全3巻というのが勿体無い
アフタヌーンでの連載中になんとなく読んでいたがちょっと内容が複雑だったのでちゃんと理解できているかわからなかったので今回まとめて読んでみた。タイトル通り「概念を盗む」犯罪者と対決で雰囲気ととしては「魔人探偵脳噛ネウロ」っぽさを感じた。個人的にはもっと続いてもっと特殊な概念の犯罪者に登場してほしかった
欲望、勇気、魅力、道徳、まごころ…… 人の中にある「カタチの無いもの」を盗まれた時、 人はどうなるか? 世の中はどうなるか? ここは数多の強奪者(=ドロボウ)が跋扈する街。私立探偵・如月ウロは不可解な事件を鮮やかに解決していく。彼こそが、誰よりも巧みなドロボウだから。ヒット作『エンバンメイズ』の作者が満を持して放つ、向かうところ盗っ人だらけの究極異能活劇!
「概念」を盗むという概念が僕の中になかったので新鮮で面白い。
人間ー「とある概念」=何か
の構図が面白い。
主人公は刑事を目指す女性。
不可解な時間が起きてある探偵事務所に助けを求めに行く。
そこで待っていたのは、ある「概念」を盗めるという探偵。
世の中に蔓延る概念ドロボウを二人で追いかけていく変わったサスペンス漫画だ。
概念を盗まれた人の姿から、何を盗まれてしまったのか推理していくのが面白い。
元々の人格がそうなのか、盗まれた結果なのか、盗まれた結果のある一面でしかないのか。
この探偵が盗めるのは人の「欲」だ。
「欲」を盗まれた人間は何もする気が起きないので廃人のようになってしまう。
人間ー欲=廃人
だが、この結果である「廃人」である部分しか見えないと何を盗まれたのか考えるのが途端に難しくなる。
「やる気」かもしれないし、「記憶」かもしれない。
同じような状態の被害者たちから、共通項を探し出し追い詰めていくのが楽しい。
いろんなパターンを見るのが楽しみだ。