高校一年生の成川滉は、刀自身の姿(=魂魄)が見えてしまう特殊能力の持ち主だった。その能力故に、刀にまつわる数々の不思議な事件に巻き込まれていく―――
長年滉の手により磨かれ、年に一度のお祭の神事をこなしてきた刀の魂魄(刀自身の姿)は、「虎落」という虎を従えた美青年だった。しかし今年はなぜか虎落から連絡が来なくて…。
闇のように真っ黒で、関わったものは狂ったように人を斬ってしまうという妖刀・闇斬丸。その刀に滉がのっとられてしまい…。
古墳時代に作られた異形の刀、七支刀。盗まれてしまった七支刀を何代にもわたって探していた墓守りたち。ついには刀鍛冶の息子である滉を誘拐し、七支刀を作らせようとするが…!?
襲刀に気に入られ、幸御家の当主に選ばれてしまった滉。しかし、それによってオロチ刀に命を狙われてしまう。その理由は二つの刀が作られた過去にあって―――
滉と父が旅行に出ることになったので、刀たちも療養のため一緒に行くことに。旅先で出会った刀は神に祭られている奉納刀やネガティブな刀で…。無事に二人は旅を終えるのか…!?
江戸時代に栄えた、刀で吉凶を占う「剣相占い」。それによって人生を狂わされた刀研ぎ師・鈴也と、「剣相の会」に巻き込まれた滉。二人の研ぎ師を繋ぐ糸とは――!?
お客さんから刀を預かった滉。その刀はなぜか獅子頭と一緒になっていた。獅子頭から刀を外そうとすると恐ろしい魂魄が姿を現した。さらにその刀は転校生と何やら関係があるみたいで…。
知り合いの若い刀匠から刀の研ぎを任された滉だったが、その魂魄はかなりの甘えん坊だった。滉は甘えん坊の刀を無事立派に研ぐことができるのか…。
刀の魂魄が見える滉が、ヨーロッパの古城に眠る太刀の謎に迫る!兄刀の姿を求めてさまよう弟刀の「かげ」。縁あって「かげ」を研ぐこととなった滉は、「かげ」を救うことができるのか―――。
現大名屋敷に伝わる刀の研ぎを任された滉。その刀は持ち主に嫌われ、落ち込んでいた。しかし滉が研ぐことで本来の心を取り戻すと、家の奥から4つの刀の柄が出てきた。刀に隠された先代の秘密が明らかに…!
葉月に誘われ、刀が題材になっている能楽「小鍛冶」を見ることになった滉。しかし観劇中に夢か現実か、「小鍛冶」の世界に入り込んでしまい、伝説の名刀「小狐丸」造りを手伝う羽目に――――。
「研がさぬ刀」が色々な研師を傷つけては彷徨っていることを知った滉は、放っておけず、襲に力を借りて、「研がさぬ刀」を探すことになったのだが…。新感覚“カタナ”ファンタジー!
刀鍛冶の祖父の付き添いで、ポーランドにやってきた滉。サーベルの魂魄と仲良くなるも、一向に日本刀の魂魄と出会えない。それには理由があって――。
襲の刀を引き抜いたことになり、幸御家の当主となった滉。しかし、これは偶然ではなく、過去から繋がる因縁によって結ばれていて―――。
幼い頃出会った「数字」が書かれた刀の魂魄たち。「なぜ? どうして数字が書かれているの?」それには深い理由があって――。
岡山県の長船に父親と一緒に行くことになった滉。長船三姉妹と再会するが、長女のすぐはの様子がおかしく――!?
小室の紹介で、滉は最上大業物・虎徹を研ぐことに。男らしい魂魄を想像した滉の前に現れた魂魄は、なんと花魁姿の美女。その容姿の由来は、吉原の遊女・真木太夫の数奇な生涯にあるというが……。
剣呑み龍を研ぐたびに、きまって悪夢に悩まされる滉。その悪夢の理由は…。また、主人(滉)のために襲(かさね)が取った行動とは―――。
天皇の象徴である三種の神器「八咫の鏡」「八尺瓊勾玉」「天叢雲剣」のうち、壇ノ浦の戦いで水底に沈んだ剣はついに戻らず、後鳥羽天皇は剣を持たぬまま即位を果たした。それ故彼は生涯をかけて剣に焦がれ続け――。
滉の許に現れた「クサナギ」と「トツカ」。人間か、または刀の魂魄か…。滉と襲は、二人の人物と共に古事記の世界に入り込み、神々と邂逅する―――!
豊臣が統べる時代が終わり、徳川家康が天下泰平に乗り出した慶長の世。すでに一振の名刀が、命や土地と同じ価値を持つ時代ではあったが戦がなくなれば、いよいよ武器としての刀は必要なくなる。時代にあわせた刀の評価を明確にするには、どうすればよいのか――。家康は新たな「刀の在り方」を模索する。一方、「慶長の刀」に導かれた滉もまた、自らの役割を全うするために動き出す―――。