小生、埼玉県出身である。
しかも、秩父という、ど田舎出身だ。

秩父といえば「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(通称「あの花」)の舞台となったことで、有名になってしまった秩父だ。

このブームから数年後くらいに帰郷したことがあり、
その日は秩父で、、、、否、日本でも有名な三大曳山祭「秩父夜祭」の日だった。(誰も知らないというツッコミはご容赦いただきたい)
三大曳山祭と豪語しているわりには、いつ始まったか定かではないというアバウト加減が「言ったもん勝ち」という勢いを受けなくもないが、少なくとも100年以上は続いてる歴史と伝統のある祭りで、この日ばかりは、人より猪のほうが多いと言われる秩父も「休日の新宿アルタ前くらい」に人が増える。

そんな歴史ある秩父夜祭に、数年前に久々に訪れた自分は驚いた。

全て「あの花」で埋め尽くされていたのだ。

出店はもちろん、神輿や山車のてっぺんには「あの花」のキャラ「めんま」が設備されている。
しかも、その「めんま」、なんと片手を上げて天を仰ぎ、ラオウよろしくばりのいっぺんの悔い無しポーズをしているではないか。

え?こんなシーンありましたっけ?と。

何も知らない大人たちが、文字通り「とってつけた感」をうけてゲンナリした。

長くなったが、何が言いたいかというと、埼玉とはつまるところそういう県だ。
何もないのだ。
何もないから、とりあえず流行にはのっとくし、それの前では歴史なんてどうでも良くなるのだ。
アニメの聖地が多い~なんて言われるて、スグ乗っかっちゃう。
(決っして「あの花」をディスっているわけではないので悪しからず)

本作は、そうった埼玉県民の自虐とか自虐とか自虐とかが満載で、
同郷のよしみとしては「みなまでいうな」と思いながらも、つい全部読んでしまった。
ただ、埼玉県民以外読んでも「?」になりそうなほどニッチなものがあり、読者ターゲットが大丈夫かなと心配になりますが、他県の方も、上記のようにこういう県なんだということを理解しながら読むと面白いかもです。

埼玉は東京都に隣接しているからといって決して都会ではないし、なんなら東京は埼玉県民にとって魑魅魍魎が跋扈する魔都だから恐怖の対象でしかない。

東京のベッドタウンとなり、県別のGDPでは東京、大阪、愛知、神奈川に次いで5位の埼玉。(ただし、4位の神奈川には約10兆差という超えられない壁があることはここだけの秘密。)

それでも、この都会なのか田舎なのか、なんなのかわからない埼玉はこれからも変幻自在に変わっていくのでしょう。

ちなみに、田舎の友人によると、ブームが去った後は、めんま神輿はなくなったようです。
以上、現場からでした。

読みたい
だれでも抱けるキミが好き

ただのエロかと思ったら

だれでも抱けるキミが好き
六文銭
六文銭

童貞地味男のゴトウとビッチなギャル・アガワさん。 冒頭からアガワさんのビッチさ全開の姿を見せつけられ、ゴトウくんはカルチャーショックをうける。 と、いうのも普段は委員会が一緒で、ギャル特有のフランクさに童貞のゴトウくんは秒でやられて、アガワさんが気になる存在になっていただけに、生々しいビッチさにショックをうけてしまった、、という流れ。 そこで童貞特有の女性に対する幻想に、第3者的に苦しむだけかと思ったら、そんな葛藤も一瞬で、ゴトウくんもアガワさんとやることをやってしまう。 そこが、ひと味違い個人的に面白いと感じました。 ゴトウくんもアガワさんのセフレの1人に成り下がってしまったことで、どこか自分だけは他の男子と違うとか思っていただけに、その落胆さと、身の程をわきまえ始める感じが、哀愁漂います。 ピュアな気持ちなど、最初からなかったのか?と。 アガワさんも掴みどころなく、ポンポン相手を代えるから、またすごい。 そんな姿にゴトウくんが嫉妬で狂いそうになって、今後どう動くのだろうか。 そして、それにアガワさんはどう反応するのかな? アガワさんがヒキ気味だと現実味があって面白いと思ってます。

ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ

嘘か真実か陰謀論

ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ
六文銭
六文銭

自分が何かと恵まれていないのは、何か大きな陰謀によるものではないか?という、ネットではびこる「陰謀論」がテーマの本作。 主人公は、いわゆる社会的に弱者の部類で、それでも自分にも特別な何か(人生大逆転できるようなものが)あるんじゃないかと日夜怪しいセミナーに通いながら過ごす。 そんな中、偶然出会った大学生の女性に恋してしまう。 関係を深めていくなかで、彼女につきまとうFACTという謎の組織の存在を知り、彼女を守るために接触。 そこは、陰謀論に染まった集団で、自分の境遇の悪さも、彼女と出会ったのも全てが大きな陰謀だったと諭され、気づくと彼もまたその思想に染まりはじめてしまう・・。という展開。 社会的な問題を扱う重そうな感じもあれば、コミカルなヌケ感もある。 現実を描いた漫画だから明らかに嘘っぽくも感じつつも、これ実はファンタジー漫画なのでは?と思うと真実のように感じてしまう。 ついつい、陰謀も本当のように感じてしまう。(ちょっと調べればわかるんですけどね) そんな感じで嘘か真実かわからないながら、自分なんかは読んでいたのでめちゃくちゃ楽しめた。 特に2巻。 主人公が上述した恋心を抱いている女性に、付け焼き刃的な稚拙な持論を展開し、一瞬で論破される様は読んでいてホント痛々しく、ゾクゾクした。 共感性羞恥をこれほど感じたシーンはないと思う。 4巻で最終巻らしいけど、どうオチをつけるか気になる。

珍遊記2~夢の印税生活編~

奇跡の続編

珍遊記2~夢の印税生活編~
六文銭
六文銭

小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。

本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
ポンコツ魔王の田舎暮らし

ポンコツ魔王の田舎暮らし

魔界にて最強の存在である魔王。しかし、コミュ障の魔王は平穏を求めて現代の田舎へ移住。動物たちが言葉を発しないため、ここにはコミュ障しかいない天国だと思い込むものの、現地住民と接触し……。魔力は最強、コミュ力は最弱。コミュ障魔王のひきこもり譚! 電子書籍版では、雑誌掲載時と同様に一部ページをカラーぺージで収録!

魔王様、投了です

魔王様、投了です

女子高生と魔王が、将棋で勝負! 将棋部部長の鳩森のもとへ、(自称)最強の魔王がやってきた。 「最強過ぎて退屈じゃ――」そう言う魔王のため、鳩森は対局を提案する。 将棋は初めての魔王。だけど自信は満々。 はたして、魔王は将棋で女子高生に勝つ事が出来るのか!? 『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』(新潮社)の、渡邉ポポが描く将棋コメディ読切16P!

試し読み
小倉アンのおいしい生活。

小倉アンのおいしい生活。

自由奔放なアン、しっかり者の妹・ノラ、変わり者のお母さんと優しいお父さん。埼玉県秩父市で暮らす、四人家族の楽しくておいしい毎日。明日試したくなる小さな工夫やアイデア満載! サイダーの爽快な飲み方/お歳暮ハムの一味違う調理法/最強のねるねるねるねの食べ方 浴室のイーハトーブ/お家で本格バイキング/平日昼間の温泉/コンビニのタピオカに隠された真実 etc…

ふらら一人でできませんっ

ふらら一人でできませんっ

「トイレも行けない」「登校もできない」「ゲームも買えない」「自己紹介もできない」「宅急便も受け取れない」「一人で帰れない」「ジュースも買えない」「ヘアサロンも行けない」「食べ放題も取りにいけない」「プレゼントも買えない」「うまく喋れない」。なーんにもできない女子高生のふららちゃんは、今日もなーんにもできませんっ!

あの日見た山車(ダシ)の名前を僕達はまだ知らない。にコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。