魔界の主役は我々だ!

トイフェル・シャオロンと“憎悪喰い”

魔界の主役は我々だ! 西修 津田沼篤 コネシマ
OsamaBinLaden

13巻で主人公トイフェル・シャオロンの家系能力が明らかになったわけだが憎悪喰い(ヘイト・イーター)と言って手から憎悪や怒りなどの気持ちを向けられると魔力が増加するという能力であり、有名欲が人一倍強い彼には悪手としかいいようがない。そもそもなぜ彼は人気者になりたかったのだろうか? まずシャオロンの自宅は郊外や地方都市で必ず目につく3~5階建てほどの団地だ。アパートでもマンションでもなく“団地”という表現がぴったりの実家に兄弟はいるのか不明だが多分両親とともに住んでいる。だがひっそりとした雰囲気から察するに両親はそろって家系能力が負い目になり他人と距離を置いて生活して、そのため対人感覚が未熟なままなのだろう。シャオロンが始終おちょけたいたずら好きな性格がそれを裏付けている。 普通親は子供が悪いことをしたら叱り、二度と同じ事させないようにしつける。悪魔同志とのつながり方が薄くなければここまで放任して子供を育てることは100%ありえない。 だがそれよりだいぶ問題なのはやはり、憎悪を魔力の源としている家系の息子であるシャオロンが“人気者になりたい”というある意味分不相応すぎる野心を抱いていることだろうか。

テムパル〜アイテムの力〜

ゲームの中でアイテム作って売りまくって現実でも成り上がる!

テムパル〜アイテムの力〜 Team Argo Monohumbug(REDICE STUDIO) Saenal REDICE STUDIO
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

先日発表された「ピッコマAWARD 2023」のSMARTOON部門を受賞していましたね。 https://piccoma.com/web/product/43170 世界最高のバーチャルリアリティゲーム<SATISFY>。全世界ユーザー数20億人が参加する壮大なファンタジーゲーム。 主人公は、借金まみれで日雇いの肉体労働で稼ぐゲーム中毒者の青年。ゲームばっかりやるから友達からも家族からも見放されていたが、ある日ゲームの中の依頼をこなしていると、まだ一人も存在しないレジェンドクラスの「伝説の鍛冶職人」に転職できる本を見つけ転職する。「伝説の鍛冶職人」になったおかげで、何でも武器を装備できるし強い武器も作れるようになって、それらを売ったお金を現実で換金して儲かってゲーム内でも現実でも底辺から成り上がっていく! という話です。 アイテムの力で猛スピードで成り上がっていく痛快なストーリー、縦スクロールならではのかっこいいアクション、仲間との絆、ゲームの世界のキャラ(AI)との恋愛まであって見どころがたくさん! 底辺を味わってきた主人公だから、ずっとお金にがめつくてとにかく根性で乗り切るところが面白いです。いろいろ運も向いてくるんですよね。 気軽にサクサクスルスルっと読み進められるのでちょっとした時間にぜひ。