あらすじ

仕事でウィーンを訪れたモーリッツとマリア・バルバラはイザークと再会する。モーリッツは、フリデリーケに生き写しのようなイザークのピアノの教え子マルヴィータに出会い、いつしか心惹かれていた。そして、ついにイザークの世界へ向けてのデビューが決まる!!しかし、イザークの心の中は、まだ自分に対する迷いが残って…
オルフェウスの窓 1巻

ドイツ・レーゲンスブルクの音楽学校、聖ゼバスチアンの塔に400年前から伝わる「オルフェウスの窓」―――男性がその窓から地上を見下ろしたとき、一番はじめに眼界に入った女性と宿命的な恋におちるという伝説を持ったその窓で、ユリウスとイザーク、またユリウスとクラウスはそれぞれ出会う。ところが伝説には続きがあり、その恋はオルフェウスとエウリディケの悲恋にならって必ず悲劇に終わるという…

オルフェウスの窓 2巻

イザークのピアノの才能に嫉妬したモーリッツは妨害工作を行うが、クラウスとイザークの学内演奏会は大成功を収める。一方、アーレンスマイヤ家の財産争いに巻き込まれたユリウスは、女性ながら男性として15年間育てられた。ユリウスの秘密を知る母以外ただ一人の男、ヤーン医師にゆすられた母とユリウスはすべてを打ち明けて裁きを受けようと決心する。しかし、その矢先に大事件が起きてしまう!!

オルフェウスの窓 3巻

偶然、クラウスが実はドイツ人ではなく、ロシア人であることを知ったユリウス。ユリウスはオルフェウスの窓で出会った宿命の恋人・クラウスにいつしか心を寄せていた。一方、イザークの才能を買うヴィルクリヒ先生は、復活祭の後、レーゲンスブルク管弦楽団との演奏会にイザークとクラウスを推薦した!フレデリーケははじめての兄の舞台のために新しい服を用意しようと…

オルフェウスの窓 4巻

ユリウスの父、アーレンスマイヤ家の当主が謎の急死をとげる。ユリウスはアーレンスマイヤ家の当主となり、18になった時点で財産を相続することとなる。アーレンスマイヤ家に潜む謎をユリウスは少しずつ調べ始める…一方、フレデリーケは、イザークを今度の舞台から降ろすようキッペンブルク夫人につめよられる。何よりも兄の舞台を楽しみにしていたフレデリーケは断るが、キッペンブルグ商会から嫌がらせを受け、働く場所がなくなって…

オルフェウスの窓 5巻

無理がたたってフレデリーケは病に倒れてしまう。イザークははじめてフレデリーケが自分のために夜の酒場で働いていたことを知り、愕然とする。一方、クラウスは学期半ばにして退学届けを出し、祖国・ロシアへと向かう。ユリウスがそのことを知った時、クラウスはすでに姿を消した後だった。ユリウスは後を追うが…

オルフェウスの窓 6巻

アーレンスマイヤ家の小間使い・ゲルトルートが犬にかみ殺されてしまう。当主も亡くなったばかりで、アネロッテの恋人も謎の死を遂げ、また邸宅は火事に見まわれ、アーレンスマイヤ家には不幸がつきまとった。復讐劇にユリウスを巻き込むわけにはいかないと、ユリウスの母・レナーテはヘルマンと会う決心をする。

オルフェウスの窓 7巻

ユリウスの母・レナ―テとヴィルクリヒ先生が亡くなった。オルフェウスの窓の伝説の通りに…二人の死で終わったかに思われた復讐劇だったが、今度はアネロッテが狙われ、マリア・バルバラもまた原因不明の病に伏していた。ユリウスはこの復讐がまだ終わっていないことを知る。一体、犯人の正体は…

オルフェウスの窓 8巻

イザークがウィーンに来て早1年が過ぎようとしていた。レーゲンスブルクを思わない日はなかったが、ある日シェーンベルク教授の娘、アマーリエと出会い、イザークは心を動かされる。また、学校で出会ったラインハルトに、一度で酒場のピアノ弾きをやっていたことを見ぬかれてしまう…

オルフェウスの窓 9巻

仕事でウィーンを訪れたモーリッツとマリア・バルバラはイザークと再会する。モーリッツは、フリデリーケに生き写しのようなイザークのピアノの教え子マルヴィータに出会い、いつしか心惹かれていた。そして、ついにイザークの世界へ向けてのデビューが決まる!!しかし、イザークの心の中は、まだ自分に対する迷いが残って…

オルフェウスの窓 10巻

イザークのデビューは大成功をおさめた。イザークと共同でリサイタルを開くことになったロシアの新進バイオリニスト、アナスタシアは実はロシアの地下組織のメンバーだった。ドイツからイザークを追ってきたロベルタは、アナスタシアの落としたメモを拾い、スパイ容疑で捕まってしまう。ロベルタはイザークをかばい、嘘をついて罪を認めたのだが…

オルフェウスの窓 11巻

そして舞台はロシアへ…アレクセイ・ミハイロフは6歳の時、母と死に別れ、祖母の家にひきとられた。兄にあたるドミートリィ・ミハイロフと会ったアレクセイは1年ぶりに肉親のぬくもりに触れる。時は流れ、アレクセイはドイツでクラウスとしてユリウスやイザークと出会い、再び祖国ロシアへと戻ってきた。アーレンスマイヤ家のいざこざに疲れ果てたユリウスは、愛するクラウスを追ってロシアへと旅立つ決心をして、ついにロシアの地を踏み…

オルフェウスの窓 12巻

ロシアは革命の真只中で、ユリウスは流れ弾に倒れてしまう。助けられたユスーポフ家で、アレクセイの名前を出したユリウスは、軟禁されてしまった。ユリウスはアナスタシアを人質にとり、ユスーポフ邸を出ることに成功したが、追い詰められ、逃げ込んだ邸宅で意外な人物に出会う。

オルフェウスの窓 13巻

追われて路地に逃げ込んだアレクセイは、ユリウスと再会する!!自分をロシアまで追ってきたユリウスに驚きを隠せないアレクセイだったが、革命にすべてを賭けるアレクセイは自分のことは忘れてくれと言い残し、去ってしまう。残されたユリウスは、アレクセイを追ってきた憲兵に問い詰められ、ビルから落下し記憶を失ってしまう。

オルフェウスの窓 14巻

記憶を失ったユリウスはユスーポフ候を頼りに生きていた。いつしかユスーポフ侯はユリウスに特別な感情を持ち始める。一方、苛酷な獄中生活の中で、一度は死まで決意したアレクセイだったが、同士の励ましで希望を持つ。遠く離れたシベリアにも同士から脱獄の用意があると知らされたアレクセイたちは、少しずつ準備を進めていた。

オルフェウスの窓 15巻

ついに再び出会ったユリウスとアレクセイ。ユリウスは記憶を失いながらも、アレクセイがかつて自分が愛した人であると悟る。ユリウスは記憶を失いながらも、再びアレクセイを愛しはじめる。二人は革命に揺れるロシアの中で、愛し合い、一緒に暮らしはじめたのだった。

オルフェウスの窓 16巻

ユリウスがまだロシアを出ておらず、アレクセイと一緒にいる事を知ったユスーポフ侯は、来年2月までにアレクセイと亡命するようユリウスに忠告する。しかし、アレクセイには、今更祖国を捨てることはできなかった。革命下のロシアでの厳しい生活の中、ユリウスは病に倒れてしまう。アレクセイは看病のため実家にユリウスを連れていき、彼女が妊娠していることを知った。

オルフェウスの窓 17巻

アレクセイの家は暴徒と化した民衆によって襲われる。身を寄せていたユリウスを、ユスーポフ侯は部下のロストフスキーを使ってかくまったが、ユリウスとアレクセイはロストフスキーがスパイだったことに気付く。罠に気付かず、ユリウスを迎えに行こうとするアレクセイ。オルフェウスの窓が用意した宿命の結末とは!?

オルフェウスの窓 18巻

舞台は再びドイツへ…アレクセイが死に、子供を死産、傷ついたユリウスがレーゲンスブルクに戻ってきた。時を同じくして、イザークもまた、妻のロベルタが息子を残して死亡し、傷心を抱いてドイツへと戻ってくる。残された者たちの物語はついに結末へ…!!