漫画家・上田としこ。1917年(大正六)生まれ、2008年(平成二〇)没。これは、まだ誰も歩いたことがなかった「女流漫画家」という道を拓いた一人の実在した「女」を主人公とした物語である。上田としこという一人の素っ頓狂な少女が、戦前の満州ハルピンの高く広い空に、想像の絵を思いうかべた時から、日本の、女の、「漫画の歴史」ははじまったともいえる。村上もとかが渾身の力を込めて描く、漫画の青い青い春。待望の単行本第1集!
押小路男爵家の長男・龍は、武道専門学校校長・内藤の教えに感銘を受け、武道専門学校「武専」に入学することになった。その登校初日の朝、乱暴者たちとケンカをしている龍を見ている男がいた。「武専」で顔合わせを済ませた龍の前に、そのときの男が現われ…。男は部専教授・内藤高治だった。次第に戦争へと傾斜していく昭和初期の京都を舞台に、ひたすら剣の道を極めんとする男・龍の破天荒な生き方を描く!!
青春漫画の名手・松本剛の傑作たちが、電子で甦る!1990年、夏。人気ロックバンドのドラマー・トオルは、商業主義に毒された日本のロックに失望し、単身中国へ。そして、国家によってロックが厳しく規制されているはずの北京の地で、魂を揺さぶる本物のロックと、真実の愛に巡り合う――。中国地下ロックに懸ける若者達を描いた青春群像劇!
すごい音楽漫画だった!!
十万の紅軍を率いながら百万の国民党軍の包囲網をくぐり抜け、一万二千キロに及ぶ「長征」を成功させた雄姿や、抗日運動や国内抗争で勝利し中国最高指導者と登り詰めた毛沢東の半生を描く。様々な技法で描かれた壮大な人物伝記劇画。
時は近代の中国。大都市で駆け出しの物書きとして活動する青年・宋玉生(ソン・ユーシェン)は、師匠である道士・胡才良(フー・ツァイリャン)から「腕の立つ道士」を探してこいと命令を受ける。ところが、悪鬼に絡まれたり道士たちの術較べに巻き込まれたりと大変な事に!これも全ては大好きな薛姐(シュエねえちゃん)を生き返らせる為と、宋は奮闘するのだった――。『もっけ』の熊倉隆敏が描く、チャイナな仙術ファンタジー!
大好きな姉を蘇らせたい主人公は禁術を求め道教の世界へ飛び込む
伝説的傑作、歴史的復刻! ビッグコミックオリジナルの話題の連載、村上もとか『フイチン再見!』の主人公のモデルとなったのが、長谷川町子と並ぶ「女性漫画家」の開拓者 上田としこ。まだ、漫画家という職業も、まして女性の漫画家などその存在すらなかった時代に、その道を切り開いた上田としこの代表作が『フイチンさん』である。作者の満州体験を下敷きに、ハルピン一の素封家の下で、門番の父親と暮らす天真爛漫な女の子フイチンのエネルギッシュな活躍を描いた本作は、1957年~1962年「少女クラブ」で連載され大人気となり、当時としては異例の長期連載となった。あの手塚治虫氏も、上田としこを高く評価し姉のように慕っていた。単行本は何度か刊行されたものの、いずれも未完で、刊行されてもアミが抜け落ちていたり、扉が欠けていたりと不完全なものだったが、今回、連載時の雑誌、各種単行本、また新たに発見されたカラー原稿などを付け、初めてほぼ完全な形で、復刻する。上巻には、カラー扉を多数収録、村上もとかの書き下ろしエッセイ収録。
激動の中国。燎原(りょうげん)に広がる火の如く、義和団の乱は中国全土を覆っていた。絶大な外国勢力の前に、真の太平国家の建設は可能なのか!? そんな時代に抗し、ひたむきに生きる中国女性・三娘(さんじょう)。やがて、惨状を生き延び日本へ逃れた三娘の前に現れた謎の青年・北輝次郎。激しい情熱を胸に秘めつつ、どこか物憂げな彼こそ、昭和の思想界を揺るがす一大指導者、北一輝の若き日の姿だった!! <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT282~283『一輝まんだら』第1~2巻収録
再読したら良さUPしてました!!
時は1924年、大正末期――。夢を抱いて一人 上海に渡った少女がいた。その名を川島芳子・17歳。全てが手に入るというこの都市で芳子が望む夢、それは―――「男になりたい」!! 欲望、陰謀そして夢が渦巻く魔都・上海を舞台に、ヒロインにしてヒーロー・川島芳子の国を股にかけた大冒険が、いま幕を開ける! 艶やかな女性美を描き続けてきた著者の新たなる挑戦!! 『乱飛乱外』『聖骸の魔女』の田中ほさな、最新作!!
1930年(昭和5年)、ヤクザだった青柳龍兵(あおやぎ・りゅうへい)は召集を受け、関東軍・奉天独立守備隊として満州へと配属された。陽気な性格で人気者の龍兵だったが、友人である中国人の王(ワン)が罠にはめられ処刑されることになり、上官に反旗を翻した! 上官殺しの重罪人となった龍兵は、祖国を捨てこの地で生きることを決意する。伝説の青き龍、この地に蘇る――。満州を舞台にした壮大なるSF冒険活劇!
戦後75年が経ち、あの戦争を知る世代が鬼籍に入ることも珍しくなくなってきた現在、その記憶を後世に伝えるべく関係各位の協力を得て『中国からの引揚げ 少年たちの記憶』を電子化いたします。冬は零下15~20度だったという奉天で7歳まで過ごした森田拳次氏の当時の体験と、日本へ戻るまでの間に体験した出来事を綴った『中国からの引揚げ 少年たちの記憶~森田拳次編~』。「決して母さんの手を放すんじゃないよ。もし放したら、二度と会えなくなってしまうんだからね」恐ろしいほど真剣な母の表情だった。当時6歳だった私の幼心にも、異常な危機感はひしひしと伝わり、私は必死に母の手にすがりついていた。(『中国からの引揚げ 少年たちの記憶』「はじめに」より) ※本書は『中国からの引揚げ 少年たちの記憶』(中国引揚げ漫画家の会編/ミナトレナトス刊)をもとに、参加した漫画家別に1冊にまとめたものです。
美味しい&絶景!! 本物のすごい中国は奥地にある! かつて中国でアニメ作りをしていた著者、日野トミーがディープで面白い、中国の秘境を旅します。北京や上海の大都市だけじゃない! 広い、広すぎる中国には、見たこともない壮絶な崖や、見たこともない美しい山や、食べたことのない美味しいものがたっくさん! それはまさに、未知との遭遇。日本では到底経験することは不可能な、異次元の体験!と絶景の数々。ドキドキハラハラの珍道中! 本当の生の中国を行った気になって、味わえるコミックエッセイ。 イラストレーター、沢野ひとしさん推薦! 【目次】プロローグ/あこがれの九寨溝/じょうさんに再会!!/桂林へ行こう!!/食い倒れ重慶!!/雲南省に行こう!!/麗江で遊ぼう!!/玉龍雪山と虎跳峡に行こう!!/あこがれのシャングリラ!!/じょうさんの結婚式!!/西安の夜!!/兵馬俑へ!!/あとがき
途中まで満州が舞台になるのがネックになりそうですが・・・。 女漫画家パイオニアの一人である上田トシコ先生の人生を長谷川町子、手塚治虫両先生など他大物との絡みも交えながら描く女性版まんが道と呼べる力作かと。 漫画界で立場を固めた晩年部がペースアップしたので、その辺りをもうちょっと読みたかった気がしますが、全10巻でまとまって手に取りやすい作品です。