ゾンビだらけの世界でやりたいことをやる
ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~ 麻生羽呂 高田康太郎
ブラック企業で死んだような生活をしていた主人公。
ある日謎の感染によってゾンビだらけの世界になってしまい、そこで絶望するどころか、会社にいかなくてよくなった解放感で、これまでできなかったことをやっていこうという話。
荒廃した世界の中で、なんとも前向きな話。
ただ、自分もいつ死ぬかわからない状況になったら、将来とか老後とか考えずに今何をしたいかを優先するんだろうなと思うと納得できる。
ゾンビに襲われる描写もあるが、そういったパニックホラー的な話よりも、それ以上に「生きること」にフォーカスしている感じが良い。
主人公のブラック企業から解放だけでなく、友人のケンチョは本当はお笑い芸人になりたかったとか、 ヒロイン・三日月閑も、厳しい父親の教えから、やりたいことよりもやるべきことを優先されて生きてきたことからの解放も描かれたり、登場人物何かしら縛られていた環境や過去から脱却は、読んでいて気持ちが良い。
人間何かしら不自由だったり、制約があるなかで生きてますからね。
こんな世界にならないと、やりたいことを思いっきりできないのは弱冠悲しいが、だからそ登場人物たちが生き生きしている様がイイ。
読んでいて元気になる作品です。
アニメや実写化などメディア展開も華々しい作品なので、そちらもチェックしたくなりました。
ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~
主人公はゾンビのように働いていたブラック企業社員だったが、一晩経って目が覚めると世界はゾンビであふれきっていたので、今までやりたくてもできなかったことを100個書き出してパワフルにのびのびと少年漫画らしくやるすがすがしいサバイバル漫画!
主人公がゾンビの世界になったと思わせないくらい生命力に満ち満ちているので見ていて楽しい!
この勢いのままどんどんリストを埋めていってほしい。
ただ、原作が『今際の国のアリス』の麻生羽呂先生なので、ゾンビサバイバルの中で生きる希望を得るがためにエグい一面も描いてくれるんじゃないかと少し期待してしまう。
以前、ヤンマガの「会社に鬱の診断書出して彼女には長期出張と嘘ついて1ヵ月の旅に出た」という読切ではわりと希望にあふれていたように思うので、この話ではどう振り幅を出してくるんだろうと楽しみ。