大森狸花子(おおもりりかこ)は転校早々、大塚狐子(おおつかきつねこ)から”混ざっている”とキスをされる。何のことかわからない狸佳子は狐子に連れて行かれ、天野探偵事務所の天野圭狗(あまのけいぐ)と知り合う。同級生が関わる事件に協力をしていくうち、物の怪が関わっていることを知る……。妖しの血を持つ蟲(まじ)り者たちが駆け抜ける伝奇アクション!
その日、大空友樹は朝からツイていなかった…。クラスメイトにからかわれ、ごみ袋には足を突っ込みそうになり、予約していたゲームは店員のミスで売られてしまう…。けれど、その後に起こった事はツイているとか言う話のレベルでは無かった。過去類を見ない程の流星群の襲来。それが地上を襲い、目を覚ました時には世界が変わっていた。見た事のない生き物、巨大化し暴走する野良犬…。トモキの自宅に居たのは人の姿になった猫のミケと犬の陸王。行方不明になった幼馴染の星野のぞみを探す為、トモキは2人を連れて荒野となった世界を旅する…。
1995年 アフリカ・ザイール。医学部出身のヨーコが働くの村で、伝染病エボラが発生する。感染拡大を最小限におさえるしかないなか、ヨーコたちは人間の無力さを痛感する。自分たちは神様のなりそこねなのかもしれないと…。舞台は変わり1501年 フィレンツェ共和国。そこには気に入った石が手に入らず苛立ちを募らせる彫刻家、神のごときミケランジェロがいた!
人里離れた山の中に住む金太郎、玉三郎、大五郎のミゝズク三兄弟。末弟の大五郎を助けたことから、三兄弟と親しくなったマンガ家の夢川凡作夫妻は、不思議な出来事に次々と巻き込まれてゆく。金太郎の従姉でお色気ムンムンのメメや、キュートな山猫娘など、ひと癖もふた癖もある山の住人たちとの、笑いやペーソスあふれる不思議な日常。
甘いマスクとルックスでTVのコメンテイターや妖怪評論で名を馳せている小説家・仙波順。ある日の番組収録後、彼の前に昔付き合っていた女性と瓜二つの女性が現れるのだが…!? 表題作ほか二篇の短編を収録。モダンチックホラー傑作選!!
高校時代の写真部のクサレ縁3人組の健二・あつみ・弘。同窓会で12年ぶりに 再会した3人だが、外国人連続殺人事件に巻き込まれることとなる。それぞれの過去と現在を絡めつつ、物語は予想外の展開に! 衝撃のクライム・サスペンス 「Rust Never Sleeps」をはじめ「カンフー・シスター」「花まつり」の異色作3本に、イラストエッセイ2編を収録。
築地市場の店「一心」のドラ息子・小谷太郎は、さまざまな出会いをとおして少しずつ成長していく。仕事に誇りを持って生き生きと生きる人々の織り成すあたたかい人間模様。
ジリジリと肌を焦がすような夏の日… それが私たちのはじまりだった。───千種は、引っ越したマンションで薔薇の花束を抱えた青年・吉柳櫂と出会う。彼に運命的なものを感じた千種だったが…!?
ぴーひょろ一家の続編!きばっ太、Q太が「大霊界」へ行ってしまってから、強太は引越し屋稼業で暮らしていた・・。「現世守護神」として再び活躍する篠原兄弟の新シリーズが登場!
ママの遺言で15歳になるまで海に入れない七海。今度の7月15日 15歳になる誕生日に近付いたある日、七海は人魚の姿の水尾さんの夢を見る。その事を水尾さんに話すと、水尾さんは当然のように「自分は人魚だ」と言う。からかっているだけだと思っていたけど、その日の水泳の授業で水尾さんが七海に“七海と七海のママの秘密”を告げる…
月光の下に林立するビル街で、血生臭い事件が起きていた。凄まじい怪力で手足を裂かれた死体は、何を意味しているのか?怯える住民をよそに、無表情にライブハウスに立つ男がいた。長く伸ばした銀髪と少女のような整った顔立ちは、ひと目見れば決して忘れられない。了というその人物は、カリスマ性を買われてバンドにスカウトされた。しかし、猟奇的な事件は拡大し街を覆いつくす。ある夜、ついにバンドの関係者までもが鮮血に染まった!了の翡翠色の瞳が輝き、犯人と対決のときを迎えるが……。眠らない摩天楼に、美しき獣の叫びがこだまする!
幼いころの記憶…。長いローブ長い金髪大きな翼、どこか異国の窓辺に立ち私に「ヘブンズオーブ」を訪ねる天使の姿。小さい頃から団地暮らしの私が異国の窓辺があるところなんて、行った事ある訳ないのに記憶としておぼろげながら残っている。夢見がちでおっちょこちょいなだけど平凡な女子中学生だと思っていたある日、同じ学校の男子のケンカ現場に出くわしてしまい…!?
私鳥羽南は永田高校2年生。運動神経抜群の私は先日、同じくスポーツ万能で小さい頃からお隣さん同士で幼馴染の松尾慎吾とついに、恋人同士に!世界が変わったように毎日が明るかった日々だけど、ある日慎吾が大阪へ引っ越す事を知ってしまい…!?
忘れない。熱かった、この夏を。せいいっぱい生命を燃やした、この夏を……。家でも学校でも、心の行き場がなく、あるのは担任・堀川へのかなわぬ想いだけ──。そんないづみにつきまとうクラスメートの健吾もただ、うるさいだけ。そんなとき、いづみを強く惹きつける男が現れた。転校生・晃――。彼が、いづみや健吾の運命を大きく変えていく……。力いっぱい生きたいと願う、若者たちの物語(ヤングライオンズストーリー)!!
予知能力者・武之内小夜子(たけのうち・さよこ)と、彼女の同級生・妹尾環(せのお・たまき)のその後を描いた「砂の方舟」の続編作品。交通事故に遭って記憶を失った小夜子は、見舞いにやってきた元同級生であり身内の妹尾環から、外を散歩する人々の中で未来が視える人がいるかと聞かれて困惑する。その後、代議士・佐々木(ささき)の前に現れた環は、佐々木が搭乗予定の飛行機が墜落すると予言して……!?
タイプの違う短編が3つ収録されています。 単行本のタイトルにもなっている「Rust Never Sleeps」は、高校時代に仲が良かった男女3人が30歳になって再会するけど、そのうちの1人は海外で殺しを仕事にするようになっていて、他の2人も殺人事件に巻き込まれてしまう話です。あらすじでもサスペンスとして紹介されていますが、読後感としてはヒューマンドラマの方が強いかも。青春の終わりと旅立ちの話という気がしました。 「カンフー・シスター」はコメディですね。父親にカンフーを教え込まれて人殺しも可能な腕前になってしまった女の子が、抑止力として修道院に入れられてシスターになるも、ひょんなことから権力を悪用する邪悪な美少女と戦う話です。 一番好きだったのは最後の「花まつり」。ダントツで面白かった!明治初期ぐらいが舞台で、語り部は根無草みたいな生き方をしている物書きの青年なんですが、主人公は前世の記憶を持った不思議な少女なんです。記憶を元に前世の家族を探し当てますが、そこで自分の息子に殺されていた事実を知ることになります。少女が青年と一緒に自分の死体を探しに行くシーンもすごく良かったんですが、ラストでの2人の掛け合いがとても良かった。 作者が各作品にページ1枚ずつ後書きを描いてるのも楽しく読みました。