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2021/07/21
感動は原体験に基づくことを知った
魂が震えるほど感動した。それほど良かった。 藤本タツキ先生を、自分はどこかちょっと引いて見ている点があった。 というのも、「ファイアパンチ」のインタビューを読んだとき、計算高い感じを受けてしまったからだ。 こうすれば読者はびっくりしたり、感動するんでしょ? みたいなのを狙ってやっています、みたいな雰囲気をプンプン感じてしまい、とりわけ「ファイアパンチ」の1話で興奮していた自分は、その打算さにがっかりしてしまった。 続く「チェンソーマン」も、どこか薄目でみている感じがあった。 だが、もうそれを撤回する。 本作を読んで、全力で先生を追いたくなった。 それほど感動した。 この感動は自身の過去の思い出とリンクしたからだ。 本作を読んで久しぶりに思い出し、そのことで人生で初めて泣いた。 本作の主人公・藤野と自分が重なったのだ。 そして、京本のような人と出会い、同様に亡くなった経験があったからだ。 本作を読んで、感動とは、こういうことなのかと魂レベルで理解できました。 原体験に基づくとより強力なんです。 この思い起こさせてくれた体験だけで、 作品に対して、ただただ感謝し、 描いてくれた作家さんの一生ファンでありたいと思いました。
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2021/07/19
意外と少年漫画的ビリヤード漫画
ビリヤード漫画なんで「Mr.FULLSWING 」の鈴木先生が読み切りで書いた「pool shooter」くらいしか読んだことなくて、 そういえば、なんでビリヤード漫画ってないんだろ?と、思わず考えてしまった。 個人的に ・細かいルールがよくわからない ・スポーツよりもやっていることが地味 そして、何より ・おっさんが球ついても面白くない これだ!!!!!!!! って本作読んで思いました。(身も蓋もない) とにかく、本作のミドリちゃんが魅力的。 天才なのに、真面目で素直で、孫娘みたいなポジションなのが、すごくいい。 それでてい、ビリヤードのこととなると、かなりアツく負けず嫌いな感じが、よりよい。 自分も、本作に出てくる、応援している地元のおっさんの一人になった気で見守っております。 ただの可愛い天才女子中学生がビリヤードやっているだけでなく、 成長という変化を描いているのが、少年漫画そのものです。 また、主人公だけでなくにも、全体的にキャラが魅力的なんですよね。 特2巻で明らかになる菅さんと沖田プロの師弟関係とか、読んでいて胸アツでした。 初める動機も続ける情熱も、丁寧に描いていて、作品へのハマリ具合を加速させます。 また、書誌内容に >ビリヤード専門誌で約7年連載していた著者がおくる と記載ありますように、ビリヤードに関してはふんだんに豆知識もあるので、そもそもビリヤードに興味がある人も納得できる内容だと思います。 3巻では、現役プロの女王的な存在と戦うことになりますが、 ここから百合展開になるのかも気になるところです。
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2021/07/16
妻のコメントが良い
私、福満しげゆきフリークなので、何読んでも面白いマンになっていると言ってしまえばそれまでなんですけど、本作も面白いです。 基本的に、この夫婦のかけあいがコミカルでツボなんですよね。 子育てや著者の生活を切り取ったものとか色々ありますが、 妻を軸にすると個人的に3ポイントくらいおもろーになります。 どれも同じじゃないか? と思っている人に、わたくし的な本作のポイントは ・エピソードごとに妻のコメントが読める です。これが良い。 漫画のなかでは「~ばい」とか「~とね?」とか博多弁バリバリなのですが、コメントはなぜか標準語。しかも丁寧。 まず、このギャップに萌える。 妻のツイッターでもそうですが、よそ行きな感じのコメントが、各エピソードに味わいを出しております。 特に、前ページで暴れた後に、きゅうにスッと冷静なコメントがあると、一興だったりします。 下ネタっぽいものにも、きちんとコメントしている度量に感服します。 夫婦のいちゃこらですが、 不思議と嫉妬しないし、むしろ家族の一人になった気分で温かい目でみれて、しかもひとクセある夫婦のギャグとしても面白いで、 この作品から読んで福満先生の他の作品もぜひ読んで欲しいです。
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2021/07/13
人生の問題は大体筋肉で片づく
筋肉があれば、なんでもできる そう思っていた時期がありました。 否、現在進行形で思っています。 筋肉があれば代謝があがるので太らないし(※諸説あります) 体調だってよくなる。 寝起きも良い。 ストレスもなくなる。 体がしまるからモテるし、重たいものだって持てる。 ※モテるのは、個人差あります 本作は、痩せたい思いでスポーツジムに通う女子高生の話。 イイことである。 思春期の女子は、何かとすぐ食べる量を減らすことで事なきを得ようとしますが、論外である。 そもそも、やせたければ運動すればいいだけの話なのだ。 運動、そう筋トレで良いのである。 なので、本作の主人公は、誠に良い心がけである。 全体的に日常系の部活モノっぽい雰囲気があるが、 部活ではなくジムなので、やっていることはガチなのが良い。 (最新刊では部活をつくっていますが) 筋トレ方法や健康維持のちょっとした豆知識がつくのも魅力。 コロナによって、ステイホーム、ステイハングリーだから、 ノー運動にも関わらずノーリミットで食べまくっている人の処方箋になる作品だと思う。 筋トレだ、筋トレしよう。そういう気になる。 ただ、12巻まで続いていて、結構な運動量をしているのに、キャラたちが全然マッチョにならないのが不思議である。 とまぁ、偉そうに色々言いましたが、私は、ガリガリでもメタボでもない、一番面白みのない中肉中背です。 まずは、これ読みなおして自分が運動しようと思います。
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2021/06/30
可愛すぎるよ、ぷにおちゃん
自分も子育てしているせいか、 子育て・夫婦系のエッセイをよく読むようになりました。 皆さん苦労していて、共感できるんですよね。 というか、この苦労を共感したいためだけに読んでいる感じ。 だけど、やっぱり、子育ての大変さを呪詛のごとく吐き出して共有するのって、それはそれで精神衛生上よくないなぁと最近思いました。 大変だけど、楽しみたいんですよね。 本来は、子供は可愛いもんで、子供と過ごせる日々はとても尊いことなんだって思いますもの。 そして改めて、本作を読み、そのことを再認識しました。 ぷにお、可愛すぎるよ。 そして、自分の子供に似てて(多くの人がそう思っているようですが、新生児はだいたい同じなのか?)とにかく愛おしいです。 キラキラした瞳も、ぷにぷにのほっぺも、てりてりの唇も、 意味不明な行動も、全部可愛いくて、全部幸せにしてくれる。 どこの家庭も、子育て大変ですけど、 配偶者は理解してくれず、非協力的かもしれませんけど、 そういうエッセイで傷を共感しあうのも良いですが、 本質的には、 子供は可愛い! に立ち戻れる作品だと思います。 ぷにおに思い知らされました。
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2021/06/30
昼ドラのような怒涛の展開
優しい夫に、裕福な生活。 絵に描いたような幸せ家族だったが、子供には恵まれなかった主人公。 何年もつらい不妊治療をするも結果は、妊娠に至らず。 最後の手段として、「代理母出産」を選択。 代理母役は、見ず知らずの他人ではなく妹に依頼。 妹は姉とは対照的で、暴力をふるう夫に、子沢山の貧しい生活。 お金に困っていた妹夫婦は、多額の謝礼金が貰えることで代理母を引き受けることに。 加えて条件として、当面は生活を逆、つまり、姉の家で姉の夫と暮らすことを提示。 姉は妹の家で生活。 姉の裕福な生活を妬んでいた、妹の仕返しである。 順調に代理母での妊娠がすすんでいたのだが、最終的に失敗。 そして、それを隠そうと姉の夫と関係をもって、さらには妊娠してしまうという流れ。 最終的には、この不貞もバレて、夫は寝取られ、そこから、主人公の破滅が始まるのだが・・・ここまででも、なんという昼ドラ的展開!と驚きました。 救いようのない、胸糞悪い感じが、エグいです。 主人公は主人公で過去、元カレとの間に中絶した背景も夫に隠していて、など次から次へと怒涛のように流れこんでくる感じが、 なんと形容していいかわからなくなるくらい、すごいの一言。 最後は、まぁ、体よくハッピーになりましたが、先の読めない(というか、予想の斜め上をいく突拍子のない感じ)それまでの展開に読む手が止まりませんでした。 一気にとけました。
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2021/06/29
原作も読了しましたが・・・
新書で出ていた原作も読みましたが、漫画として絵になるとグッとリアリティがでますね。 漫画家さんも「「子供を殺してください」という親たち」といった、 ノンフィクション系を描くのが巧みな方なので、より強く印象に残りますね。 原作でもそうでしたが、非行少年というと、どうしてもヤンキー系のオラオラした少年をイメージしがちだったのですが、 本作では、 「そもそも悪い行為だと理解できない」 「悪いとわかっていても他に方法が思いつかない」 といった軽度な知的障害に分類される少年たちが、犯罪にそめる様を描いおり、これが衝撃的でした。 それを端的に「ケーキのきれない」(円を3等分にできない)と表現するのは、キャッチーでありながら、深くに心に訴えかけます。 初等教育からつまずき、徐々についていけなくなって、 最後はこぼれ落ちていく少年たちの焦燥感や孤独感を丁寧に描いており、 だからこそ読んでいて苦しくなることも多いです。 が、これが現実なのだと思うと、教育について色々考えさせられます。 非交少年の問題を知る上で、とてもタメになる作品だと思います。
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2021/06/28
タイトルで判断しないほうがいい
ヤンデレ属性って、嫌いじゃないんですよ。 病的なまでの恋愛感情が、一周回って魅力的にすら感じるんです。 んで、本作のタイトル 「ヤンデレ彼女に眠らせてもらえない話」 あーなるほど、ヤンデレ彼女から深夜でも連絡がとまらず、 眠れないって話ね。 なるほど、、、、、 いいじゃないの! と脳内シナリオを完成させて、読んでみました。 内容は、交通事故にあって亡くなった主人公が、彼女(ヤンデレ)の能力によって、クマのぬいぐるみに憑依させられたという話。 そう、彼女はヤンデレだけでなく「いたこ」でもあったのだ。 ・・・ちょっと何いっているかわからないかもしれませんが、自分も初見のときはびっくりしました。 あ、霊だから? 霊だから眠れないって、そういうこと?  みたいな。 ただ、全体的にヤンデレ要素はちゃんとあって、 クマのぬいぐるみであっても、主人公への狂愛はかわらず、結界をはって動けなくしたり、または生前の付き合いまで根堀葉掘りとチェックしていくなど進んでいきます。 全体的に、コメディタッチで明るい部類のヤンデレだと思います。 物理的といよりは、霊的?な話ので驚きましたが、まぁ、これはこれでアリかなと読みすすめていましたが、 最後の最後で、また、 え? ってなりました。 1巻完結なようで、これで終わりってマジか・・・となってます。 色々、想像の斜め上をいってくれる作品でした。
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2021/06/22
家族、のような 友達、のような
主人公のもとに、不慮の事故で両親がなくなった恋人の親戚の子供を預かるという話。 一瞬、 恋人の?夫婦じゃなくて?なんの関係で預かるの?ん?え? ってなるが、まぁ色々複雑な関係で、 それでも一つ屋根の下で暮らすという、一風変わった家族漫画。 個人的に今一番楽しみにしている作品です。 突然両親がいなくなって、不安な子供達の気持ちを察し、 受け入れてしまう主人公・希夏帆(きなほ)の懐の広さにまず脱帽します。 両親をなくした気持ちは理解しますが、 普通、自分の負担とか、自分を優先に考えてしまいますよね。 とはいえ、単純に預かるだけでなく、子どもたちにも色々手伝わせたり自分のことは自分でやらせるなど平等に接しているのがフェアで、片方に依存しない関係はよっぽど建設的だなと思います。 大人的というべきか、WinWinの関係というべきか、 両親ともいえない、この関係をなんと呼ぶべきか悩みます。 また、希夏帆のもとに、やってきた二人の子供は、中学2年生の冬真と5歳の春陽の兄弟。 兄が生真面目かつ周囲に気を使いがちで、弟は無垢で元気いっぱい。 ともに、とまどいながらも、徐々にこの環境に順応していきます。 二人ともツライ過去がありながらも、文句一ついわない健気でまっすぐな姿が、逆に涙を誘います。 特に、母親を思い出しながらも、グッとこらえる姿は、たまりません。 家族、というには離れていて 年の離れた友達、というほど薄い関係でもない。 この不思議な関係ですが、二人の成長とともに深まっていく絆に、 なんとも言えない多幸感に包まれます。 こんな時代に、こんな新しい家族の形があってもよいのではと思いました。
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2021/06/21
衝撃のラスト
某ニュースサイトで連載されており、先が気になりついつい丸ごと読んでしまいました。 内容はタイトルどおりで、専業主婦の主人公が、アルバイトで知り合った同僚に心をひかれていく話。 夫婦(特に夫は)基本無干渉なところがあり、妻が夜遅くなったりしても、その異変に気づかないため、そこまで波風たたないまま展開されます。 そう・・・この波風たたないことに若干の違和感があったのですが、 最後が衝撃的とともに、納得した次第であります。 あまりに衝撃的すぎて、おもわず、「え?これで終わり?」みたいな、何度も見直してしまいました。 (続編あるのかな・・・) 少女漫画のドラマチックな展開とは異なり、 淡々と続く日常で、空いた穴を埋めてくれるやさしさとか、 そしてそれにあらがえない様は、読んでいてとにかくリアルです。 夫婦だって一人の人間!とか、最近よく聞きますが、 〇〇だって一人の人間ってパワーワードっすよね。 このワードの何やっても肯定され、許されちゃう感じは気をつけないとなぁと痛感してます。 人間どこまでも、易きに流れてしまうので、 その反面教師としても、参考になる作品でした。 一人の人間って、 人間なら、安易なほうに流れるのではなく、理性でとどめて、知性をもってしっかりとコミュニケーションとったほうが吉だと思いました。 と、そんなことを考えるくらい、刺激的な作品でした。
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2021/06/18
タイトルに偽りなし
親と子の関係。 血は水よりも濃いといわれる家族の関係ですが、家族である前に一人の人間なんだということを痛感させられる作品でした。 精神疾患が原因で手に負えなくなった子供を、親としてどこまでサポートできるのだろうか? 自分だったらどうするだろうか?と自然と考えさせられてしまいました。 主人公=原作者でもあり、おそらくノンフィクション(フィクションだとしても、限りなく実体験に近い)だろうと思います。 それゆえに、全てが漫画的にハッピーエンドで終わるかというそうでもないし、どちらかというと主人公の押川は、そうした精神疾患のある子どもを医療につなげるまでを生業としているので、そこで終わることが多い。 というか、その後どうなったかまでは言及している話は、むしろ少ない。 言い換えれば、社会復帰のスタート地点に立たせるまでで、そこからは本人なり家族なりに委ねている。 スタート地点に立つことすら難しい人たちなので大きな一歩であることは変わりないが、それが安易に幸せにつながるわけではないし、現実はむしろ地獄かもしれない。 だからこそ一層、彼ら彼女らのその後を想像してしまって、この点が本作の魅力だなと思う。 日曜14時からやっている「ノンフィクション」というドキュメンタリーが好きな人はハマると思います。 自分たちの知らないところで、現実にはこういう世界があることを突きつけられる作品でした。
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2021/06/16
音楽によってすべてを変えられた人に捧ぐ
青春時代に読みかけで、そういえば最後どうなったのかな?とふと思い出し、一気に読んでしまった。 吹き出しも少なく、文字通りスラスラと一気に読めてしまった作品でした。 そして、完全に自分の中で、名作の一つになりました。 そもそも自分自身、音楽に大分助けられたところがあり、 下手な物好きで楽器も手にした口なので、 出てくる登場人物も、ストーリーにも、 グイグイ引き込まれて、共感しっぱなしでした。 漫画だから音なんか鳴ってないのに、 作中内のライブ会場にいるわけでもないのに、 登場人物たち同様、なぜか楽曲に「やられてしまう」感覚は、 まるで、音楽によって人生を変えられた人たち共通の価値観を表現しているようで、これが本作の魅力だと思います。 ストーリーは、冴えない主人公・コユキが、バンド仲間と出会い、音楽によって自身を、オーディエンスを、そして世界を変えていくという展開。 王道も王道。 奇をてらわないからこそ、作者の持ち味が試されると思うのですが、本作は全く裏切りません。 物語の扉絵が名盤のジャケットを模したものになっていたり、有名アーティストがモデルになったような登場人物たちだったりと、 作者自身も音楽に造詣が深いと感じ取れ、そこから描かれる物語が音楽好きも共感できる内容になっております。 誰のマネでもない  唯一無二だからこそ響く音楽の世界を真摯に時に面白おかしく表現しております。 音楽に魅せられたキャラクターたちも非常に魅力的で、 特に、年食って読み直したら川久保さん(ベックのプロデューサー)の存在はシビれました。 こういう裏方キャラ、めっちゃ好き。 語り尽くせないのですが、特に好きなエピソードが ・なぜエディが親友ではなく、コユキに楽曲を聞かせたのかの理由 ・アヴァロン・フェスティバルでのレオン・サイクスの粋な演出 (彼もまた音楽によって救われた人間だったことを感じ取れて震えました) ・バンドの醍醐味でもある参加したフェスが  グレイトフルサウンド  →そのルーツであるアヴァロン・フェスティバル  →そして、またグレイトフルサウンドに戻ってくる流れ  そして、その間に起こるメンバー間の関係性の変化 ですね。 何度でも読みたくなります。 こんなご時世でライブなどままなりませんが、そういう意味でも音楽によるアツイ熱気を、魂を、本作で感じてみてはいかがでしょうか? 最後に音楽は改めて偉大だと感じました。 BECKを読みながら、昔好きだった曲を思わず聞き直して、つくづくそう思います。
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2021/05/31
こんな時代だからこそ、再読
ふと青春時代に読みまくった漫画がもう一度読みたくなって、 その筆頭の一つドラゴンヘッドを読んだ。 つくづく、今、読んでも色褪せないなぁと思う。 「同窓会で初恋の人に出会うとがっかりする」 みたいな都市伝説があり、漫画も同じような経験あるんですけど、本作は違いますね。 携帯の機種がガラケーだったりして、そういう意味での古さはありますが、人間の根源的な恐怖に関する描写は、今読んでも変わらないなと思います。 暗闇に怯え、わからないものを憶測して不安にかられ、 最後は非論理的でも色んな理由をつけて自分を納得させる。 この流れが、人間の恐怖に対する本質、行動パターンだなとつくづく感じました。 自然災害を神の怒りとか言っていた時代と何も変わらないですね。 ストーリー展開も、何度読んでもハラハラします。 冒頭の生き埋めされたようなところからはじまり、東京の家に向かっていく、2人の男女。 日本全体が停止した世紀末のような環境下で、災害や人災からサバイバル的に決断が迫られる展開は、スリル満載です。 コロナが蔓延するパンデミックな時代だからこそ、もう1度読んでみたい作品でした。 また余談なのですが、本作はラストの展開に賛否がある作品です。 私も、当時はどちらかというと「え?」という感じでした。 ただ、後年、同著者の「鮫肌男と桃尻女」を読んで、その作品でも似たような終わり方をしていたので、安易に投げたと思うよりは何か狙いがあったと考えるようになりました。 そして、今読むと、当時よりも自分はすんなりいきました。 うまく言えなくて恐縮ですが、 東京に戻った時の主人公のおかれた状況(ネタバレなので控えますが、家族の安否や家の状況などを目の当たりにします)、それまでに出会った人、あらゆる狂気が蔓延するなかで、この終わり方は、逆に現実的だなと考えるようになりました。 漫画(フィクション)だからこそ、物語にきちんと理由つけて展開してほしいとは思いますが、現実問題、自然災害のもので、 謎が全て解明され、ご都合主義的な終わり方や、むりくりなハッピーENDは、それはそれでシコリが残るのでは?と約20年越しで考えるようになりました。 米国あたりの国が救助にきて助かりました、ちゃんちゃんもどうかな?と。 コロナですら原因がわからず人類は翻弄されているのに、 自然なんてより一層そうではないでしょうか? などと、改めて思い直すと、個人的には最終回にも腹落ちした所存です。 (一緒に最終巻まで生き抜いた気になっている登場人物たちが、その後どうなったかは、依然気になるところですが…。)
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2021/05/28
私も転職希望です
■募集要項 「おかえり」というお仕事 ■対象  隣に住むお姉さん(スタイル抜群)  仕事以外は幼児化する ■条件 ・月30万 ・休日手当あり こんなんあったら、応募が殺到して、サーバパンクするでしょう。 なんというホワイト企業。 内容はタイトルのとおりです。 バリキャリで、バリキャリゆえに生活力皆無な早乙女ミオに、主人公が雇われた話。 条件は、帰ってきたら「おかえり」というだけ。 ミオは仕事以外に興味がなく、趣味もなく、友達もいないため、月収53万あっても使うアテがない、なんとも寂しい生活。 なので、30万で雇っても問題がなく、むしろそれに喜びを感じるという話。 全体的にギャグ展開多めで、バリキャリのときと、家に帰ったときの幼児化のギャップがたまりません。 まだ、恋愛感情はなさそうですが、ラブコメなのかな? 2巻ではミオの過去に踏み込んでいくあたり、 少なからぬ感情があるように見えますが、今後どうなっていくか楽しみですね。 そして主人公の名前は「まつとも」です。 「まつもと」ではありません。何度も読み間違えましたのでご注意を。
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2021/05/24
こういうのが実在するなら最高なんだよ(憤怒)#1巻応援
読んだ感想は なん、このアレはぁぁああ!(言語障害) と、えもいわれぬ感想になった。 思わず見直した、タイトル こういうのがいい こういうのがいいに決まっているだろ!と全俺がツッコミをしました。 内容は、セフレでも恋人でもない奇妙な関係を描いた作品。 趣味も価値観もあうが、それでいて相手におしつけあわないし、物理的、精神的束縛もしない。 基本的には、相手を尊重しつつ、時々、一緒になる。 好きなことを好きな時に、好きなだけできる関係。 なんとも現代社会に必要なストレスフリーな関係。 結局人間関係が、一番ストレスをうむと考えている自分にとっては、羨ましくて発狂寸前でした。 こんな関係、実在するのでしょうか? 少女漫画の恋愛くらいフィクションなようですが、妙にリアルな感じが不安にさせます。 なんの不安かはわかりませんが、うらやまけしからんです。 まだ1巻なので、上記の関係が緩やか~にはじまった感じですが、 なんとなく、どっちかが恋愛感情もちはじめるような流れなので、少しこの関係がこじれてくるのかな? ヒロイン側がメンヘラ化したら、メシウマ…いや、そうならないことを祈ります。(ニヤニヤ)
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2021/05/21
格好良いじじいが孫を育児#1巻応援
育児系のマンガって、ツライとかシンドイとか、旦那が非協力的とか暗いものが多く(リアルといえばリアルなのですが)読んでて共感もありますが、 滅入るんですよね。 そんな育児マンガジャンルに超新星があらわれました。 じいさんが孫を育児。じじいが育児でじじいくじです。 「じ」がいっぱい! 最強の刑事だった主人公が、娘の子供(つまり孫)の育児、出産後の娘のケアなど全面サポートする話。 基本的にギャグがメインで、新生児に翻弄される様、また家族思いの姿に、なんとも癒やされます。 皆が皆思い合って、優しい世界が広がってます。 おじいちゃんが面倒みている、この家族構成に最初は、 「旦那さん、亡くなっちゃったのかな?」 と不安になりましたが、安心してください。単身赴任なだけでした。 また、ただのギャグに終始せず、純粋に子育てマンガとしても参考になる点があります。(おむつかぶれとか) 著者さんの経験談でしょうかね。 最後に、育児をする全ての人に 「完璧を目指さない。そんなものはないから。」 と、とある人のセリフがグサリと刺さりました。 まったくもって、おっしゃるとおりです。 育児に疲れた方、これからする方、笑って学べる本作がおすすめです。