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2021/01/19
祝電子化!30代には懐かしすぎる作品
幼少期、コロコロよりボンボンだった自分としては、掲載されていた「OH!MYコンブ」は強烈すぎて今でも思い出せるくらいの作品だ。 電子化と聞いて矢も盾もたまらず読んでしまった。 もう懐かしいの一言。 駄菓子を用いた料理(?)の数々は子供でも作れることが魅力で、よく真似をしたものです。 また、材料がなくて別ので代用して、時に失敗したり、時に成功したり…何気に料理の楽しさというか、アイデア一つで様変わりする創意工夫の大事さを教えてくれた作品だと思う。 ただ、悲しいことに作中に出てくる駄菓子の数々が、現在生産中止になっているので、もう読んでも真似できません。 過ぎ去った時代を感じます。 また、子供の時は気にもとめなかったが、原作が「秋元康」というのも、今思うとすごいすね。手広くやっているなぁと。 電子書籍については、底本スキャンなのか、ところどころ吹き出しやコマがキレていたりしますので購入の際はご注意ください。 何にせよ、懐かしい人にとっては嬉しい電子化です。 最終回とか思い出せなかったので、あの日を思い出し喜びもひとしおでした。
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2020/12/31
漫画でわかるキャンプ入門書
ソロキャンプがお盛んな昨今。疲れ切った現代人に自然の癒やしが必要なんでしょう。 「ゆるきゃん△」を筆頭に、似たような作品が増えましたが、失礼な話、本作もそんな感じかと思っていましたが、意外や意外。 かなり素人向けでかつギアのことも突っ込んで説明してくれる、どちらかというと「漫画でわかるソロキャンプ入門」と言った感じで、非常に興味深く読める。 ベテランの主人公・厳を指導者に、読者と同じ目線で初心者のヒロイン・雫をおいて、丁寧にhow to や道具の説明をしてくれます。 正直いうと、最初は二人の関係必要か?とぶっちゃけ厳のソロキャンプでいいんじゃないか?とか思っていた時期がありましたが、今はこの関係なくして物語はない!とくらいまで言えます。 雫が、ただ教わるだけでなく、健気に努力する姿が一生懸命で良いです。 花夏という厳の昔の女もでてきて関係性にあやしくなってきますが、なぞの安定感のある関係なので、そこまで心配してなかったりしてます。 それにしてもキャンプで食べる、ご飯が美味しそうで、真似したくなりますね。 もっとも、自然の中で食べるから美味しいわけで、家でやってもしょうがないんですけどね。
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2020/12/29
オンラインの出会いがオフラインでラブとなる
オンラインゲームで出会うとか時代だな~、と思っていましたが、随分前からそうなっているようで、おっさんはびっくりしてます。 オンライン上の関係をオフラインにもっていくのに抵抗ある勢なので、こんなに垣根なく付き合えるのは現代っ子だなぁと思います。 主人公は、彼氏の影響でオンラインゲームをやったが、同じオンラインゲームで出会ったという別の女性に彼氏をとられて、フラれてしまう。 そんなところに、山田という無愛想で不躾な男と出会い、リアルイベントで遭遇する・・・という流れ。 山田はプロゲーマーかつイケメンかつ女性に興味がない、という設定。 リアリティがあるかと言われれば、全くないのですが、 山田の無愛想と主人公のマシンガントークの小気味よい会話劇がラブコメのそれとなって、面白いです。 主人公の恋愛脳と無関心な山田という組み合わせも良いです。 こういう恋愛に興味ない人間が、徐々に自分の感情に気づいてくる展開すきなんですよね。 まだ2巻ですが、山田に少しづつ意識の変化があります。(まだ、ほんの少しですが。) 過去にトラウマ的な何かもあったような描写もあるので、これが解き明かされるのか楽しみに次巻を待ちたいと思います。
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2020/12/28
映画パート2公開 間近!
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何回読んでも面白い。 小難しい内容・展開もなく、テンポも良いのでサクサク読めるのが特徴。 主人公は、強すぎて伝説と化した殺し屋「ファブル」(もしくは組織の総称)が、1年間休業して一般人として日常生活を送ることからはじまる。 ただ、裏社会にいた人間がそう簡単に一般人と同じ生活ができるわけもなく、生活の支援を受けているのが大阪のヤクザ「真黒組」ということからも、色んなゴタゴタに巻き込まれていくという流れ。 ファブル・・・一般人としての名は佐藤明の、殺し屋としては天才的だが、常識的なことに関しては所々欠如しているため、少し変わった性格が素朴な人柄を生み出し、バトルの時とのギャップがたまらなくいいです。 特に、どんな相手も「瞬殺」という超強い設定が、みていて爽快なんですよね。 俺TUEEEとも言える設定ですが、力を誇示するわけではなく、 時にプロとして、時に大切なものを守るため、ただ淡々と処理していく感じが、変に飾らなくてまた格好いいんです。 プレゼンのうまい営業マンというよりは、職人っぽい感じ。 強すぎるゆえに相手を、自然に威嚇する感じも、またよき。 (添付のコマ画像参照。一生に一度は言ってみたいセリフ!) 映画がパート2公開間近ということで、再度読み直しましたが、やっぱり面白いです。 明、カッコよすぎです。
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2020/12/27
映画が知れて、観たくなる漫画
小生、映画が苦手なんですよね。 理由は簡単で、自分のペースで進められないから。 自分のほうが早いとか遅いではなく、自分のテンポと関係なく進むのが苦手なんですよね。 ん、今の何だ?と、少しでも気になるところがでてくると、先の展開が頭に入ってこないんですよ。 家でなら巻き戻せますが、映画館なんて、ずっと悶々としてしまいます。 本作は、そんな映画に取り憑かれた映画オタクの妙齢の女性が主人公。 映画をみては、その感想をブログにアップし、映画を語り合いたいが自分の価値観を曲げられないのでボッチで楽しむという内容。 毎回、何らかの映画(多くは誰もが知っているようなヒット映画)を題材にして、内容や感想、制作の背景、はてはそこから派生する作品まで紹介してくれるので、みてなくても映画を詳しくなれる感じがします。 また、熱量高く何が面白いのかを説明してくれるので、自分のように映画が苦手な人間でも、ついみたくなってしまう勢いがあります。 動画サービスとかによくある「あなたにおすすめ」といった、作品を並べただけのレコメンド機能がありますが、よっぽど人によってテンション高く紹介されたほうが心が動くなぁと思います。 また 映画は観賞ではなく体験だ とか 人には人の「面白くない」を変えることはできない など、エンタメ系関連の価値観を表した金言が多くて、そこもまた面白いんですよね。 それにしても、木根さん、というか作者の映画の知識量にはうなりますね。8巻までですが、凄まじい量の映画を紹介してくれます。 映画をよくみる人はもちろん、自分のようにあまりみないけど、なんか面白い映画ないかなと思ったときに、参考になる漫画かと思います。
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2020/12/27
高校数学の最高峰を目指す#1巻応援
絹田村子先生の「数字であそぼ。」もそうですが数学系のマンガが出てきて、かつて数学好きだったものとしてはホクホクします。 youtubeでも数学を解いている動画が増えて、個人的に世は数学ブームなのか?と期待してます。 (意図的に自分がそういう情報を拾っているだけという噂も) 数学の世界って何が面白いのかって、理論のほうが現実よりも先行しているってところなんですよね。 理論的には正しいことを証明できるけど現実で観測できない(むしろ実態がない)とか、なんで星の数ほどあります。 昔、自分が数学に夢中になったエピソードの一つが虚数です。 2乗するとー1になるものをオイラー先生が「i(アイ)」と設定し、ガウス先生が実数と虚数をあわせて「複素数平面」として導入したのが、1700~1800年代。 もう200~300年くらい前なのですが、これが今の携帯電話の回路のなかで使っていると聞いて、ぶったまげましたよ。 稀代の天才たちが水も漏らさぬ理論を作り上げて、テクノロジーが進化することで凡人たちにも活用されるとか、どんだけ数学が先行しているのかを物語るエピソードだと思います。 数学の凄さと面白さを知った青少年時代です。 (その後、大学で数学の深遠なる闇を知って挫折したものです。高校までの数学とはなんだったのか?となる感覚は「数字であそぼ。」をお読み頂くとよくわかると思います。) さて、本作は、高校数学の最高峰ともいえる「数学オリンピック」を目指す主人公の話。 部活でインターハイを狙うとかはよくありますが、数学オリンピックとはなかなかニッチなライン。 これが理解されず周囲の嘲笑の的になってますが、それでも自身の強い思いで目指す姿と、また主人公は有名私立高校を落ちて、数学オリンピック出場者がでたこともない高校から目指すハングリーなところも良い。 やっていることは頭脳戦だが、熱いスポ根の臭いを感じます。 一風変わった、だけど同じ目標をもつヒロイン(?)七瀬マミも、なんだかんだと切磋琢磨し、今後才能を発揮しそうな予感。 数学という思考世界に情熱を捧げる高校生の姿も、スポーツと違ってまた良いものですよ。
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2020/11/30
スライムをタピオカにするという発想よ
一大ジャンルになった異世界転生もの。 メインは、ゲームの世界だったり、転生したら最強だったりしてますが、最近は異世界と現実を行き来できるようになったり、通販で道具を仕入れたりとか、その内容もどんどん先鋭化していきますが、本作もその一つだと思います。 ヤクザが異世界へ。ええ、ヤクザが異世界です。 しかも、そのヤクザが現実世界のシノギで「タピオカ屋」をやっているという点が、まず本作の面白ポイント。 ヤクザがクッキー焼いちゃうくらい面白い。 競合におされうまくシノギが稼げず、代償として指詰めになってしまいますが、そのエンコから何故か「鍵」が出てきて、それが異世界にいく道具となる。 ここが第2の面白ポイント。 異世界でもヤクザはヤクザ。得意の拳にものをいわせ、スライムを倒すのですが、ふいに口に入れたスライムの残骸が予想以上の美味。 独特の食感にひらめいヤクザは、シノギが不調だったタピオカの材料にしてしまうという流れ。 これが第3の面白ポイント。 もうヤクザという設定も、タピオカという流行り物も、異世界も、フルに使っているこの発想に脱帽です。 異世界ジャンルのなかでも、俺TUEEEだったり、国盗りだったり、ほのぼのだったりに飽きた方、この一風変わった異世界ものはいかがですか?
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2020/11/27
どっちか選ぶんじゃない!二人同時に大事にするラブコメ
沸点が低いもので、アホガールを筆頭にヒロユキ氏のハイテンションギャグが大好きなんです。 新作が出ていることを見落としていたので、慌てて読みましたが、その面白さに一瞬で溶けました。 やっぱりいいです。 彼女がいる主人公が、美少女に告白されて、「正々堂々」二股するという話。 この「正々堂々」というのがポイント。 主人公は、嘘をつけないというか、変にクソ真面目なところがあるので、二股も隠れてすることができず、彼女にしっかりと懇願し、このような展開に。 そして、元々の彼女・咲(さき)と、告白した渚(なぎさ)と主人公の3人で同居生活をすることになる。 この時点で、もう十分面白い。 隠れて二股したり、つかず離れずの女性関係が多いハーレムものとも異なり「彼女」として2人と同時に付き合うとか斬新すぎるでしょ。 そして、それを許す「彼女」二人もまたスゴイ。 普通、こういう関係だと、とったとられただののドロドロの地獄絵図を想像しますが、そんなことにはならず、お互いの良いところ認め、むしろ主人公との関係を鼓舞するようなサポートもしていきます。 なんて良い子達なの…。このヒロインたちも本作の魅力なんです。 咲は思い切った性格で元気いっぱいで可愛い。 渚は甲斐甲斐しく健気で可愛い。(勉強できないというおバカ設定あり。) 2巻以降は巨乳の第3のヒロイン・理香(主人公に告白したが、玉砕)も出てきて、飽きさせません。 また、そんな魅力的なヒロインたちと織りなすラブコメもよいのですが、 何より主人公がこのヒロインたちを精一杯大事にする姿もまた魅力的です。 どんな時もどっちか一方だけに肩入れとかせず両方大事にする姿勢を貫きます。全くブレない。 二股 とやっていることは下衆っぽいですが、ここまで一生懸命だと、逆にカッコよくなるから不思議です。 どちらかを選ぶのではなく、どっちも選ぶ。 なかなかよいラブコメではないでしょうか。
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2020/11/25
かつてここまで美味しくなさそうなグルメ漫画があったのか
待ってました。個人的に好きすぎるいかゴリラ先生の新作。 (いかゴリラ先生を知らないって人は、まず「オタクだよ!いかゴリラの元気が出るマンガ」を読んでほしいです。もしくは、いかごりら先生のtwitterをみてみると雰囲気がわかると思います) 知っている方はご存知だと思いますが、独特のハイテンションが持ち味のギャグ漫画家なのですが画力がアレなんですよ。 キャラクターの手なんか 「なんで、この人クリームパンずっと持ってんの」 って言いたくなるくらいの絵。 でも、どことなくそれが味があってよいし、開き直ってギャグにしている感じもよいんです。 そして、そんな画力のいかゴリラ先生が、まさかのグルメ漫画。 グルメ漫画のウリといえば美味しそうな絵でしょう。 なんでいかゴリラ先生なんでしょう?と一瞬思いますが、まぁ、面白い。 どれも絶望的に美味しくなさそうなのですが、それをベースにしたギャグが最高なんです。 描けなくなったからと実写を使ったあたりとか腹抱えて笑いました。 基本は、美川べるのといかゴリラ、あと編集担当の方、3人で毎回ある食材や料理をテーマに沿って展開されます。 一風変わったグルメ漫画・・・というかギャグを所望しているかたに是非おすすめしたい作品です。
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2020/11/21
古き良きの出版業界の熱量を感じる
「今でこそ出版業界は新卒人気も高く、いわゆる育ちの良い高学歴出身が多いが、昔はどこも就職できない与太モンの集まりだった」 と、その昔、出版社に勤務していた時、60近いベテラン編集者に聞いたことがある。 そんな社会のはみ出しものたちで、同じように当時、社会に認められていない漫画市場をこじあけていったのだと思うと、感慨深いものがある。 本作は、特にジャンプ黄金時代の少し前、まさに生き馬の目を抜く激動の漫画時代に活躍した平松伸二の自叙伝的作品。 「ドーベルマン刑事」「ブラック・エンジェルズ」などの名作たちが、どのようにして産まれたのか、これを読むとよくわかります。 こうした平松伸二ファンはもちろんですが(おそらく、この層が多いと思いますが)あの当時の漫画業界の熱狂を知りたいという人にとっても非常に興味深い作品だったりします。 担当編集者との、口汚く罵りあうようなやりとり、時には蹴る殴るの暴行、今だったらありえないような状況を、熱量たっぷりに描いています。 あの時代の、編集者と創作者のいわゆる魂のやりとりともいえる行為は、昭和の良き時代のように感じるんですよね。 だから、必然的に内容も濃くなるのかなぁとか。 そんな濃厚な編集者たちと、今だったらハラスメントの嵐みたいなやりとりも多々ありますが、そうした中で良いものがうまれ、売上も上がりバブルとも言える出版業界の華やかな感じも描かれております。 特に、かの有名な編集者「鳥嶋和彦」(鳥山明などの担当)も出でてきて、その慧眼というか着眼点の鋭さに、後の大物ぶりを見せつけてくれます。 ジャンプ黄金期の手前という全体的に漫画市場が上り調子の時代。 歴史を知るもののとしては、これから起きるカンブリア爆発のような名作たちが産まれてくる胎動を感じずにはいられません。 平松伸二先生を知り尽くしたいだけでなく、漫画の歴史的な観点からも楽しめる1冊になると思います。
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2020/11/16
全ての創作物に感謝したくなる
話題になって読んだが、特定のコンテンツにのめり込んだような経験がある人にはあるある的な内容だと思います。 自分は創作まではいきませんが、のめり込んだ先に色んな人のレビューや別の角度でとらえた新説なるもののブログ、はては二次創作の作品まで深入りした経験があるので、よりしっくりきました。 さて、本作の内容ですが、二次創作(BLジャンル?)界隈で才能を輝かせる綾城(あやしろ)とそれに触発された読者をオムニバス形式で展開し、加えて「おけけパワー中島」というSNS上で綾城と絡んでくる謎の存在がシリーズ通してでてくるというのが基本の流れ。 綾城という彼女の読者(というか信者)にとっては神的存在に、「おけけパワー中島」が馴れ馴れしく接する姿が、良い感じでイラッとさせるんです。 特に、文面上でしか出てこないという、その不気味さも残しながら人間味もある感じが妙にリアル。 また 「おけけパワー中島」 という、一度聞いたら忘れられないネーミング! たまに、SNS上でセンスフルなネーミングの人いますけど、そういう感じなんだと思います。 綾城に触発され創作意欲を燃やす人、嫉妬する人、綾城に会いたがる人など色んなパターンの悲喜こもごもが描かれ、読んでいて自分の中にある人格の全パターンが網羅されている感じ。 オタクとしては共感の嵐です。 創作の苦しみや喜びを感じるとともに、作家様の創作物を拝ませていただけるということのありがたさを痛感する作品です。
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2020/11/13
漂う妖艶さに翻弄されます
代々のしきたりで、能面した女子・花子が織りなす学園コメディです。 この花子を一方的に好きな人が何名かいますが、全体的にラブは薄め。 基本的には、花子と友人香穂との日常がメインで、ゆるゆると読める作品です。 本作の私的見どころは、顔が能面ということなのですが、なぜか花子さんから漂ってくる妖艶さ。私、これに虜なんです。 顔が納豆のパッケージみたいですが、花子さんのスタイルの良さと、挙止動作の凛とした美しさに、顔が見えなくてもグッとくるものがあるんですよね。 あんまり顔って関係ないんだ、むしろ顔が見えないからこそ無限の可能性ある!と人間の想像の逞しさを痛感します。 能面ということで表情が変わらないように感じますが、巻数重ねていくと、なぜか前後の文脈と雰囲気だけで、花子さんの気持ちが汲み取れるようになってきて、これも新発見です。 顔は変わらないのに、怒ってる、喜んでるとか、わかってしまう。 最後に、顔をだすのか、、、いや出さないで終わって欲しい、、、という狭間でユレておりますが、いかんせん刊行速度が1年に1冊なので、待ちきれないのが当面の課題です。
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2020/11/11
あの日見た山車(ダシ)の名前を僕達はまだ知らない。
小生、埼玉県出身である。 しかも、秩父という、ど田舎出身だ。 秩父といえば「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(通称「あの花」)の舞台となったことで、有名になってしまった秩父だ。 このブームから数年後くらいに帰郷したことがあり、 その日は秩父で、、、、否、日本でも有名な三大曳山祭「秩父夜祭」の日だった。(誰も知らないというツッコミはご容赦いただきたい) 三大曳山祭と豪語しているわりには、いつ始まったか定かではないというアバウト加減が「言ったもん勝ち」という勢いを受けなくもないが、少なくとも100年以上は続いてる歴史と伝統のある祭りで、この日ばかりは、人より猪のほうが多いと言われる秩父も「休日の新宿アルタ前くらい」に人が増える。 そんな歴史ある秩父夜祭に、数年前に久々に訪れた自分は驚いた。 全て「あの花」で埋め尽くされていたのだ。 出店はもちろん、神輿や山車のてっぺんには「あの花」のキャラ「めんま」が設備されている。 しかも、その「めんま」、なんと片手を上げて天を仰ぎ、ラオウよろしくばりのいっぺんの悔い無しポーズをしているではないか。 え?こんなシーンありましたっけ?と。 何も知らない大人たちが、文字通り「とってつけた感」をうけてゲンナリした。 長くなったが、何が言いたいかというと、埼玉とはつまるところそういう県だ。 何もないのだ。 何もないから、とりあえず流行にはのっとくし、それの前では歴史なんてどうでも良くなるのだ。 アニメの聖地が多い~なんて言われるて、スグ乗っかっちゃう。 (決っして「あの花」をディスっているわけではないので悪しからず) 本作は、そうった埼玉県民の自虐とか自虐とか自虐とかが満載で、 同郷のよしみとしては「みなまでいうな」と思いながらも、つい全部読んでしまった。 ただ、埼玉県民以外読んでも「?」になりそうなほどニッチなものがあり、読者ターゲットが大丈夫かなと心配になりますが、他県の方も、上記のようにこういう県なんだということを理解しながら読むと面白いかもです。 埼玉は東京都に隣接しているからといって決して都会ではないし、なんなら東京は埼玉県民にとって魑魅魍魎が跋扈する魔都だから恐怖の対象でしかない。 東京のベッドタウンとなり、県別のGDPでは東京、大阪、愛知、神奈川に次いで5位の埼玉。(ただし、4位の神奈川には約10兆差という超えられない壁があることはここだけの秘密。) それでも、この都会なのか田舎なのか、なんなのかわからない埼玉はこれからも変幻自在に変わっていくのでしょう。 ちなみに、田舎の友人によると、ブームが去った後は、めんま神輿はなくなったようです。 以上、現場からでした。
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2020/11/11
ネタバレ
悪気がないからタチが悪い
センセーショナルなタイトルなもんで、夫の立場としてつい読んでしまった。 読んでいて、まぁ、この夫にも難ありだなと思う箇所が多々ある 例えば、 ・決めた約束を守らない ・保育園とか結婚式の準備とか丸投げしておいて後で文句を言う ・奥さんの状況を軽くみている などなど。 ただ、こう字面に出すと 「なんてひどい奴だ!」 と思う男性陣も多いと思うのだが、難しいのは、 本当に自分はこれをしないと言い切れるのか?ということ。 無意識に、特に悪気もなくやってしまったり、言ってしまったりすることってあると思うんですよね。(だから、よりタチが悪いんですが…。) 自分に余裕がなかったりすると特に起きがちで、そしてやった本人は忘れがちという罠。 著者の奥さんも最後にそれに気づくのですが、そういう不満を溜め込んで何も言わない、我慢するという状況が一番良くないんでしょうね。 どうしても夫婦という他人以上の関係になると 「言わなくてもわかってほしい」と思ってしまいがちですが、 やっぱりどこまでいっても他人には変わりないので、言葉にしないと伝わらないものが多いと思うんです。 特に、関係が始まったばかりの新婚とかは。 最後は、奥さんもきちんと旦那さんに伝えることで、旦那さんも徐々に変わっていきハッピーエンドなので、良かったです。 人間が変わることができるのは、 ・環境を変える ・付き合う人間を変える ・使う時間の優先順位を変える と良く言われますが、夫婦関係は、上記3つ全て当てはまると思うので、絶対お互いに変わることができるから、諦めず双方の歩み寄りが大事なのだと痛感しました。