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影山という一人の男を軸に、彼に関わった女性達から断片的にエピソードを描いていく展開。
自然とひきこまれますね。
徐々に、影山という男の存在があらわになっていくのですが、時に酷いことされているのに、女性達にとっては勲章のように扱われているのが、よい男の条件なんでしょうね。
この陰のある感じが、良い色気を醸して、小狡いですね。
もんでん先生というと、エロスのほうに目がいきがちですが、大人の男女間を描くなら、ある種必然的な流れとして描いているので、そこまで違和感なく、むしろ良いスパイスになってます。
ただのエロ漫画でまとめるには勿体ない、きちんと人間を描いるので深みがあって面白いです。
指が6本あり悲惨な家庭環境と貧困下から、器量だけで這い上がった1人の男の生涯を、女性を通して見ていく・・・さながら1本の映画のようでした。
上下巻と短く、ちょっと物足りなく感じる部分も、ある意味ちょうど良かったです。
短編をお探しの方にはおすすめしたい作品でした。
時は高度経済成長期の北海道。貧困の底にあった少年・影山博人が成長し、やがて釧路の夜の支配者へ……俊傑・もんでんあきこ×『ホテルローヤル』で第149回直木賞を受賞した作家・桜木紫乃の最強・盟友タッグが満を持して放つ、只ならぬ傑作にして超問題作、ついに解禁。
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