松田優作物語

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俳優として人生を駆け抜けた男・松田優作にコメントする

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名無し
1年以上前
松田優作をTVで始めて見たのは 「太陽にほえろ」のジーパン刑事。 少し熱苦しいけれどカッコイイなあと思った。 その後「探偵物語」の工藤ちゃんで なんてカッコイイ人なんだ、と思った。 初監督作品の「ア・ホーマンス」は、 正直、あまり良さや面白さがわからなかったが、 「それから」で、またまた今までと違うカッコイイ 松田優作を見て驚いた。 「ブラック・レイン」ではグウの音も出なかった。 今まで松田優作といえばひたすらにカッコイイ人だと 思っていた。 演技者として以前に人間としてカッコイイから 演技もカッコイイのだと思っていた。 松田優作物語も、カッコ良さを再確認するために 読んだようなものだ。 そして確かに松田優作は人間としてもカッコイイ人だった。 だが、それ以外にこの漫画を読んで 改めて認識したのは 「演じることはカッコイイこと」 ということだ。 同じ話なら創作話より実話のほうに価値を感じていた。 同じ風景なら蜃気楼よりは現実の眺めが良いと思うように。 演技なんてホントはカッコイイわけじゃないことを カッコイイと思わせる世界だと思っていた。 空手で世界最強を目指す男のドキュメンタリーもあれば ブルース・リーのように格闘技を演技として演じて作った ゴラク作品もある。 リアルと演技、どちらも素晴らしいとは自分でも言いながら、 私は演技なんてそういうものだと思っていた。 所詮は蜃気楼だと。 所詮は蜃気楼なんだけれども、作品として素晴らしいから 価値がある、と。 松田優作が凄いから松田優作の演技はカッコイイ。 カッコイイから蜃気楼でもいいのだ、と思っていた。 蜃気楼でもカッコイイと思える。 そのくらい松田優作は凄いのだと。 だが違った。 蜃気楼を生み出せるからカッコイイのだ。 演技は、演じるということは、本当に良い演技は それだけでカッコイイのだ。 カッコイイ男を演じてみせる、 その演じてみせること自体こそがカッコイイことで、 それはノンフィクションだとかリアルだとかの 価値観とは別物なのだ。 自分は演技のプロでも研究者でもないので 松田優作物語を読んで思ったこの感想が 正しいとは言わないけれど、 自分はそう思った。 演技をするということはカッコイイこと、 そして真面目に取り組む価値があるものなんだなあ、と。
松田優作をTVで始めて見たのは
「太陽にほえろ」のジーパン刑事。
少し熱苦しいけれどカッコ...

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名無し
1年以上前
一つの時代を築いたヒーローやアイドルでも、 その時代を知らない、違う世代には 伝わっていないこともある。 強烈なカリスマ性が、強烈だったというデータだけ伝わり、 真価が、その時代に起こった凶熱感が伝わらないことが。 春一番の「元気ですか!」でしか猪木を知らない人もいて、 長州小力の「切れてないですよ」でしか 長州力を知らない人もいる。 同じように、 「なんじゃこりゃあ!」のモノマネとか、 SMAPの木村拓哉さんがパロディとして 演じた「探偵物語」の工藤ちゃんでしか 松田優作を知らない世代もいるようだ。 松田翔太の父、としか認識していない人も。 モノマネが芸として成立するのは、 その元ネタが強烈だからこそである。 別にモノマネがキッカケでもいい。 誤解や笑いから始まった興味でもいい。 もっと大勢の人になにがどう強烈だったか。 改めて伝えるキッカケになってくれるのならば。 「松田優作物語」を読めば、 昭和の時代のテレビや映画や俳優が持っていた熱が伝わる。 そのなかでも特に凶熱感があった松田優作の作品に 興味が沸いてくる。 「なんじゃこりゃあ!」 しか松田優作を知らない人達が読めば、 松田優作をもっと知りたくなる静かで熱い漫画だ。
大きくなったら女の子
「座席」議論に加わっている人に読んで欲しい #1巻応援
大きくなったら女の子
兎来栄寿
兎来栄寿
数日前から、新幹線の自由席で横に乗ってきた異性の話を巡ってネット上で大激論が巻き起こっています。 「男性は〜」「女性は〜」という主語で意見を述べている人に1度この作品を読んで欲しいなと思います。 本作は、人間が皆″男性″として生まれてきて、その中の1割が14〜20歳ごろを境に性転換して″女性″になり、声が低くなり乳房が大きくなり子宮が発達し男性器が縮小し筋肉・脂肪が増加していくという世界を描いています。社会は″女性″が主導していくもので、″男性″はそれを支える存在。 ただ、少しややこしいのですがこの作中での″男性″は現実世界の女性的な外見をしており、″女性″は男性的な外見で発達した乳房を持っています。 最後にあとがきで明示されているように、単なる男女の反転ではなくマーブルな状態を描いているのが特徴です。 この作品の中で、それぞれのキャラクターが語る性別ごとの役割の話や、「″女性″は」「″男性″は」という話や異性に対する態度は、読み手に応じてさまざまな感情を引き起こしてくれるであろうと思います。現実世界に照応してある人にとっては何も引っ掛からず、ある人にとってはこの上ないもやもやが生じるであろうことをつぶさに描いています。 男性だから、女性だから、″女性″だから、″男性″だから有利なこともあれば、不都合なこともある。ときにはそれに対して、過去から長い時間大量に蓄積したものも含めた不平不満を述べたくなることもあるのは否定し得ません。 ただ、筆者の御厨さんが ″性別や属性で人の中身ややるべきことをひとくくりにするのは、個人の理解をなまけたいがための単なる省エネモードのおこないだと思っています。  何かを集団でくくって語るとき、「今の自分は省エネモードになっている」という自覚はしていたいと思います″ と述べたあとがきにあるように、より本質的には個々人に依拠するものに対して意識せずに大きい主語で語ってしまいがちな状況はあると思います。 どういったものに対して自分の心はどういった動き方をするのか。その形を改めて把捉しておくのに、この作品はとても優れています。 何も個人としての意見を表出するなという気はまったくありませんが、省エネモードで雑な結論に結びつけて誰も幸せになれない不毛なやり取りに発展する前に、今一度立ち止まって一呼吸を置いて本作を読んでから、改めて熟考した後に言葉を紡いで発しても遅くはないでしょう。
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