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二科てすらと名乗る女子高生に痴漢の疑いを晴らしてもらった百地俊太(愛称、桃太郎)は、彼女が「机上の空論」と呼ぶ思考実験にかかわり、日常に潜む謎に挑むことに。しかし鉄橋から飛び降り自殺を図るかのような行動をとり、自らを「見た目は女子高生だが実はおっさんだ」と言うてすらの謎は深まるばかり。正体不明の女子高生とフツーのサラリーマンの「推理しない」新感覚ミステリー第1巻!
二科てすらと名乗る女子高生に痴漢の疑いを晴らしてもらった百地俊太(愛称、桃太郎)は、彼女が「机上の空論」と呼ぶ思考実験にかかわり、日常に潜む謎に挑むことに。しかし鉄橋から飛び降り自殺を図るかのような行動をとり、自らを「見た目は女子高生だが実はおっさんだ」と言うてすらの謎は深まるばかり。正体不明の女子高生とフツーのサラリーマンの「推理しない」新感覚ミステリー第1巻!
その名は名探偵二科てすら!…という触れ込みで始めるのがぴったりかと思いきや、本作の主人公てすらはタイトルにもあるように「推理」をしません。 彼女が積み重ねるのは思考実験、机上の空論と称して仮説を組み立てることであり、興味があるのはあくまで謎そのもの。相棒のサラリーマン桃太郎がその実証実験として実際に動き仮説を確かめていく…というバディ・ストーリーです。ミステリアスな女子高生に翻弄される話が好みの方には刺さるかと。 そもそもこの二科てすらの正体ですが、中にいるのは元大学教授・二科恭哉、彼女の父親です。とある事情で入れ替わりが起きてしまい、その間「娘の人生を保全する」のが今の目的。女子高生の見た目で哀愁を漂わせたり達観したことを言うのが時折ドキッとさせてきます。 本作『推理しない』はあくまで序章ですが、オッサンJKてすらの不思議な魅力がたっぷり詰まっています。続編『二科てすらは見つからない』は二科家の家族の問題と絡め、物語が予想外の方向にドライブしていくのでこちらも読んでほしい!