sinkで出来ていたことが出来ていない
漫画家としての作者の実力はここで記述するまでも無い程に圧倒的なのは周知の事実である。しかし、この作品においては、その実力を発揮しきれていない。サスペンスにも関わらずコマ割りが細かくテンポ良く進むため、サスペンスが必要な箇所でなんてこと無い日常の様に進んでいってしまう。ましてや大ゴマにする必要の無い箇所で大ゴマにしてしまっている。絵の造形も不気味な雰囲気が失われギャグのキャラ造形になっている為、ここでもサスペンスが失われる。sinkで出来ていたことが何故出来ていないのだろうか?
普通の高校生、高柳廻。
自問自答しながら、でもなんとなくレベルで
格闘技(アマチュア・シュート)にのめりこんでいく。
高校では友達が少ないが明るくも暗くも無く、
必殺技があるわけでもないが、技術体力を地味にあげていくなど
およそ格闘技のヒーローっぽくないし、
本人もときどき「なんで格闘技をやっているのだろう」と
自問自答したりしている。
日常系格闘技漫画とでもいうのだろうか。
その分、妙なリアリティを感じる部分もある。