物語を読んで自分も救われたような気持ちになった。