おもしい。純愛も好きだけど、こじらせ男の純愛は見ててもっとおもしろい。キュンキュンさせられはまってく女心もすごく分かるし、、こじらせ男心理勉強になるなぁ。
何も起こらない日常で、いつも通り美味しいご飯を食べる幸せ。たまに、いつもよりちょっと豪華なご飯を食べる幸せ。それはいつの時代も変わらないのだ、と優しく穏やかに教えてくれるような作品。 土山しげる先生の作品に出てくるご飯はどれも美味しそう。でも、それを凌駕するほどの衝撃をいつも感じていたので、純粋に「ご飯が美味しそう」を楽しめることに新鮮な喜びを感じました。 グルメな武士って飯不味かったら店の看板ぶった切ったのち刀で飯作ったりするのかなあ、なんて想像していたことを反省します。 実際描かれているのは、現代人も羨むほど穏やかでのんびりした世界。 むしゃくしゃして鯵のひらきを夜中に焼いたり、体調が悪いのにカツオのたたきをたくさん食べて後悔したり…なんとも微笑ましいエピソードが満載です。 実在の人物・酒井伴四郎が残した日記に基づいた作品ですが、土山先生当時そこにいたんじゃないのと思うほど人物も料理もイキイキと描かれています。漫画界の司馬遼太郎ですね…! こんなご時世ですもの、お家で美味しいものでも食べてブシメシ読んで、少しでも穏やかな気分に浸ってみませんか? とにかくテンション上げたい、元気になりたいひとは食キングとか喧嘩ラーメンとか読みましょう。
主人公、天狗の娘の秋姫も女の子らしくてかわいいけど、姫を助ける幼馴染で世話焼きの瞬ちゃんや優しい同級生のタケル君など出てくるキャラが魅力的! ゆるゆるでほのぼの系の恋愛漫画だと思って読んでいたら、後半は加速的にダイナミックな展開になり一気に伏線回収していったので呆気にとられるくらい驚いたし!良くできたストーリーに引き込まれました。 最初読みはじめた時はラストにこんな泣かされるとは全く思ってなかったなぁ〜、読んで良かったです。 妖怪物が好きな人、うしおととらなんかかが好きな人は刺さると思います。
これまでの比較的にリアル志向の作品と比して、猫と呼ばれる化け物と戦う差別された人々を描いた、ある種、異世界的な作品。盲目的で集団が一体となる様は宗教のようで、真実を知っている主人公は致命的にそこで浮く。そんな彼女にも友達らしき子が二人いて......。 この物語がどのような着地をするのか、すごい気になる。
※ネタバレを含むクチコミです。
なろう発の小説を漫画にしたもの。内容はそこまでなんだけど、タイトルとかそこらへんがすごい好き。くまクマ熊ベアー。作者がくまなの。ちなみにイラストレーターだけ029(お肉)で被捕食者。うーん、好き
マラドーナやペレのように、人をワクワクさせるプレーをする人物のことをファンタジスタという作者の言葉通り、主人公の坂本は多彩な攻撃力で下剋上を起こしながら人々を魅了し、日本代表にも選出される。 胸が熱くなるおすすめの一冊。
処女作から吹き出しとか台詞の置き方とかキレッキレで変態的。というか、途中からいきなりネームになるからめっちゃビビったわ!さらに未完とくるからフリースタイル極まれり。 話の中身についてはまぁUFOに関してなんだけど、作中の台詞が全てだったので引用したい。「情報が整理されないまま話がどんどん進んでいくぞ…」
しょうもないエロに対する執着心と探究心、やけに強いこだわりが面白おかしく描かれています。 しかも、ただ男子学生の性春コメディというだけで終わらせず、最後の最後に「え、ちょっとマジで!?なんで!?」というオチを用意してくれている。読んで良かったなーと思いました。
一定層にドストライクだったのか、こういうものにしては珍しく相当バズってた印象。個人的には最後に乗っていた凡竜先生の「双子引力」がユニークで印象的だった。双子の消費カロリーが連動しているという発想から、ああなるとは。道満晴明を思い起こさせるアホさ。いいね!
肝要な主題の詰まった部分は、手記を覗くようにまんま小説として載せているのは発明だと思う。表現方法として面白い 素朴ながら人間の関係性や感情をうまく引き出す作家、羽賀翔一の起用が活きている。無駄な強調がなく、等身大な人間という感じ。
国を追われたお姫様が誰よりも気高く強くあろうという芯の強さに惹かれます。その姫を護衛する龍たちも1人1人キャラが濃くてかっこいいです。
親から虐待を受けている子供を描いた漫画は多くて、正直なところ目をそらしたくなる題材ではあるけど、それぞれの作家がそれをどう描くかというのはやっぱり気になる。 画力の点では拙い部分があるけど(主に背景)、主人公の岬が苦しみを共有することで親しくなる釘宮さんにはとても魅力を感じました。卒業式に出ずに東京へ行った釘宮さんのその後にはびっくりしたけど、彼女が(たぶん)自分で選んだ道だし、ある意味いままで自分を見下していた親や同級生、教師を見返すことに成功している。 その強さがあるかどうかで2人の道は別れた気がするけど、岬には味方が居たけど釘宮さんには居なかったという見方もできる。 最後の岬の涙の意味を考えたけど色々ありすぎるなと思いました。
恋カタ世代には嬉しい新連載…!主人公カップルは出てくるのか、出てきて欲しい。 恋に仕事に悩む者たちが、笹錦さんに間接的に勇気づけられる話なのかな。
スライムのスイがとてもかわいいです。料理もおいしそうで読んでるだけでおなかがへります。欲望にまみれている女神たちもかわいいです。
CLAMP先生の代表作といっても過言ではない作品。東京タワーに修学旅行で偶然集まった、光・海・風の3人の少女が突然異世界のセフィーロへ飛ばされ、その世界を救う魔法騎士となる。子ども心にワクワクが止まらない壮大なファンタジー。本作品の特徴はなんといってもCLAMP先生が生み出す魅力的なキャラクター。主人公3人も個性的で美しいが、周りを彩る仲間・敵もとても魅力的。当時カラーページを何度も見返してはウットリしていたことを今でも覚えている。作品はファンタジー作品らしく、主人公たちの成長と魔法世界がうまくリンクしており、キャラクターに感情移入して応援してしまう。作品ラストであかされる驚きの結末も含めて、見ごたえのある漫画だ。
漫画の登場人物でいちばん可愛い女の子は誰だと思いますか? と聞かれたら、おそらくわたしはロザリンドと答えます(ハルシオン・ランチのヒヨスとゆびさきミルクティーの左ちゃんも捨てがたいけど)。 ロザリンドはそれはそれは天使のように愛らしく無邪気な少女です。母に愛され執事に見守られ暮らす、天真爛漫で素直な少女です。 でもめちゃくちゃ人殺します。とんでもない方法で殺します。 「輸血」と「バター」がかなり印象に残っていて何度も思い出したり読み返したりしています。トラウマになるのでぜひ読んでみてほしいです。 話は振り出しに戻るのですが、ロザリンドは本当に可愛い女の子なのです。嘘を嫌い、苦しんでいるひとを放っておけない一面もあります。母を愛し、また、母に愛されている幸せな女の子なのです。 だからこそ、どうしてこんな天使のような女の子が…と悲しくなったり恐ろしくなったり心を揺さぶられるのだと思います。 大人になったロザリンドに格闘技覚えさせて沙村先生のベアゲルターに登場させたい…そんな恐ろしいパラレルワールドを夢想してしまったので神に懺悔したいと思います。
この漫画は読者が大熊さん(箱入り娘)と一緒に神田さん(イケメン女)を愛でるんであって大熊さんはほとんどモブとして読んでます。 まさにこの1巻の表紙のような立ち位置。笑 男と勘違いされて女装を頼まれ、断ろうとしたら付き合うことになっちゃった2人のイチャイチャを眺めるだけなんですけど、最初は、きっとすぐ女であることもばれて、それでも気持ちが変わらないから大丈夫!じゃあ心置きなく百合だね!みたいな展開でしょ、と思っていましたが、1巻が終わるまで勘違いは続いてます。 神田さんを心底男だと思いこんでいるがゆえに、勘が鈍い女みたいになっちゃてる大熊さんにちょっといらつくこともあるけど、個人的には神田さんの美しさがこの漫画の価値だと思っています。ほんっと美しいので。ひとえにこの著者のかたの画力の賜物だと思いますが。 みなさんも一緒に神田さんを愛でませんか?
ブラインドサッカーって存在は知っていたけど「視覚障害者がやるサッカー」という認識しかない。目隠しをすれば誰でもできたりするのかな? 全盲の主人公がブラインドサッカーを始める…のか?という第1話だったけど、全盲なのに普通のサッカーの経験者というのがめちゃめちゃ気になる。
中学生の頃にリアルタイムで読んでいた時はいまいち理解できなかったけど、ある程度の歳になって読むと理解できる作品。主人公とその叔母の「女ともだち」のような関係が、あっさりしているようで、実はお互いにとって大切な存在という、奥の深さを感じる。りぼん誌に連載されていたが、ターゲットとしてはもっと上の世代を狙ったほうがウケたと思う。
漫画の編集者の物語で、業界の裏事情も分かって楽しめるのが編集王です。熱い部分もあるのですが、現実に即したドライな面も描かれていて、理想だけではダメなんだということを思い知らされます。それでも、根底にある信念が描かれていて、それぞれの生き方を考えさせられます。
御影(魔女300歳)のお一人様満喫ストーリー。 思考がポジティブで、不幸まで楽しみに変えてしまう御影の生活スタイル羨ましい〜 お一人様で、しっかり恋愛もしているし、妬み、恨みの思いも笑いに変えてて切り替え早いし、重くない。 魔女がOLで会社に馴染んでるのも、地味に面白い。 美容に対する悩みなども持っていて、努力する様も可愛いです。 笑えるし、御影の言動に突っ込んでしまうし、5巻まであっとゆう間で面白かったです。
少年ジャンプ連載されていたので読んでみました。ジャンプにあまりないミステリーチックな話で大人でも読みごたえのある作品です。
和泉くんがピンチの時にいつもかっこよく助けてくれる式守さん。ふたりともかわいくてとても癒やされました。
ちばてつや賞受賞作「誰が為にブザーは鳴る」が記憶に新しい、高校生作家(この春卒業らしい)の新作読み切りは、前作のチャレンジングな表現とはまた違いほっこりプリン漫画です。 「普段なら絶対に買わないちょっとお高めのプリンを買ってしまった自分」と向き合いすぎてめんどくさい子になっちゃてる主人公が可愛すぎます。
特別出張編では、弱そうな女性を狙ってショルダータックルをかます「ぶつかり屋」を懲らしめる話。 読切サイズにぴったりな絶妙な小物感だった。
自然と歴史が織り成す景色が日常世界にまで入り込む鎌倉を舞台に、両親に先立たれても、母親が遺した着物を身に着け気丈に振る舞う菜の姿や、彼女の全てを温かく受入れ日々奮闘する耕平の姿に魅入られました。 私自身鎌倉近郊に自宅がある為、作者が描く様々な情景がリアルに大変マッチし、親しみが湧きました。また草木や野鳥、花など四季折々のアイテムを効果的にコマに取り入れる手法に、自分の身近にこんな素晴らしい自然や風景が存在しているのか…と改めて気付かされる作品となりました。
よくある、第一話で世界観を全て説明するマンガではないので苦手な人もいるかも。ハマると一気読み。
「パラレルパラレル、***になあれ!」この呪文を、当時何度唱えたことだろう。残念ながら私は姫ちゃんの赤いりぼんを持ってなかったし、魔法の力もなかったから変身はもちろんできなかったけれど。作中で姫ちゃんは何度も、そこで変身しちゃだめだよー、ってところで変身しちゃう。それはちょっとしたいたずら心だったり、仲間のピンチを救うシーンだったり。そのたびに私はハラハラドキドキ、涙をしたんだ。大地君はかっこいいし、日比野さんもいい奴だし、何度読んでも笑顔になれる名作です。
初めて読んだのは掲載当時で高校生だったので、主人公・響や親友の千草に思いっきり感情移入して読んで、好きな人を想って切ない気持ちになったり、先生や親など大人の言うことがわからなくてムカついたりしていました。 大人になって読んでみると、響の先生への気持ちがとても真っ直ぐで応援したくなる気持ちは変わりませんが、先生や周りの大人達の気持ちもわかって、より面白く感じました。 特に、中島先生が浩介の気持ちを疑ってしまう気持ちが痛いほどわかり、それをぶつけても尚、中島先生を選ぶ浩介のカッコ良さはたまらなかったです。 響と先生のその後の話を読みたくなりました。
これは実際に存在する女医の佐伯輝子さんの奮闘を漫画にした作品です。 日本3大ドヤ街の一つである神奈川県横浜市寿町の診療所に赴任した輝子さん。患者のほとんどは保健所もお金も無い荒くれ者達。インテリ女性ということあり、はじめは酷い言葉さえかけられますが真摯に患者達を救うことに身を扮する輝子さんの姿に少しずつ信頼して心を開いていくドヤ街の住人たちとの心の交流がみえて心が暖かくなります。 残念ながら輝子さんは2019年に天に召されました。しかし彼女の生き方には誰もがきっと勇気をもらえることでしょう。素晴らしい女性の先輩がいた、ということだけでも勇気がもらえます。
この漫画を読んで初めて行政書士という仕事を知った。のほほんと生きているだけでは知ることのなかった世の厳しさ、大人たちのやり口をこの漫画で学んだ。法律用語が頻繁に登場するが、丁寧に説明してくれるので非常に勉強になる。法律を振りかざすのではなく、法によって弱きを助け、強きをくじく行政書士たちの姿に心打たれた。厳しくもリアルな人間ドラマがここにある。
代々、受け継がれてきた由緒ある和菓子屋の3姉妹が、それぞれ色んなパターンの恋愛をして悩んで成長して行く姿が描かれていておもしろい。時にはちょっとぶつかり合いながらも、お互いのことを支えあう3姉妹のことが羨ましくなりました。中でも次女あられと職人のケンちゃんとの恋は良かった。
サイバーパンク+賞金稼ぎ、という感じの世界観でヒロインの羅生門エミーがトンファー片手に(両手か)賞金稼ぎをしていく。 にわのまことセンセーと言えばジャンプ黄金期終了間際?にやってたプロレス漫画「THE MOMOTAROH」や「リベロの武田」だが、サッカー漫画でもモンゴリアンチョップを筆頭にプロレスネタがバリバリ出てくる作風。 ボンバーガールシリーズも同様で、女子プロレスラーっぽいヒロインたちがセクシーに技を決めていくのだが最終的にはロボだったりトンファーの仕込み銃だったり何でもありな感じの内容。 何も考えずに読めて割と好きだけどもう少しシリアスにギャグなしで描いてたら結構違う方向性もあったのではーと思える。でも合わせて3回も続いてるんだから多分相当描きたかった事なのでしょう。 すごいどうでもいいけどリベロの武田だったかの作者コメントでプロテイン飲んだ後にタンパク質を出しちゃった、というのが小学生の頃何のことかわからず親に解説を求めた記憶がある(親がなんと言ってたかは憶えてないけど) にわのまことセンセーが元気にタンパク質を摂取されてることを願う。
当時森山塔というペンネームで成人漫画を描いていた山本直樹御大が有害指定された作品第一弾(多分)。 あくまで学園ラブコメなのだが80年代の作品なのでノリが当時のものなのでそこが許容できるのであれば高身長ナイスバディなヒロインかなめ×ちびでスケベで根性なしなのに…な主人公かもしだ君のコンビは結構楽しめるのではないかと思う。 ただ、有害指定されるだけあって主人公の妄想シーンや学生である彼女たちに平気で手を出そうとしてくる大人たちはかなりヤバいものを感じる。でも当時結構そういうノリあったんだろうなーと思う。 当時のTVはとんねるずを筆頭にバラエティも今思えばかなりゲスい内容(当時悪いと思っていたかは置いといて)が多く、ドラマ&映画の「高校教師」は超話題だった。それを漫画で5年前にコメディでやってたのが山本直樹だと思えばそういう内容だよね、という感じ。 この頃から女性を斜め下の角度から描く(お色気シーンだけではなく)画角が多く、山本直樹の根底は全て揃っているのではないかと思う。 最近のREDとかと比べるとこの頃はだいぶ線が細く、ライトな印象で読めるとは思う。
14歳の頃に初めて見た「機動戦士ガンダムSEED」に心を奪われた主人公の神崎さやか。しかし、周囲の友人がキャラクターの話で盛り上がるなか、彼女が惹かれたのはモビルスーツ。そんな気持ちを同級生にも話せないまま時間は過ぎ気付けば30歳。そんな彼女がある日、ガンプラ好きの女子高生、高宮宇宙(そら)と出会う。 まず心惹かれるのは、30歳のOLであるさやかと16歳の女子高生である宇宙が年齢を超えてて"好き"の気持ちで繋がっていること。「メタモルフォーゼの縁側」にも近い設定ではありますが、作中でも触れられてる通り、"16歳"というのはちょうど「ガンダムSEED」が放送されていた年に生まれた子ということ。つまり、相手が生まれる前から好きだったものを通して生まれる交流、これこそが本当の意味での"世代を超えた交流"なのではないでしょうか。 また、"世代を超えた"という意味でもう1点重要だと思っているのが、2人の"好きなもの=ガンダム"に対する接し方。好きな気持ちの強さは変わらないのですが、周囲にガンダム・モビルスーツが好きなことを話すことを躊躇っていたさやかに対し、宇宙のほうは初対面のさやか相手にさえ『お姉さんもガンプラ好きなんですかっ!?』と臆面もなく言い放ちます。好きなものが少数派だったときにそれを周囲に堂々といえないという気持ちは「トクサツガガガ」などでも描かれていますが、特に30代以上の人なら誰しもが経験しているものだと思います。それが、もちろん人に依るところもありますが、時代が令和に移ってマイノリティでも好きなものを好きと堂々と言えるようになった、そんな世代間の見えないギャップも描いているのではないかと思います。 作者の工藤マコトさんも「ガンダムSEED」から入ってガンダムが好きになった経緯があるとのことで、もしかしたら作者の実体験も多少なりとも入っているのかもしれません。そしてそんな作品をガンダムシリーズの専門誌であるガンダムエースで連載している、そんな奇跡的な繋がりにも感謝しつつ、ガンダム好きだけではなく、幅広く楽しんでもらえる作品だと思います。 1巻まで読了
『私の保健室へおいで…』は2002年にハヤカワ文庫JAレーベルにて発行された作品集だ。収録作品は81年〜90年作までと年代で見れば幅広いが、版元の紹介文に「スタイリッシュなラヴロマン」と謳われている通り、全作に恋愛要素を含んだ統一感のあるラインナップである。 こう書くと、恋愛最中の高揚感であるとかシャープな駆け引きみたいなのを想像されるかもしれないが、清原先生の作品ではもっと引いた視点から恋愛が描かれる。それが清原なつのシグネイチャーとしか言いようのない個性をマンガに宿している。 清原先生は、思い込みや呪縛などによって凝り固まってしまった心がフッと解きほぐされる瞬間を描く。 そういった人が持つしなやかな強さに触れた時、自分の心も軽やかになった気分になる。 この特色は、恋愛要素を主軸とした本書において特に傾向が強い。清原作品における恋愛は誰かと誰かの交流であり、他者により自己が変化することがあるためだ。それが本書を魅力的なものにしている。「新説 赤い糸の伝説」とか本当に最高…… 本書から清原先生に入門した場合、次に読むのは何がよいだろうか。 発表当時のコミックスは絶版であるが、近年に月刊フラワーズでポツポツと発表されている作品を除けば、ほぼ全作品が文庫などで網羅されている。(電子書籍化も文庫については殆ど為されている状況) そのゆえ間口がとても広いので、コレという名前を挙げるのは難しい。各々の関心領域と描かれている題材がマッチしている作品が適していると考える。 本書から遠くないニュアンスのものを読みたいのなら『春の微熱』、もしSFが好きであるなら『アレックス・タイムトラベル』、歴史物であれば『飛鳥昔語り』、性に纏わる領域に関心があるなら『花図鑑』あたりだろうか。これらをまとめた清原先生の総体と向き合うのなら自選傑作集『桜の森の満開の下』。清原先生が生み出した発明的キャラクター・花岡ちゃんが活躍する『花岡ちゃんの夏休み』もいい。 ちなみに、マイベスト清原なつの作品は『春の微熱』収録「群青の日々」です。
2017年、少年チャンピオンに現れた衝撃のケンタウロス×競走馬漫画。 チャンピオン誌上、決して消え去ることのない爪痕を残したのは間違いない。 もはや競馬マンガは「JINBAか、JINBA以外か」で語られるべきだ。 ケツの穴の広さが試されるマンガである。
マンバ読書会のテーマ「#元気が湧いてくるマンガ 」を考えていたところ、 笑って泣いて勇気がもらえて元気が湧いてくるマンガの代表だと思いました!! 名作なので、とってもオススメです。
編集からボツをくらい続ける女性漫画家が異世界に飛ばされて、自分の描いた漫画で生きてきます。 異世界であっても自分の描いた漫画が認められる瞬間は何よりも尊く、ジーンときてしまいます。 異世界に飛ばされた先は女エルフが支配する「女性だけの国」です。あれ?Twitterで見た怖い議題?となりましたが、コミカルに、どのキャラも魅力的に描く忍先生の技量で、安心して次の展開を心待ちできます。今後主人公のミヤがどう動いていくのか、とても楽しみです。 異世界ならではの呪い師や鍛冶屋、アシスタントと一緒に現代の漫画を再現できるように奮闘するストーリーが心地よく、とても好きです!!
短いページに二人の女子の、様々な百合感情のやりとりを切り取る、はちこ先生。この『百合もよう ~咲宮4姉妹の恋~』では、また面白いやり方で様々な百合恋愛模様を描いている。 姉妹物だが、姉妹百合ではない。というか、四姉妹が一緒にいる場面は数少ない。しかし冒頭、女の子同士の恋愛についての姉妹の会話の様子だけで「ああ、この子たちは確かに姉妹だわ……」とはっきり分からせるのがもう、凄い。 本編は長女・次女・三女・四女の恋愛模様を4ページずつ、順番に描いていく。 同じ血を分けた姉妹だが、性格も恋愛模様も四者四様。 ●高校教師の長女は、教え子の高1女子と恋愛中。卒業まで秘密にしたいが……。 ●新人OLの次女は女性課長に片思い中。なかなか踏み込めないが、段々仲良くなってきて……。 ●高校生の三女は大好きな幼馴染に告白される。言われて次第に意識し始める恋。 ●こちらも高校生の四女は「王子様」女子の先輩と交際中。先輩の本当の顔を知っているのは私だけ……。 様々な形の恋模様が、同時進行で少しずつ進んでいく。毎話毎にときめく瞬間やちょっとエッチなやり取りにドキッとさせられる。 四者とも感触の違う、それでいて同じように甘い百合のトキメキを交互に突きつけられると、一人の物語を連続して紡ぐのとはまた違った中毒性があるという、凄い百合発明。 重さは要らない、ただ百合のイチャイチャが見たいんだ!という方……そんな貴方を中毒にする作品だ。
清楚でおしとやかな真奈美とエロくて奔放なナミの二重人格ヒロインとアレやコレやてんやわんやするエッチなラブコメです。 明るいエロ漫画はやっぱり良いよね。ヒロインが魅力的だとなお良いよね。 二重人格ヒロインの裏側の顔、ナミが可愛くてかっこいい! ただ性に奔放なキャラクターというだけではなくて、喧嘩が強くて度胸があって真奈美のピンチを次々と救うのが気持ちいい。 というかだんだん真奈美の影が薄くなってきて、ナミに浸食されてる感も出てきます。 でも第5巻で2つの人格が出した答えが素敵でちょっと安心。 カニに人格がうつったり、柔道でオリンピック目指したり、原始時代の話がはじまったり、トンチキエピソードも満載で楽しい。やっぱり明るいエロ漫画は楽しい。
庄司陽子先生の漫画は『生徒諸君!』が有名ですが、『ぼくは浪人童貞パパ』も当時人気があった作品です。 浪人生である康太郎が偶然出会った3歳の女の子「ちっとちゃん」にパパと慕われ、そのママ「きっこ」(まだ高校生!)とも次第に親しくなっていく。そして、康太郎はついにきっことの結婚を決意する… 。 コメディータッチですが、感動的なストーリーで、人生の大変さや責任とは何かを教えてくれた漫画です。 ちなみに、このお話には「これでおさらば童貞パパ」という続きがあります。 「男と女の曲がり角」に短編として収録されていますので、気になる方はそちらも読んでみてください。
主人公の未央が一哉とどうなってしまうのか、最後までドキドキして読み進めていきました。美央が可児収と付き合ったり、それでも一哉への想いを断ち切れない姿がとても切なくて、物語がどんどん面白くなっていくんですよね。昔読みましたが今でも覚えているぐらい大好きな作品です。
マンバ読書会のテーマ「#医療マンガ 」であげました!!ヒトの身体の中にいる血球たちを擬人化したマンガです。 わかりやすく、コミカルに描かれており、とても面白いです。 はたらく細胞を知ってると生物の授業が楽しくなると聞き、子供達に今の身体の中で何が起こってるのか説明するのに、とても役立ちます。 また、医療系の知識や基礎生理学を学んでいる友達と話題に出すと、「アレ?これおかしくない???」「この人間の身体おかしい!」って議論になることもあり、話題の取っ掛かりになります。 ツッコミどころはありつつもマンガの基本はしっかりしてるので、最初の「血球の働き」を知るキッカケにとても良いと思います。
婦人解放運動が盛んな時代を舞台にした大正ロマン少女漫画です。 華やかな容姿と言葉遣いで、女性がこれからの世の中でどういう生き方をすべきなのか考えさせられます。アグレッシブに生きようとする時代にふさわしく、困難がありながらも前向きに努力するヒロインの姿が美しい。ぜひ、女性に一度読んでいただきたい作品です。
かつて大人気でドラマにもになった、獣医を目指す獣医師の卵たちの漫画(ギャグ寄り)です。著者の佐々木倫子さんの取材力がすごいのだと思いますが、獣医学部についてかなり詳しく、動物もリアルで、そして何より面白いです。話はほぼ1話完結なので、どの話から読んでも楽しめます。この漫画を読んで私のいとこも「獣医になりたい」と言い出したほど影響力のある漫画で、モデルになった北海道大学の獣医学部の倍率がものすごく上がったのは有名な話です。またシベリアンハスキーも人気になりました。佐々木先生独特のふわっとした絵柄で描かれており、出てくる動物たちがとにかく可愛く、動物たちの心の声がまた面白いので、読んだことのない方にはぜひおすすめです。ちょっとした動物豆知識も身に付きます。
人生の全てを推しアイドルの舞菜に捧げるえりぴよのドルヲタどたばた生活を描いた漫画です。 地下アイドルに興味がある方もそうでない方も、自分が好きなものに一直線な姿には共感出来るのではないでしょうか。 絵柄、女の子キャラがとても繊細に可愛く描かれていて思わず見入ってしまいます。 アイドルの女の子達が皆それぞれ個性的で綺麗で可愛く、とてもファン思いでアイドルの綺麗なところだけを描いているので(苦笑)私もうっかりファンになってしまいそうです。ドルヲタの人生もいいかもな、なんて思わせてくれる漫画です。
おもしい。純愛も好きだけど、こじらせ男の純愛は見ててもっとおもしろい。キュンキュンさせられはまってく女心もすごく分かるし、、こじらせ男心理勉強になるなぁ。