Jコミックテラスマンガの感想・レビュー43件世界征服をたくらむ悪魔の赤ちゃん・ちぱちぱパニック!! 幸宮チノstarstarstarstarstar_borderゆゆゆまだスクエニではなくエニックスだったころ。 メジャーな「ガンガン」ではなく、「ギャグ王」という月刊誌に連載されていた「ちばパニック!!」 主人公の少年ササと、悪さをしては木に吊るされる悪魔の赤ちゃん「ちぱ」が織りなすほのぼのギャグコメディ。 ちぱの語尾は赤ちゃんなので、「でちゅ」。 悪魔らしく世界征服を目標として掲げるも、お菓子の話をされたらお菓子のことで頭がいっぱいになったり。 かわいらしさとおもしろさを兼ね備えた、幼児並みの言動。 マスコットキャラクターのちぱは、かわいらしさを詰め込まれた存在だった。 今読んでもかわいいねぇと思えるし、四半世紀を超える月日はササに対しても保護者のような目線にさせてくれる。 ‥年をとるはずだ。 ちなみに、シンプルな線なので、真似したら書けるんじゃないかと書いてみたものの、耳?が難しく、違う悪魔をたくさん描いてしまったのを覚えている。 最近、カービィなら書ける!と思って書いたら違う生物になったので、シンプルな線であれば真似しやすいというのは誤りらしい。 当時、読んでいた人には懐かしの漫画。 いま読んでもおもしろいですよ。南モンゴル(内モンゴル自治区)の民族弾圧を知るモンゴリアンメッセージ二〇二〇 清水ともみ名無しウイグル民族への弾圧を描いた「私の身に起きたこと」は、以前に読んでいて知ってたけれど、内モンゴルにも激しい弾圧の歴史と現在も同化政策が取られていることは、恥ずかしながらこの漫画を読むまで知らなかった。 作中では、文革の時代にモンゴルで起こったこと、現在進行系で起きていることが強いメッセージ性で描かれる。文革時代に起こったことについて詳しい描写はなされてない。気になったので、ネットで検索していくつかのニュース記事を読んでみたけど、あまりの残酷さに言葉を失うほどだった。 https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65762 「私の身に起きたこと ~とあるウイグル人女性の証言~」と共に、世界に広まってほしい漫画である。 ちなみに「マンガを買ってる余裕はない!」という人は、マンガ図書館Zで広告付き無料で読めるのでどうぞ。 https://www.mangaz.com/book/fin/209271時流に乗って?電子書籍化されたメイドGUNアクションinアキバアキハバラ無法街 杉村麦太starstarstarstar_borderstar_border完兀「アキバ冥途戦争」なるアニメが話題になっていたとき、頭の片隅に引っ掛かる漫画の存在があった。 アキバを舞台にしてメイドが銃を手に取り抗争を繰り広げるお話? うーん… あ!「アキハバラ無法街 GUN MAID」だ! そう、最強の軍用サイボーグ女装ショタメイドと詰め込んだ設定の主人公がコギャルや等身大フィギュア等を相手に旧アキバを守る抗争で活躍するあの漫画だ。どんな漫画だ。 いやまあ、どんな漫画だと言っても本当にそんな漫画で、補足が要るとしたら各話の新キャラがだいたい死んで、新キャラ増加とともにどたばたが増す王道パターンを行かなかった、逆に硬派なキャラ退場で魅せることを選択した短い漫画(全4話)ということだ。あとは主人公のパンチラであれがついてるとわかるように毎回描いていてくれていることぐらいか。 新キャラを増やしていかなかったのが惜しく感じるが、まあそこは私と作者の好みの違いなんだろう。仕方がない。 なお、電子書籍化はつい最近されたようで、そのことについて ”今話題の「アキバ冥途戦争」人気に便乗して『アキハバラ無法街』まさかの電子書籍化!メイドGUNアクションの怪作ここに復活!" と作者がツイートしている。 例のアニメも終わって年を越してちょっと遅れてしまった感があるが、それでもいい機会であることには変わりない。 最強の軍用サイボーグ女装ショタメイド主人公がコギャルや等身大フィギュア等を相手に旧アキバを守る抗争で活躍する漫画に興味がある方は、手に取ってみてはどうだろうか。スタイルだけはやたらにいいななコング 沖さやか名無し山崎紗也夏先生が沖さやか名義で描いてた作品。ものすごくスタイルはいいけど顔と性格が残念な女子高生ななこが主人公。周囲から外見いじりをされますが自己肯定感が無茶苦茶高いので気づかないし、性格がすこぶる悪いのでいじめられでもやり返します。今の価値観じゃ絶対アウトな内容ですが山崎先生自身もそんなに乗り気で描いていた訳じゃないらしいです。この後に「マイナス」を描いたと思えば可愛い作品かもしれません。 身近にいる害虫の擬人化マンガ害虫女子コスモポリタン 小谷真倫starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと 確かイブニングで連載していて毎回楽しみにして読んでいたな。今回久しぶりに読んだがやはり面白い。今更気づいたけど「私だってするんです」や「みんな○○どうシてる?」と同じ作者だったんだな ・特に好きなところは? マンガ本編もいいが取材やおまけマンガも面白い ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 害虫に可愛く描いてあり生態を詳しく紹介しているので面白い。確か続編もあったと思うのでそちらも電子書籍にして欲しいね 90年代ど真ん中を感じるギャグ漫画ポヨンチョポヨンチョ 夜野権太starstarstarstarstarひさぴよ早すぎたケロロ軍曹みたいな。色々と先取りしたギャグをやっていたけど下ネタがアレすぎたり、あまり穏やかじゃない描写が多いから万人受けするギャグではないかも。時代を振り返って懐かしくなるネタも多くて「同人おたく女しのぶちゃん上京!!」の同人誌即売会の話は当時を知る上で貴重な回でもあるし、魔法少女をネタしたものやパロディネタの数々。オタク的な話に限らず、ハチャメチャでなんでもアリな回が多いが、常にギャグの連打で最後は良い感じにクレイジーなオチへ持っていく勢いが90年代だなあと笑。単行本は全31話中から11話だけが収録されており、続巻は出ていない模様。マンガ図書館Zでぜひ完全版をだしてくれないでしょうか。97年のサンデーに彗星の如く現れた劇…もうスンゴイ!!! 南ひろたつあほえもん97年のサンデーに彗星の如く現れた劇画調ギャグの使い手・南ひろたつを覚えてる人はどれだけいるだろうか。ぶっちゃけほぼ忘れかけていたが、最近マンガ図書館Zで復刻された表紙を見てこの作品の強烈な記憶が蘇った。濃ゆくてゴツいキャラたちが繰り広げるショートナンセンスギャグが特徴。学ランを着たモアイくんや凶悪な見た目の犬のポチなど一度見たら忘れられないクセの強さがある。 (最近の漫画家で例えるならジェントルメン中村の作風に遠からず近からずという感じか) 少年誌にしては、あまりにもMADで独特な感性についていけた読者はそうそういないだろう。コレを一年も載せ続けた少年サンデーもスンゴイ。 2022年冬ドラマ化決定作品逃亡医F 佐藤マコト 伊月慶悟六文銭成田凌主演で2022年1月土曜ドラマとして放映が決定した本作 https://www.ntv.co.jp/toubouif/ 2008年に連載終了しているので、13年の月日を経てメディア化とかあるんですね。 サトラレの作家さんだけに、個人的に興味がわいて読んでみました。 紙書籍にならず電子だけ、しかも3巻という状況から、いわゆるお察しください案件なのですが、題材としては非常にドラマ映えしそうだなと思いました。 そのこころは、 ・同僚を屋上から突き落とした罪で指名手配中の天才外科医が主人公 ・実は冤罪で、身の潔白を証明するために逃亡中 ・旅先で出会う病人や怪我人を前にして、正体がバレること顧みず医者として命を救う ・設備もロクにないような過酷な環境下で手術をし、成功させていく と言った、鉄板の医療作品でありながら、真相突き止めるサスペンス要素や、追われるサバイバル要素もあって、こうしたスリリングな展開が動画にしたら面白くなりそう~と勝手に期待しました。 マンガのほうも、疾走感のある展開なのと3巻なので一気に読めてしまいます。 ドラマ放映前に一度読んでみてはいかがでしょうか。 私だけのマジックアニマル(イモ虫)魔法使い養成専門マジックスター学院 南澤久佳 ミヅキサミアドイモ虫のクリームが可愛いです! 漫画図書館Zで無料で全話読めます。 雑誌Gファンタジーの作品ですが、続編を連載したゼロサムが未収録話などを収録した新装版を出しています。 魔法専門学校の『アニマルマスター科』の話。 大きな設定やストーリーがあり、感動する話や心に残る名言もあります。 しかし個人的に特筆したいのは畳み掛けるギャグ部分! 主人公兼ヒロインの顔芸!ボケ!イモ虫愛! 幼なじみ男子のハリセン!叫び!存在がツッコミ! 褐色少女の毒舌! 牛好きと牛! 担任教師の超髪! イモ虫の変顔!つぶらな瞳!キャベツ!もりもり!! 独特な絵やノリが苦手な人も居ると思います。イモ虫と牛 以外のアニマル達はメイン回以外、影が薄いです。 セイウチのせいぞう君にもっと出番を… 魔法やギャグに目を奪われますが、青春漫画としても良い作品だと思います。 続編の『トリプルスター』で伏線回収&完結しているので、ノリや絵柄が気に入った方にはそちらもオススメいたします。 イモ虫のクリームが可愛いです!(念押し) 画像は友情を育む為にスーパーファイヤーレシーブを打つ牛型マジックアニマルです。ビル窓ガラス清掃の仕事を通じた人間ドラマ!染盛はまだか 清田聡starstarstarstarstarひさぴよ昔の学生時代に求人誌を見て、ビルの窓ガラス清掃ってなんとなく楽しそうだなぁと思ってアルバイトに応募しようとしたことがあったけど、高い所の景色が好きだということと、高所で作業することは全く別次元の話だと気付いて結局やらなかった。それでもいつかはビル窓拭きの仕事やってみたいなあと思っていて、今でも高所で作業する人たちにはどことなく憧れを抱いている。 さてこの漫画、90年代に見られるモーニングのお仕事マンガの一つだが窓を拭くだけの地味な漫画と思うなかれ。高所からの構図が半端なく上手く、ザイル、ブランコ、ゴンドラといった道具設備がやたらとリアルに描かれ、高所作業の臨場感といったら凄い。そこに加えてやさぐれた男たちの人間ドラマが展開されるのだから、面白くないわけがない。 主人公は夢を諦めかけているミュージシャン染盛(そめもり)という男。社員ではなくアルバイトという身ながら、現場のトラブルに怒りながら対応し、この危険と隣り合わせの仕事を意地とプライドだけでこなしている。同僚もヤンチャな奴が多くて、すぐ殴りかかってくる奴、薬をキメて現場に来る奴などさまざま。途中、漫画の展開が売れないミュージシャン漫画みたいに変わるが、主人公が大量の葉っぱを一気に吸ってガンギマリになる絵面が衝撃的なのでそこも見所の一つ。 ラストはグッとくる話だが、単行本だけで読み進めると唐突に「川室」という男が突然登場するので?となると思う。 「染盛はまだか 単行本未収録作品集」(2)を読んでおくと、最後に登場する「川室」のくだりが分かりやすくなるんで一緒に読むべし。 ちなみに未収録作品集は各巻110円。 (できれば一冊にまとめてほしかった) https://manba.co.jp/boards/134900 時代を映したガテン系仕事漫画の良作につき、おすすめです。 究極のギャグ漫画を作り出そうとする実験的作品相原コージの なにがオモロイの? 相原コージ名無し読者の意見を反映させながらギャグ漫画を描いていく実験的作品。ネットと出口調査で読者の意見を聞いていくんだけど、ストレスの吐口にしてるんじゃないかと思うような辛辣なご意見が多いので作者は相当しんどかったはず。ただの読者でも自分が面白いと思った作品が貶されてると自信なくなってくるもん。こんなに自分を追い詰めてまで漫画を描く必要なんてないんだけど、ここまでやってくれるのは相原コージしかいないと思うので一見の価値があるのは間違いないです。(ちなみに8話目の最終ページは編集判断で雑誌には載らなかったそう…) https://www.mangaz.com/book/detail/50481ショタものとして始まったのに…コンプレックス まんだ林檎名無し※ネタバレを含むクチコミです。ハヤ子サケガイドハヤ子サケ道をいく 玉川重機starstarstarstarstarひさぴよ「草子ブックガイド」で知られる玉川重機先生の連載デビュー作。(1996年の月刊アフタヌーンで「玉川敏秀」名義で連載) 長らく絶版状態でしたが、2021年からKindleを始めとした電子書籍ストアで発売されるようになり嬉しい限り。 お酒が好きで酒雑誌編集者になった主人公”ハヤ子”と、お酒で繋がった人々の心温まる物語です。 伝統的なお酒を紹介するガイドブック的な漫画として紹介した方が良いかなと思ってクチコミタイトルは「草子ブックガイド」を模してみました。 出てくるお酒は、伝統的なカクテルやウィスキーなどの洋酒が中心です。「電気ブラン」とか、未だに飲む機会には恵まれてませんが、このマンガを通して初めて知ったお酒の知識は多いです。 なぜかハヤ子が、総合格闘技の使い手という設定なんですが、ここは深く気にせずに読んだ方が良いです。ハヤ子が酔っ払って危なっかしい時があっても、安心していられるのが利点ですね。ここぞという時に繰り出されるハイキックに要注目です。 鯉こく食べてみたい…!ゆるゆるでもおいしくごはん 式部玲ぺそ式部玲さんの作品を初めて読んだのですが、お料理の絵が本当に美味しそうで即ファンになってしまいました! 「ゆるゆる」とタイトルに入っている通り比較的シンプルな料理ばかり登場するのですが、ベビーリーフと甘夏のサラダとか、丸ごとトマトのリゾットとか全部ひと工夫されているからお洒落で手が込んでいるように見えるのがすごい! 自分好みのビスコッティを求めてレシピを試行錯誤されているところにビスコッティ愛を感じました。 この漫画で「鯉こく」という料理を知ったのですがぜひ一度食べてみたいです。特筆すべきはエーコの「夫」。新米主婦エーコ 中川いさみstarstarstarstarstarnyae頭イカれ女・エーコと、各話の最後にチラッとしか出てこない夫。この漫画を読んだときにまず思ったのは、「こういう夫婦が理想だな」でした。 旦那の登場頻度はものすごい低いし、ひととなりもほとんどわからないんですけど、このエーコという女の夫をつとめ、とくに問題なく夫婦関係が成立してることを考えれば、相当な人物であることは想像に難くない。読む限り、ただ優しいとかじゃなさそうなんですよね。むしろ「普通」という印象。エーコの夫ならもう少しキャラが立ってても良かったと思いがちですが、あえて(かどうかは知らないけど)普通の男にしてるところが、この漫画のすごいところ。健やかでいることの尊さ給食の時間 くりた陸野愛都会から田舎に引っ越してきた超偏食の少女・未来が、誰も残さない給食を作る男・健さんとの出会いをきっかけに食べる喜びを取り戻していくストーリー。 食べる喜びを学ぶうちに、クールで無愛想だった未来がキラキラした笑顔を見せるようになります。友情や恋愛を通して、真っ直ぐ成長していく未来の姿がとても眩しく思えます。 未来が偏食の理由が家庭環境にあったり、引っ越しの理由はいじめだったり、更にいじめにあっていた理由がかなり衝撃的だったりとシリアスな背景も描かれています。未来だけでなく健さんも大きな傷を抱えています。 しかし、重たいだけ暗いだけの話にせず大きな愛と優しさで包み込むのが流石くりた陸先生だなと思いました。 美味しいご飯が食べられたら幸せ。大切なひとが生きていてくれたら幸せ。当たり前の幸せを忘れなければ、辛いことも乗り越えていける。 優しくて力強い愛を感じる作品でした。 ブラックユーモアに溢れた一冊。カルトクイズ100人伝 YOU CAN DO IT! 雑君保プナベテツ昔、弟がこのマンガを購入して読んだのですが、良いセンスをしているなあと思います。 4コマのシュールギャグですが、デフォルメの効いた絵でブラックユーモアを飛ばす様は初の単行本とは思えませんでした(電話の発明者のベルにイタズラ電話をかけてみる、という発想とか好きでした)。 当時小学生だった弟によるジャケ買いですが、兄の人生を少し豊かにしてくれた作品です。俺は好きだけどmahjong まんが王 喜国雅彦マンガトリツカレ男元ネタがわかる人がもう少なそうだな あかつき戦闘隊/忍者武芸帳/おそ松くん/ハリスの風/ハレンチ学園/サイボーグ009/火の鳥/秘密探偵JA/包丁人味平/同棲時代はわかったけどその他はちょっとわからんかった。 このシリーズで聖闘士星矢とかハートカクテルのバージョンもあったと思うけど収録されていなかった。80年代女子校の日常本場ぢょしこうマニュアル 有間しのぶ無用ノスケ子「その女、ジルバ」で手塚治虫文化賞を受賞した有間しのぶ先生のデビュー作。デビュー雑誌はヤングマガジンだったんですね。しかも、2巻で「作者は女子高校を卒業して大学生になりましたが」とありますので、もしかしてデビュー当時は現役女子高校生だったのでしょうか!?驚きです。1982年から8年間に及ぶ長期連載だったそうですが、青年誌で女子校日常マンガなんて、当時のヤンマガ読者さんに受け入れられていたのか気になります。絵について少し触れますけど、大変失礼ながら絵はほとんどノートに描いたような絵でした…。(漫画原稿用紙でもない?)トーンも使われてないようで、落書きにしか見えないコマもありました(←ホント失礼!)でも、絵がどうこうより、漫画に描かれている人達が面白いんです。淡々と学校や周りの出来事を描いてるように見えて、実に多種多様な生徒たちが漫画に登場します。よくある思春期の一コマであっても、一人ひとりの内面に踏み込んで描かれています。だからギャグ漫画なのにどこか嘘っぽくなくて、その人の本音を感じるのです。このような人間への観察力・洞察力こそが、有間しのぶ先生の凄いところなのだなあと思いました。 食をとおして考える、子供の心とからだの健康給食の時間 くりた陸名無しいじめが原因でおばあちゃんの家がある田舎の小学校に転校した未来は、最初可哀想な女の子という印象でした。しかも好き嫌いが激しい偏食ときているから給食の時間も大嫌いで、体も痩せているという問題もある。でもそこで出会った給食のおばさん、ならぬおじさん(超イケメン)人に、キュンキュンときめいたことで好き嫌いがなくなる!?という展開です。 小学生が大人に恋をするという恋愛の話がメインですが、育ち盛りの子どもたちの心と体の悩みにも向き合っていくというテーマがあると思います。 未来と健さんがどうなるのか、想像以上に感動のラストでした。血の繋がらない親子愛に感動あいの話 清水ともみ名無し寒い冬の晩に目の見えない赤ん坊を拾った青年。彼が娘に注ぐ純粋な愛情に感動しました。不幸な生い立ちと足の障害が原因でいい加減に生きてきた青年が、初めて守りたいものを得て成長していく姿が愛おしくて胸が締め付けられます。人に優しくしてほしいから「ゆう」と名付けられた娘の天真爛漫な言動もとっても可愛くて、二人が幸せになってくれるように祈ってやみませんでした。最後はしみじみと素敵な作品を読めた幸せを噛み締められます。黒田官兵衛が主人公なのはレア!!軍師黒田官兵衛 本山一城名無しクロカンこと黒田官兵衛を主人公にした伝記物。 秀吉に支えた両兵衛でも“竹中重治”が清廉潔癖なイメージで物語で活躍するのに対して、この黒田官兵衛は伝記、戦記、軍記ものの漫画でも竹中と比べると影が薄い作品がほとんどだと言っていいでしょう。 彼の生い立ちから最期までを纏めた稀有な作品で歴史物が好きな方なら満足できるはずです。 細かな資料的な部分や考察も楽しめるのは嬉しいところ。 ギャグあり涙ありの動物生態図鑑?よりぬきかってにシロクマ 相原コージ名無しシロクマ一家とそこに紛れ込んだウリ坊(イノシシのこども)の生活を描いた漫画です。途中から主人公シロの恋人としてヤマネの女の子ちょしちゃんも登場します。全盛期の相原コージの作品なので、キャラクターの表情もしぐさも大笑いさせてくれるものばかりです。背景にちょこちょこ登場する昆虫や小動物の生態は、実際の知識にもとづいてるので小学生くらいの子の知的好奇心も満足させてくれると思います。 この漫画の深いところは、動物たちの織り成すドラマを通して自然の厳しさなどいろいろ考えさせてくれる機会が持てることです。ネタばれなので詳細はふせますが、ちょしちゃんやうり坊のエピソードには涙なしには読めないものもあります。昔の漫画ですが、良い漫画なので、今の子供たちにもぜひ読んでもらいたいです。カリスマ政治家同士の純愛永田町一丁目七番地 芳崎せいむnyaeBLとして萌えるかというとそうでもないですし、政治家に対して理解が深まるかというとそうでもないですけど、とにかく時代を感じますね、肩幅とか。 2人は国民公認のカップルで、同性愛を揶揄する者などひとりもいません。なんて平和な世界でしょう。今の日本からはかけ離れています。もはやファンタジーと言ってもいい。 面白いか面白くないかでいうと、面白いです。苦なく全5巻読めました。 ただ正直どのへんの方にオススメできるのか少々わかりかねます。平和なBLが好きな方かな?<<12>>
まだスクエニではなくエニックスだったころ。 メジャーな「ガンガン」ではなく、「ギャグ王」という月刊誌に連載されていた「ちばパニック!!」 主人公の少年ササと、悪さをしては木に吊るされる悪魔の赤ちゃん「ちぱ」が織りなすほのぼのギャグコメディ。 ちぱの語尾は赤ちゃんなので、「でちゅ」。 悪魔らしく世界征服を目標として掲げるも、お菓子の話をされたらお菓子のことで頭がいっぱいになったり。 かわいらしさとおもしろさを兼ね備えた、幼児並みの言動。 マスコットキャラクターのちぱは、かわいらしさを詰め込まれた存在だった。 今読んでもかわいいねぇと思えるし、四半世紀を超える月日はササに対しても保護者のような目線にさせてくれる。 ‥年をとるはずだ。 ちなみに、シンプルな線なので、真似したら書けるんじゃないかと書いてみたものの、耳?が難しく、違う悪魔をたくさん描いてしまったのを覚えている。 最近、カービィなら書ける!と思って書いたら違う生物になったので、シンプルな線であれば真似しやすいというのは誤りらしい。 当時、読んでいた人には懐かしの漫画。 いま読んでもおもしろいですよ。