現実とリンクしてる!!
日本のとある街でペストが流行してしまうパンデミックサスペンス漫画。コロナ禍になった最初の頃にも話題になりましたが、今更ながら読んでみました。す、すごい…!今の私達の状況と一緒だ!!これを2017年に連載していたなんて。AKIRAよりすごいのでは。前から「リウー」って何だ?と思っていたのですが、カミュの小説「ペスト」に出てくる医者のことだったんですね。最近は恐ろしいことに自分も少しパンデミック慣れしてしまっていたので、これを読んで改めて気を引き締めなければと思い直しました。あと「ペスト」も読みたくなりました!
1巻の最後で予見されていたように、恐ろしい速度で死者が出始める。横走市が封鎖され、さまざまな問題が巻き起こっていく。過酷な医療活動はもちろんのこと、物資の不足、風評被害、脱走者などなど。すでに極限に近い状況だが、ここからさらに悪化しそうな流れだ。
原神は住民の2/3を殺してでも日本全体への感染拡大を食い止めるために、住民を閉じ込めるしかないと言う。平静を装いつつも恐怖感を持って。
感染したとある親子が病院へやってきたが、治療のためにどうやら別々にされた様子。母親がか細い声で子を呼ぶ姿に玉木が気づき、同じベッドに寝かせることができた。そして間をおかず空いたベッドのシーン……。医者としてこれほどつらいことはなかなかないはず。
「絶望に慣れることは、絶望そのものよりもさらに悪いものである」
おそらくさまざまな状況、各々の立場ごとに、主要人物たちが絶望に抗う姿が今後描かれていくのだろうな。