あすなろ坂
「あすなろ坂」読んでみた
あすなろ坂 里中満智子
かしこ
かしこ
幕末から終戦までを描いた作品です。初代主人公もお婆ちゃんになるまで激動の時代をかけ抜けますが、物語の主役は各時代ごとに子供から孫そしてひ孫へと受け継がれていきます。 幕末編。主人公は会津藩でも指折りの名家へ嫁ぎますが、その後に幼馴染への恋心を自覚して妊娠してしまいます。しかし旦那さんが自分の子供として育てると受け入れてくれます。なかなかセンセーショナルな始まりです。ここから更に紆余曲折ありますが、幕末編の主人公の相手を思いやるピュアな夫婦愛には胸を打たれます! 明治編。出生の秘密を息子と娘は知りません。娘とお嫁さんが看護師や小説家になって女性の自立が描かれるようになり主役も変わっていきます。ただ幕末編の主人公もまだまだ若くて元気なのでそちらの生き様も目が離せません。 大正編。明治編の息子の子供達が主役になります。女優の夢を叶えて仕事に邁進する姉、思想家の夫と満州へ渡った家庭的な妹。まるで対照的な生き方がどちらも過酷な人生でした。関東大震災が起きて人々が混乱していく様子も描かれていたのが印象に残りました。 昭和編。満州に渡った妹夫婦の娘が主役です。訳あって孤児として育てられ勘違いから養女として主人公一家に迎えられることになります。大人になった娘は軍人と結婚しますが初恋の相手であるロシア人と三角関係になったり、時代も恋も怒涛の展開です。幕末編の主人公が大往生して走馬灯が流れるシーンは4代続いた物語の大団円に相応しかったです。 後書きに「10代の頃から男性の周りにいた女性達は戦争を止められなかったのかと考えていた」とあり、それが全編を通して真のある女性が描かれた理由になったんだなと思いました。また同じ女性でも仕事に生きがいを見出したり、命がけで家庭を守ったり、それぞれ違って多様性があるのがいいですよね。少女漫画だからどの女性も恋に対して一生懸命になってるけど、大事なのは精神的な自立なんだと学びました。もっと早く中学生くらいの頃に読んでたら人生も変わってたかもしれません!
徳川家康
徳川家康の感想 #推しを3行で推す
徳川家康 横山光輝 山岡荘八
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 久しぶりに読んだけど相変わらず竹千代(徳川家康)が出てくるまで長いな。まさしく徳川家康の一生を描いている内容でまあ苦難の人生だな。「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。」というのを体現している。 ・特に好きなところは? 特に好きなところは2箇所あって本能寺の変で織田信長が亡くなった後の河尻秀隆と豊臣秀吉が亡くなった後の石田三成。 織田信長がいた頃に河尻秀隆は優秀で出世も順調だったと思うが織田信長が亡くなった後は織田信長のやり方をやろうとしているが表層的な真似に過ぎず結局をうまくいかずに終わった 石田三成も豊臣秀吉もいた時は良かったが豊臣秀吉が亡くなった後、豊臣家を守りたいゆえに独善的になりうまくいかずに終わった。特に同じ地位ぐらいのやつに文句言ったあとに前田利家に話を進めてもらうとしたが前田利家に断れてるあたりは今の仕事にも通じそうだ ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 徳川家康が出てくるまでは長いが戦後に経営者虎の巻やビジネス書として言われるのもわかるのでおすすめです
清少納言と申します
久しぶりに大興奮した新連載!
清少納言と申します PEACH-PIT
名無し
物語の舞台は今は昔平安時代。 橘家のお姫様光子は、こよなく 愛する弟君の花嫁を屋敷にて待ちかねていた。 地味で漢文に秀でている、さして美しいとも聞かぬ義妹。しかし屋敷に現れた弟嫁は、ふわっふわのロングウェーブに鮮やかな唐衣を纏った、あからさまに女子力の高い美女だった。 しかもその美女にはとんでもない秘密があって? のちに一世を風靡する清少納言のお話ですが、 歴女としてあさきゆめみし、イシュタルの娘うた恋、風光るをはじめとする新選組ものなどを読破してきた自分が、久しぶりに続きはまだかー!と叫びたくなった作品。 本当にBeLOVEが月二回刊行されてよかったと心から思う。 作者Peachpitといえば、ローゼンメイデンでお馴染み魅力的な美女やある種退廃的なストーリーを描かれることで有名。 その作者が、容姿心映え、ともに歴代最高峰の美女である皇后定子様をどう描くのか見物である。 また、当時の朝廷は、身分容姿ともに完璧すぎるイケメン男子で溢れていた。 光源氏のモデルの一人とも言われる超絶美男子藤原実方、身分高く容姿も抜群、声までよいときて時々清少納言にはすねる(しかもこどもっぽく)藤原斉信。 そして能吏であり、人が土下座してまでその書を所望する真面目系無愛想イケメン藤原行成。 朝廷の女官たちの憧れであり垂涎の的であったイケメン男子たちと、清少納言の機知溢れる優雅こそはこれよ、なやり取り。 それを作者がどう描かれるのか。 ぜひ今後とも正座待機して続きを心待にしたいものである。