日本国憲法第12章国民クイズ(国民クイズの地位)第104条国民クイズは国権の最高機関であり、その決定は国権の最高意思、最高法規として、行政、立法、司法、その他あらゆるものに絶対、無制限に優先する。本憲法もその例外ではない――。クイズに勝ち抜けばどんな願いもかなう!戦慄の国家意思決定システムが始まった!!
1989年、「モーニング」誌に登場。そのあまりに革命的なギャグセンスに善良な読者を絶句させた伝説のギャグマンガが装いも新たに(装丁:常盤響氏)、完全版として復刻!!単行本未収録作品や描き下ろしマンガなど特典満載!!これを笑わずして何を笑う!?独特のリズムが生み出すおもしろさ満載の上巻!!
BLUE
「童貞田舎者のバイブルでした!!」(松尾スズキ)山本直樹、伝説の傑作短編集!全7編!!カラー増ページでお届けする、最も美しい「BLUE」。――さてこのように俺(灰野)と九谷さんが屋上でセックスするようになったのは、特に深い理由はないのだが……。「BLUE」「ヒポクリストマトリーファズ」「なんだってんだ7days[家庭の事情の巻]」「197X」「激しい王様」「希望の友」「ずびずば」を収録。
噴火した火山のふもと村に残された、たった1匹の犬の魂の彷徨を描く44P異色感動巨編「Beautiful」。コンパからはぐれた青年たちが一晩じゅう都内ミステリースポットを徘徊すハメになる「東京トワイライトゾーン」。猿の観光名所にて、猿、幽霊、人間3つどもえのハイパーバトルが開始される「やめろ!サルをいじめるな!」。転校生は妖怪だった…!!夜の学校で校長一族の秘密が明かされる「一体何故!校長が私を襲う!!」。……などなど、描き下ろし最新作を多数収録!!
今なお語り継がれる伝説の鬼才・華倫変が放つ傑作短編集! 現代に住む若い女をヒロインに描き出す「性」と「聖」。全9篇収録。 収録作品「忘れる」「あぜ道」「下校中」「木々」「ねむる部屋」「コギャル 危ない放課後」「酒とばらの日々」「とかく現世(このよ)はくだらなすぎる」「高速回線は光うさぎの夢を見るか?」 夭折した漫画家、華倫変の最後の作品集。ひたすら眠る人の話や、オカルト宗教に傾斜する元委員長の話などなど。こうした題材を取り上げながらも、ただ暗いだけでなく、かといって分かりやすいハッピーエンドにも行かずに話を進め、絶妙な感覚を引き出します。たまに救いを感じさせるのが凄いですね。
掃除当番
『鈴木先生』で話題の著者が贈る、珠玉の名篇集。「漫画界で一番偉いこの俺が、薦める漫画はコレだっ!!ここまで人間を描きえぐった短編は見たことない!」(by若杉公徳)
「強い意志を持ちな。もっともっと強い意志を」――「虹ヶ原」という土地を舞台に、小学校の同級生たちの過去と今が交差する――。子どもたちのうわさ、トンネルの中の怪物、家族の秘密、蝶の異常発生……あらゆる糸が絡み合い織り成す、新世紀黙示録。浅野いにお初の長編連載作品。卑怯者の君へ、怠け者の君へ、嘘つきの君へ、臆病者の君へ―――。
今なお語り継がれる鬼才の伝説的傑作短編集『カリクラ』完全復刻! 鬼才・華倫変が描き出す妖しくも不条理な人間模様。(初収録 上巻:『究極タイガーボンバーナイツ』 下巻:『フルカワとウサギ』)(上巻収録作品)「究極タイガーボンバーナイツ」「赤い鎖骨」「AV」「張り込み」「スウィートハネムーン」「映研」「電車がこない」「燃えよアニメ」「ピンクの液体」
ぶらりざんばら町。ゲラ子に会った。そんな日はいい事があるってママが言っていた。ホントかな…。「ぶらりざんばら村」。王仁一族は謎の流行病いに男だけを根絶やしにされてしまい、年頃の姫の相手をニンゲンから選び出そうとするが…。「スキ姫」。「国民クイズ」「バカとゴッホ」の異才が放つ独自の世界。加藤伸吉初短編集!!
謎と不思議に満ちた場所。しかし何処よりも平和な地――。「そうだ、江豆町へ行こう。」小田扉が初めて挑んだ渾身の不条理SFギャグ長編作。「クイック・ジャパン」で2年間連載され、各方面から多くの反響・支持を得た「ブリトビラロマンSF」が新エピソードを加えて登場。前人未到の摩訶不思議ワールド!!
殺殺草紙
映画監督・三池崇史絶賛!!鬼才・駕籠真太郎が江戸を舞台に繰り広げるエロ・グロ・狂気の傑作時代喜劇!ユルユル狂気に癒されて、キリキリ恐怖に笑ってボッキ!みんなで濡れて、人間バンザイ!狂怖の13編を収録。
「マンガはどこまで表現できるのだろう」と考える事があります。“音”は聞こえなくても、音楽漫画の名作は数多くありますし、“味”がわからなくてもグルメマンガは星の数ほどあります。名作は時に、現実に存在する以上の“音”や“味”を表現することがあるように思います。『国民クイズ』が描き出したのは、現実以上の“熱狂”でした。 『国民クイズ』が描くのは、“国民クイズ”が全てを支配する日本です。“国民クイズ”とはテレビでよく見るクイズ番組そのものです。ただ、賞品のレベルがケタ違い。そこで合格者となれればどのような望みも叶えられます。ある者は、いなくなった飼い犬を探してもらい、またある者は3億円の借金の肩代わりを願います。故郷の温泉街を復興させるためにエッフェル塔を移動させた合格者もいます。合格者の希望は絶対・無制限に優先されると憲法にも規定されているのです。民主主義が達成できなかった、一国民の願いをダイレクトに迅速に達成されるのが、「国民クイズ体制国家」となった日本なのです。 「国民クイズ」にはもちろんリスクもあります。予選をくぐり抜け、本選の6名に選ばれたにもかかわらず不合格となってしまうと、「戦犯」として強制収容所で働くことになってしまうのです。視聴者は、参加者の天国と地獄を楽しみに眺め、やがて狂乱の舞台に参加しようと変わっていくのです。 これら餓鬼のような参加者をコントロールし、テレビの向こう側にいる人々の欲望に火をつけるのが、司会者・K井K一。彼自身、かつて「国民クイズ」に参加しながらも本選で不合格になってしまった「戦犯」です。奉仕労働として「国民クイズ」の司会を行います。このK井の司会がとてつもないのです。時に静かに、時に荒々しく、回答者を慰め、挑発し、弄ることで、番組を盛り上げていきます。 彼は国民にとってはトリックスターとして、「国民クイズ」の象徴として機能しているのです。 しかしK井にとって「国民クイズ」に対する思いは複雑です。強制収容所に暮らし、妻子と離れて暮らすことになった現状に怒りもあります。双子の処女と3pしたいという欲望と恵まれない子のために養護施設を作りたいという願いを同列に扱う「国民クイズ」に疑問もあります。しかし、なにより司会はK井にとっての天職でもあるのです。 最終局面、K井は完全に「司会」となり、政府やテロリストといった様々な人間思惑を超えたところまで到達します。国民の欲望は限界以上に引き出され、大衆はかつてない「熱狂」に包まれるのです。 その行き着く先はK井自身にもわからないのです。己の欲望だけを求める国民が、熱狂のもとで一丸となって暴走する…このライブ感は『国民クイズ』でしか味わえないのです。