六文銭2021/05/18天下人教育をうけたいでござる織田信長。 上司にしたい、総理大臣になってほしい、などなど、その手のランキングで歴上の人物の場合は、必ず上位にくる人物である。 そして、まさに、本作は先生である。 本能寺の変からタイムスリップして現代にやってきた織田信長が、先生になったという話。 織田信長が現代の学校に、しかも高校の先生。 3年B組ノブナガせんせーい!である。 信長らしいやり方で、教育を叩きこんでくる。 ただ、面白いのは、きちんと史実に則った性格で展開されているところ。 意外と知られてませんが、酒好きではなく甘いもの好きとか、 せっかちではなく実はのんびり屋な面があるとか、こうしたエピソードを交えて信長像を描いており、歴史好きとしては、ほくほくします。 信玄とか信長とか、豪放磊落で、肝が座ったイメージがありますが、 実際はかなり細かいことばかり気になる繊細で、常に部下の顔色を伺っていた節とかありますからね。 ギャグがメインなのですが、こうした歴史要素も交えて信長像を面白可笑しく描いているのが本作の特徴かと思います。 色んな信長がありますが、先生な信長を楽しみたい方には是非おすすめしたい。ノブナガ先生大和田秀樹
六文銭2021/05/17食べ方から食べることへ目玉焼きの黄身をいつ潰すかどうかで一世風靡(?)した、おおひなたごう先生の新作は、最後に何を食べるか?という話。 会話もなくなりかけた飲み会の3次会でするような話を、マンガにしています。 目玉焼きでは食べ方を、本作では食事そのものを通して、人生感を問うてます。 さてその内容ですが、主人公は婚約者に突然別れを切り出され、自暴自棄になっているところを、とある飲み屋で「人生最後に何を食べるか?」で盛り上がっているところに遭遇。 その場所には、偶然、これが最後だと食事にきていた自殺志願者の人もいて、店主の「人生最後に食べたい食事」を振る舞われ、生きる気力を取り戻す。 そこから、誰かの最後の食事が、誰かを救うかもと着眼点を得ます。 編集者でもある主人公は、WEBマガジンの新企画として、色んな人の最後の飯を調査する~という流れ。 フードギャグと言っていますが、テーマが最後の飯だけに、真面目さがやや多い印象。 それでも、食事を通した価値観は、面白いものがあります。 2巻で主人公の婚約者が、別れを切り出した理由がわかってきて、面白くなってきたところで、なんと3巻で完結だという。 非常に残念です。 ちょいちょい目玉焼きの内容がでてきたりとファンに楽しい作品でしたが、さすがに間口が狭すぎたか。 何にせよ、最終巻まで見守りたいです。星のさいごメシおおひなたごう3わかる
六文銭2021/05/17やや男目線の離婚物語 #1巻応援離婚話になると、夫が非協力的だったり理解が足りなかったりなど、何かと女性目線だったりしますが、本作はやや男性目線でオムニバス形式で描かれています。 (1エピソードだけ女性が主人公です) 良いか悪いかは別として、 上記のようなモノに嫌悪感を抱いている男性陣にとっては、この男性目線の展開に、 「なんて酷い男なんだ・・・」 と思い、自分を見つめ直すかもしれません。 (「そのとおりだ!」と男側に同調するかもしれませんが) 私的には、女性がいつも被害者のように描かれるのは、どうも中立性に欠けているなぁと思っていたので、本作はそういう意味で新しい視点が得られて面白かったです。 女性目線でも、読んで胸糞悪くなるかもしれませんが、男の考えがわかるかと。 性格の不一致、徐々に変化していく配偶者、そもそも愛してない、病気になった、人間同士の関係なので色々ありますが、それを許せるかどうかも大事なポイントですね。 全般的に絵柄がキレイなのが特徴で、リアリティがある展開と相まって物語に引き込まれます。 2巻目はどんな関係がみれるのか、楽しみです。 ぼくたちの離婚稲田豊史 雨群1わかる
六文銭2021/05/14異能夫婦の想いを伝える物語うまれつき他人の心が読めてしまう主人公が、 唯一読めないのが縁談相手の令嬢で、のちに夫婦となる女性。 この女性は声も出せないため、何を考えているのかわからず戸惑う主人公。そして、またこの女性にも密かな能力として心が文字として視えるという特殊能力を持った夫婦の話。 特に、人の心が読めることで、周囲の人たちの悪意にさらされていたこともあり、性格がヒネくれてしまった主人公。 その力を利用し商魂たくましくビジネスで成功をおさめたが、常に疑心暗鬼で、他人を信用することができない、なんとも悲しい状況。 そこに、全く心が読めない、かつ声も出せないから何を考えているかわからない女性が現れ、人生最大級に戸惑います。 いつもなら、それが善であれ悪であれ、手にとるようにわかる人の心が、彼女に対しては全くわからない。 だからこそ、聞きたくなるし、知りたくなる。 不幸な境遇にありながらもけなげに生きる姿に、心が見えなくても思いが伝わり、二人は夫婦として生活することになる。 普段と勝手が違うことで誤解を重ねながらも、不器用に一途に思いあう夫婦の形は、異能を通して、本来の人のあるべき姿を描いているようで、じんわり響きました。 また、奥さんのほうも、実は心が文字として視える能力があるのですが、言葉を発することができないので、主人公はわかっていない状況。 声を発することができなくても気持ちが伝わり、奥さんがそっと彼の悲しみに寄り添う、この姿もまた良いですね。 お互い特殊能力がありながらも、一方で制限されているからこそ、描ける表現だと思います。 奥さんのほうが声を出せるようになれば、主人公も彼女の心がみえるようになるそうで、今後どうなっていくのか、特に二人の想いが最後どうやって伝わるのか楽しみです。君ノ声森永ミク3わかる
六文銭2021/05/08どこか陰のある男を描かせたらピカイチ影山という一人の男を軸に、彼に関わった女性達から断片的にエピソードを描いていく展開。 自然とひきこまれますね。 徐々に、影山という男の存在があらわになっていくのですが、時に酷いことされているのに、女性達にとっては勲章のように扱われているのが、よい男の条件なんでしょうね。 この陰のある感じが、良い色気を醸して、小狡いですね。 もんでん先生というと、エロスのほうに目がいきがちですが、大人の男女間を描くなら、ある種必然的な流れとして描いているので、そこまで違和感なく、むしろ良いスパイスになってます。 ただのエロ漫画でまとめるには勿体ない、きちんと人間を描いるので深みがあって面白いです。 指が6本あり悲惨な家庭環境と貧困下から、器量だけで這い上がった1人の男の生涯を、女性を通して見ていく・・・さながら1本の映画のようでした。 上下巻と短く、ちょっと物足りなく感じる部分も、ある意味ちょうど良かったです。 短編をお探しの方にはおすすめしたい作品でした。ブルースもんでんあきこ 桜木紫乃
六文銭2021/04/30リモートワークあるあるの嵐#1巻応援時代ですね。自分もフルリモートになってはや1年。 もう、この内容通りの生活で、読んでいて自分のことかと唸りました。 やりとりがオンラインなので相手の顔色がわからないからちょっとした間で不安になるとか、業務以外のどうでもよい雑談がしたいとか…。 わかりすぎるっ! 悪い面もありますが、通勤がないこと(特にラッシュに巻き込まれなくて良い)が全てをチャラにしてくれてます。 マジ、日本の通勤ラッシュは地獄ですから、これがないだけでも大分ラクです。 ただ、リモートだからって仕事が減るわけではなく、むしろ通勤がない分増えている印象があり、生産性も求められ、また家とオフィスの境目がないから24時間仕事している感じが、精神的に病みますね。 みーんな、妖怪のせいでも、香水のせいでもなく、コロナのせいです。 はやく、元の世界に戻って欲しいと願うばかりです。在宅勤務子ちゃん わたしたちのリモートワーク日記一秒1わかる
六文銭2021/04/30地図にない場所とは#1巻応援『町田くんの世界』が控え目にいっても、スゴイ好きだったので、最新作待ってましたとばかりに読みました。 町田くんが無理しない等身大でいる感じがしましたが、 こちらの主人公・悠人は無理して大変なことになっている感じ。 頭の良い兄、イケメンの弟、そのどちらも中途半端なことに悩み、 はやくも人生終わったと絶望している。 中学生くらいだと、この2つが絶対的な価値基準になりがちですから、この悩みは共感できますね。 反面、天才と称されたバレリーナだったお隣のお姉さん・琥珀は、もう頑張る理由がないからと、怪我をしたと嘘をついてまで引退する。 頑張る理由…喜ばせたかった母親が亡くなったから。 何もかも捨てて才能以上のことをやっただけ、と言う姿は、プロの世界の厳しさを感じグッときました。 この対比が良いですね。 ただ、全く違うというわけではなく、ところどころお互い共感できている部分があるので接点がないわけじゃないのも良い。 根っこは同じなのかな?と思う。 自分の能力に限界を感じている悠人。 人生全てをかけていたバレエを辞めた琥珀。 それぞれ、今後何を目指すべきなのか、目指していくのか。 まだわからない。 二人が出会ったことで新しいスタートきった感じでしょうか。 「地図にない場所」というタイトルと相まって、今後(特に二人の関係性)が気になります。地図にない場所安藤ゆき
六文銭2021/04/29自殺島の前日譚自殺島が好きだったので本作も最新刊(2021年4月現在の最新4巻)まで読了。 読んだ感想は・・・自殺島とほぼイコールですね。 自殺島が自殺志願者が集まったのに対し、凶悪犯のみが集められている設定。 また、主人公が、元々野球で基礎体力があるのも前回とは異なる点かな。ポテンシャルがこちらのほうが高い。 ただ相変わらず、この島でヒャッハーする輩がいて、主人公たちと相対していき、自分たちは自分たちのコミュニティで根をはっていく流れ。 どちらかというと自殺島の、漁したり狩猟したりのサバイバル部分が好きだったので、本作はそれよりも抗争が多めで(まぁ、無法島なので)全体的にちょっと重めですね。 主人公は冤罪ですが、他の登場人物は色々抱えてここに来ているので、それに悩み苦しむ感じなど暗い展開が多いです。 ただ、段々と、主人公に無実の罪をなすりつけた張本人がでてきたり、抗争相手のジンボ組織が内紛で瓦解しかけてきたりと、物語が大きく動きはじめた感じがあるので、今後が更に楽しみになってきましたね。 自殺島とどうつながっていくのかな? 自殺島で使っていた道具が、実はこの作品の〇〇とかだったら胸アツですね。 無法島森恒二1わかる
六文銭2021/04/29ちょっとしたホラーです「ママ友がこわい」に続き、本作も読了。 書影をみていただければと思いますが、絵柄がふわっとしているのに、内容がリアルでエグいので中毒性があり思わず作家縛りしました。 タイトルどおり、ある日を境に妻が口を聞いてくれなくなった夫の話。 しかも、通算6年。 そう、数日とかではない。6年なのがポイント。 もちろん、ちょっとした挨拶や返事くらいはするので完全に口を聞かないとかではないが、それでも会話らしい会話がないまま6年がすぎる。 ヤバくないっすか。 自分だったら耐えきれず発狂するかも…と最初は思ったのですが、読んでいて、たしかに、子供がいて子供と会話する、ないしは子供を通して会話をするとかであれば、こういう家庭も案外ありうるのかもと納得してしまいました。 最初は夫側の目線で、妻が口を聞かなくなった状況を描き、 後半は妻側から、この背景を描いていく展開が、 謎解きをしていくミステリーのようでひきこまれます。 すべてに理由があるんですよね。 何気なく発した言葉でも相手を傷つけていたり、他人より近い夫婦だからより一層許せないことだったり、身に覚えがある分、思わず共感してしまいました。 自分自身、我がふりを考えるよいきっかけになりました。 夫婦生活がうまくいっている人も、そうでない人も、見直すきっかけになると思いますので、是非最後まで読んで欲しい。 最後のオチに、自分はざわつきました。妻が口をきいてくれません野原広子6わかる
六文銭2021/04/28「ママ友」界という名の地獄ニュース記事サイトで連載されていて、思わず読んでしまいました。 ママ友…。 本編にも記載ありましたが、 子供がいるから仲良くしているだけであって、子供がいなければ仲良くなっていない。 そんな関係でも、無理矢理付き合わなくてはいけないってホント地獄ですね。 めんどうな人間関係が苦手なタイプなので、読んでいて、主人公の心労に身につまされました。 しかも、本作は、最初は仲良かったけれど、ちょっとしたすれ違いからママ友界隈で仕切り屋みたいな人からハブられて、無視され、孤立していくという展開。 子供のような仕打ちですが、大人だから悪意が強い分(そして、色々仕上がっているから、子供ほど仲直りしにくい)、余計たちが悪いですね。 恐ろしいです。 もっとも、主人公は専業主婦からパートで働きはじめて、次第にその小さいコミュニテイとは違う世界を知ることで肩の力が抜け、いい感じに距離をとっていきます。 この終始ウツウツした展開ではなく、自ら解決していく様は良かったです。 ママ友で悩んでいる人にとっても良い処方箋になるのではないでしょうか。 三千世界で最も地獄なのはママ友の世界、そんなことを思いました。 ママ友がこわい野原広子1わかる
六文銭2021/04/20モラハラ環境にご用心モラハラとか、最近流行っているのかよく目にしますね。 モラル・・・難しい問題です。 それが常識だと思っている人にとっては、当たり前のことなので、 ハラスメントになると気づかないんでしょうね。 ましてや、そういう環境におかれると、非常識が常識になってしまう感覚は、恐ろしいもんです。洗脳ってこういうことなんでしょうね。 本作も、モラハラ夫とその両親に苦しめられる主人公の話。 田舎出身だからバカにされたり、給料没収されたりとか、挙げ句、産まれた子供が「女」だったから(跡取りである男ではないから)といびられる。 壮絶すぎて、こんな世界があるんだなとまるでフィクションのようです。 (3つ目とかよっぽど田舎っぽいなと思いますが。) 相談しているママ友の友人が良い人たちばかりで、これだけが唯一の救いでした。家族よりも他人のほうが絆が深いって、なんとも皮肉ですが、こういうケースもあるということで。 こういう親父や環境をもつと子供が一番不幸なので、最終的には解決できて読後感も良かったです。暴力亭主から逃れる10の方法斎藤かよこ2わかる
六文銭2021/04/19ネタバレセックスレスから壮絶なドロドロ劇へ最初はセックスレスで悩む夫婦の話かと思って興味深く読んでいました。 ところどころコメディタッチなのが重いテーマのわりにライトに読めるのが好きだったんです。 好きだったんですが、だんだん読むのがツライ展開になってきました。 というのも、旦那さんの山木さんの非協力的な姿勢。 自己保身というか、自己中心的というか。 挙げ句、浮気して、泥沼化。 軽く引いたのが、浮気相手が家に押しかけて、それでも 奥さん(ポレ美)が大事だ! と宣言し、浮気相手から逃げるため引っ越しや転職までしたのに、その裏で、また浮気相手と会っていたとか。 なんか色々スゴイなと、逆に関心しました。 こうやって、その場その場で悪気もなく都合のよい嘘をつける人っているんだなと。 離婚を迫っておいて、やっぱりしたくないとか、人格まで変わっている感じが恐怖ですよ。 なんとか離婚ができるよう画策しているようですが、願わくば著者さんが幸せになるほうに進んでほしいと切に願います。 あと、主人公の旦那さん 山本 ではなく 山木 でした。 最新話近くで離婚用紙を書くところまでずっと山本だと思ってました。 このクソ山本っ!とか思って、全国の山本さんすいませんでした。今日も拒まれてます~セックスレス・ハラスメント 嫁日記~ポレポレ美5わかる
六文銭2021/04/15ほどよい百合風味が小気味よい『笑顔のたえない職場です。』というタイトルから ブラック企業の話かな? と思ったら、残念な漫画家(主人公)×クールな編集担当者という、ちょっと愛が重くて面倒くさいイチャこら劇で良かったです。 安心しました。 不幸な子は一人もいなかったです。 ちょっと百合っぽい展開もあるのですが、そこまでガッツリじゃないのが自分にとって良かったです。 というか、職場、可愛い女の子しかでてこないので、第3者としては眺めているだけで眼福になります。 笑顔がたえない、そういうことかと。 ツンデレなアシスタントも、良いスパイスです。 主人公をうまいように転がす感じだったり、二人の漫才のような掛け合いが読んでいて面白いです。 主人公は残念な感じですが、漫画家としては才能ある感じなので、 どう成長して花開いていくのか、今後も楽しみです。笑顔のたえない職場です。くずしろ1わかる
六文銭2021/04/14あぁ、愛すべき男子校のノリ大学生というと、飲んで、おにゃのことイチャコラするかしかないと思っていた時期がありました。 夏は海、冬はスノボ。 間にちょこちょこ何が楽しいのかわからないBBQ。 小生は全くそんなことありませんでしたがね。(血涙) 本作は、そんなルサンチマンを解放してくれるような作品です。 いや、上述のようにキャンパスの女子とラブラブする作品だったら、 紙なら破き、電子書籍ならスマホを叩き割るところなんですが、 本作は違うんです。 形容が正しいか不明ですが、雰囲気でいうと男子校のノリなんです。 それも、コテコテの男子校。モテないほうのやつ。 だから、読んでいて清々しいんです。 飲んだら全裸を中心に、アホなことをこれでもかと全力でする。 性格や行動に裏表がなく、キレイにいうと素直、悪く言うと要領悪い感じが、読んでいていいんですよね。 そうそう、これこれ、と家庭の味のように思ってしまう。 こういうんでいいんだよと。 ダイビング漫画なようですが、あまり海には潜らず、ひたすら飲んで、裸になって、モテない男たちの群像劇が繰り広げられます。 一応ヒロインもいて画力が高いのでひたすら可愛いのですが、性格に一癖あったり、また、そういう雰囲気(恋愛)にならないのも良いです。 また、ギャグ漫画としてもクオリティが高く、ハイテンションでスピード感ある展開が読んでいて飽きないです。 男同士のくだらない日々を愛おしく感じる人がいたら、本作を強くおすすめします。ぐらんぶる井上堅二 吉岡公威6わかる
六文銭2021/04/14このギャップが一番好き#1巻応援一見冴えないキャラが実は超強い。 それが、おじさんとかジジイキャラだとそのギャップに激しく燃える(萌える?)ので、一番好きなジャンルかもです。 本作もその感じで、久しぶりに良い最強おっさんキャラでした。 伝説の殺し屋が、結婚を機に稼業から足を洗い、町の商店で人並みの生活を送る。 ・・・わけもなく、元組織の人間やら何やらに襲われ、伝説の殺し屋然とした立ち居振る舞いで、それらをいなしていく話。 寡黙に淡々と無双する様は、くぅ~としびれます。 だけど、家の中では奥さんに頭が上がらない。 これも、また良いですよね。 また、画力が高いので、とにかくアクションシーンが格好いいです。 懸賞金がかけられ殺し屋から狙われるようになってしまった坂本さん。 家族と商店を守れるのか!? 今後が楽しみです。SAKAMOTO DAYS鈴木祐斗4わかる
六文銭2021/04/12モラハラなのか言葉のDVなのか読んででシンドイく、かつ こんなのとだったら別れちまえよ!と言いながら、なぜか読んでしまう不思議。 この手マンガがあるあるなのですが、読者に程よくツッコミをさせてくれてつい全部読んでしまいました。 主人公は、婚活最中になぜか新幹線でナンパにあう。 その優しさと真面目な風貌であれよあれよと惹かれて、その男に告白し付き合うことに。 が、付き合った途端、男は豹変する。 俺より先に寝るなとか、連絡が遅かっただけで別れるとか・・・ 極めつけは、初お泊りでウキウキな主人公に、明日仕事だからお弁当をつくってくれと言い、しかも好き嫌いが多いとか、それでも冷凍食品は1品だけにしろとか注文をつけて、結果、つくってくれたお弁当に「キツかった」と言う始末。 自分男なんすけど、女性だったら、この間だけで1万回別れるきっかけがありました。 主人公(著者?)忍耐力すごいな、と関心しました。 それでも、色々ギリギリな主人公は、そんな男でも別れることができず(随所で優しいところが悪いのか?)、ところどころ疑問がありながらも、最終的には結婚までしてしまい・・・という流れ。 最後がちょっとアレでしたが、こんな男もいるんだなぁ、というか、こんな男でも結婚できるんだなぁと謎の関心をしてしまいました。 (いや、自分が立派だとか言うつもりはないんですけどね…。) 結婚=幸せではないので、ご利用は計画的にという感じでございました。モラハラ男と結婚したら、こうなった。~毎日、土下座してます。~じゅりあん2わかる
六文銭2021/04/09ゆるいオフィス・ラブコメ『ヲタクに恋は難しい 』と雰囲気が似ており、なんといいますか、ふわっとしたラブコメです。 自分、この手のジャンル好きなんですよね。 少女マンガとか、たまに己の魂削って恋愛している漫画ありますけど、 そこまで濃厚だと読むのにちょっと疲れるんですよね。 本作もそんな感じで、日常系っぽいゆるさが良いです。 絵もきれい。 見た目が良い上司と、できの良い後輩。 互いに、少し気になっている程度で、進展は少しづつといった感じ。 奪った、奪われたなど、あまり波風もないのがグッドです。 それ以外にも、後輩くんと別の部署の(こちらもイケメンな)主任と、合計3組のカップル?がオフィスでゆるゆるとラブコメ展開されます。 それぞれ性格もタイプも異なる感じが飽きさせません。 ほのぼの、まったりしたい時におすすめしたい作品です。うちの上司は見た目がいい山崎ハルタ2わかる
六文銭2021/03/31予想以上に辛かった 発達障害に悩む大人の物語マイペース、人の気持ちがくめない、会話がうまく噛み合わない、マルチタスクが苦手・・・程度の差はあれど、誰しもあるような問題。 それが重度になっても「障害」と判断されず、かといって「正常」とは言い難いほど生活に影響を与えてしまう。 このような人をグレーゾーンというらしいです。 主人公の夫・優斗はこの層に属しており、生活や職場で諸々迷惑をかけてしまっている状況。 同じようなことが、「ケーキを切れない非行少年たち」でもありました。 判断基準が昔と異なることで知的障害と診断されず、まともに治療されなかった人たちが、社会に出て悩み、苦しみ、結果少年院や刑務所に入ってしまうと。 ともに現代社会の闇ですね。 みんなが普通にできることが自分にはできない その悩みは当人しかわからないもので、上述のように空気が読めないから周囲の人もドンドン離れてしまい孤立していく様は読んでいてシンドかったです。 さらに追い打ちをかけるように、一見優しそうにみえる、主人公の友人が不幸を楽しむクズということ。 もう、救いはないのかと。 結局、誰も助けてくれない様が、世間なんてそんなもんだよな~と そのリアリティさに納得してしまいました。 漫画的に優しくて頼りになるお助けキャラなんて都合よくあらわれないもんです。 みんな面倒な人とは関わりたくないんです。 だからこそ、夫婦で支え合い、助け合っていく感じが際立って良かったです。 奥様にこれだけ大事にされているのは、地獄に仏といった感じでしょうか。 この困難を二人で克服し、強く生きて欲しいです。 この社会に、得も言われぬ生きづらさ抱えている人がいることを知るよいきっかけになりました。夫はグレーゾーン 単行本版秋野さと9わかる
六文銭2021/03/31ついにメタラーが異世界に!メタラー(メタルを愛する人)がライブ中に感電して、異世界に行ってしまい、なぜかLv999 と ツッコミが渋滞どころか、事故起こしそうな内容ですが、ただの出オチではない面白さがあります。 また、作者がホントにメタル好きなんだなというのが伝わってきます。 私も、かじる程度しか知識ありませんが、ドラゴンといえばメタルのジャケットでよく出るとか、モンスターとの構図が例のアレとかで興奮する主人公に、そういう着眼点かとうなりました。 ジャンルとしては「異世界転生最強もの」にくくられるかもでですが、この手のジャンルに多い、最強主人公のヤレヤレ感(強すぎてヤレヤレみたいな斜に構えた態度)は皆無で、 物騒な顔して口下手だけど、実は心優しいというのも好感もてます。 まだ3話ですが、新しい異世界ジャンルの1つとして、今後も要チェックしたいです。異世界メタラーLv.999かすが龍。8わかる
六文銭2021/03/31ネタバレついに完結 年上女性による餌付けストーリー何気にリアルタイムで追っていた数少ない作品だったのですが、 控えめにいっても、最高のエンドだった。 未亡人の年上女性による高校球児への餌付け漫画。 グルメとラブコメとホームドラマのようなハートフルが混ざった話。 この作品のおかげで、フォロワー作品が沢山でましたが、やはりオリジナルは強いですね。(何が?) 正直言うと、どっちに転んでも、わだかまりが残りそうだったんですよ。 どっち・・・というのは、二人の関係性が進展もなくうやむやにして終わるのか、しっかりと付き合うのか。 最終巻の前まで、たぶんどっちかしかないだろうなと思ってました。 (まさかのフラれエンドもワンチャンあるかと思いましたが、なんとなく作風として、それはなさそうだったので。) ただ、どちらにせよ、後味悪そうだなと思ったんです。 うやむやはうやむやで、ここまで登場人物に愛着もって成長を見守ってきたイチ読者としては、えーそれでいいの?となるし、付き合ったら付き合ったで、えーそんな安易でいいの?となるし(じゃあ、どうしろっていうんだよ、って感じですが…この複雑な捻くれ感情が悩ましいところです。) んで、結局、そのどっちかだったのですが(ネタバレなので控えますが)冒頭の通り、まぁー良かったです。 上述の不安とか、なくなりました。 八雲さんの幸せはと、高校球児・大和くんの幸せとは、桜の下のシーンから、餌付けという二人の不思議な関係に相応しいくだりのエンドでした。 カバー裏で物語る感じや、表現がわかりにくかったりしてますが、まぁそういうことですよね。 八雲さんが明るく振る舞っているけど、元旦那さんに先立たれた悲しみから、色んな意味で救われてよかったです。 最後は、みんなで大団円な感じも、どこか懐かしく暖かいです。 久々に良い読後感を得られました。八雲さんは餌づけがしたい。里見U5わかる
六文銭2021/03/30ページをめくるたび美しさでため息をつく物語ではなく、絵を読んでいる感じ。 それでも不思議と面白いのは、この作家さんの唯一無二の特性だと思います。 息を呑むような、美しい木彫り細工とか綿密な刺繍とか、本当にリアルでそれを描く画力の高さに惚れ惚れします。 牧歌的な雰囲気の中(時々、荒々しい面もありますが)、そこで過ごす生活や、人と人の繋がり、ゆっくりと進む感じのストーリーも、本作の魅力です。 まさに「人間」を描いている作品と言えるのではないでしょうか。乙嫁語り森薫5わかる
六文銭2021/03/30好きだからこそ正直に言う冨樫先生は才能の塊だと思うので、もう本作品を終わらせても良いから、かわりにレベルEみたいなショートストーリーを沢山描いて欲しい。 脳みそにあるアイデアを、一部でも、この世に多く残していって欲しい。 休載が長いので、最近シビれてこんなこと思ってます。 特に読み返すと、この思いがより強くなる。 あぁ、何でもいいから、冨樫成分をくれーみたいな中毒。 もう発想もアイデアも、現実かのような世界観も、少年心くすぐる技の数々も最高です。 ただ面白いだけでなく、例えば、キメラアント編の最後の吹き出しだけの演出とか、泣かせる部分もあって、ホントスキがないです。 ワタクシ的、墓場にいれて欲しい漫画の筆頭。HUNTER×HUNTER モノクロ版冨樫義博4わかる
六文銭2021/03/27最強村人、幼馴染の勇者を守るありていにいうとそういう話。 異世界系は数あれど、転生時点でチートスキルをもらい、それを軸に無双していく。 異世界系では、ある種定番で様式美すら感じる展開。 本作も基本はその路線なのですが、2回ほど転生し、スキル「不屈」を手にして、ひたすら鍛えまくるという、結構泥臭い展開。 そうまでして頑張る理由が、勇者として担ぎ出された幼馴染を守るため、というこれまた少年マンガ的展開。 異世界チートで、国盗りをしたり、無双したりするなかで、 こういうアツイの嫌いじゃないです。 村人っていうのもいいですね。最初は、村上春樹小説の主人公的に斜に構えて 「やれやれ、村人ですけど(最強ですが)何か?」 みたいな、イメージでいましたが、 良い意味で期待を裏切ってくれました。 ゲーム感覚で強くなったりするのも見ていて気持ち良いですが、守る人がいるために強くなるっていう、ど真ん中な動機も良いですね。 村人ですが何か?鯖夢 白石新 マイクロマガジン社 白蘇ふぁみ1わかる
六文銭2021/03/26最近のジャンプ…すごいっ「鬼滅の刃」「呪術廻戦」「チェンソーマン」 そして、この 「怪獣8号」 どうしよう、やばい、全部面白い。 そして、それが同時期に展開されているとか、 否が応でも世代的に黄金期とよばれる時代を彷彿とさせてしまう。 正直、マンガ大賞いくか、と思っていが、残念ながら今年は6位。 今年はなので、今後間違いなく伸びていく作品の一つだと思う。 少なくとも2巻まで読んだ感想だけど、もう文句なしに面白い。 上記挙げたタイトル全てに共通するのだけど、展開がとにかくはやくて、だけど飽きさせない仕掛けも沢山あって、次から次へと興味が湧いてくる。 なんか毎回これでもか!とアイデアを全部出しきっているような、それでもまだ底がないような、表現しにくいですが、そんな印象をうけてます。 とにかく、最近ジャンプやばいっす。 怪獣8号松本直也1わかる