読後感は▶︎ピザとコーラ
テーマは重いのに、スピーディーで読みやすく、アクション映画のよう。夢中になれる。
ラノベやゲームを愛好するニート・新田良太(あらた・りょうた)。7年続けたニートの立場に耐えかね一念発起、ネットで見つけた外資系軍事企業PMSCsの好条件に魅力を感じ出来心で応募するが……。30歳ニート、異国で知る世界の現実に震える!『ガンパレード・マーチ』の芝村裕吏が描く人気小説に、気鋭のイラストレーター・キムラダイスケが挑む!これまでのミリタリーアクションとは一線を画す、このうえなくリアルな戦場成長シリーズが開幕!
なんとなく読み始めたら手が止まらなくなった。
ニートだった主人公がなんとなく外資系軍事企業を受けてみたら内定して戦場のオペレーターとして天才的な能力が開花し始めちゃう話、と書くと軽いのだが、実際は実に深刻だ。
研修から徐々に軍事企業の真髄に触れていくにつれ葛藤を深めていく様子が興味深い。
逆説的に子供兵士のために彼ら自身を戦場に出さなければいけないという苦渋の決断をくだし、何が何でも守るためにすべてを背負いこむ覚悟を決めなければならないほどシビアな世界だった。
子供たちの命を大事にすればするほど、危険な任務を行わせている
恐怖は増大していき闇が深まるばかりで、フィクションとはいえこの漫画を通して世界の裏側が薄ぼんやりと見えてくるような気がする。