あらすじ

青雲高野球部は解散、友情も失い、更に友の責任をとって退学し、意気消沈する飛雄馬の家に、各球団のスカウト連がおしかけた。しかし、飛雄馬が目指すのは巨人軍ただ一つ。巨人軍の新人公募にチャレンジした飛雄馬、親友の伴は、厳しいテストを受け、ついに念願の巨人軍入団を果たす!飛雄馬は川上監督から、背番号16を受けつぎ、憧れの巨人軍でのプロ生活が始まった。
巨人の星 1巻

星飛雄馬は、父に幼い頃から野球を厳しく仕込まれた。「巨人軍という星座のどまん中で、ひときわでっかい明星となって光り輝け!」という父・一徹は、息子に自分の果たせなかった夢を託すのだった。父の夢に応えるため、ピッチングの練習を続け、つらい特訓に何度もくじけそうになる飛雄馬だったが、高校球界きっての天才児といわれる王貞治と出会い、野球の素晴らしさを知る。かつて、日本中を熱狂させた伝説の野球漫画、ついに登場!!見よ!満点の夜空にひときわ輝く星を――。

巨人の星(2)

父・一徹の期待を受け、青雲高校へと入学した飛雄馬は、野球部へ入り甲子園を目指す!今こそ、大リーグ養成ギプスをはずし、飛雄馬が全力投球できる時が来た。しかし、柔道部の主将・伴宙太は、野球部で注目を集める飛雄馬に異常な敵対心を燃やし、激しいしごきを浴びせるのだった。一方、紅洋高に飛雄馬より一足早く入学した花形満は、天才的強打者として活躍していた。

巨人の星(3)

青雲高校の野球部には飛雄馬の豪速球を受けられる捕手がいない…落ち込む飛雄馬の前に、ただ一人飛雄馬の球を受けられた伴が捕手として名乗り出た。そして迎えた花方満率いる紅洋高との対抗試合、二人の初舞台が訪れたが、伴はエラーを連発してしまう。素人の宙太に恥をかかせた、と伴の父は怒り心頭、試合に逆転しなければ野球部は解散させられてしまうことに…!?

巨人の星(4)

PTA会長・伴の依頼を受け、青雲高校野球部の監督となった星一徹は、数々の教訓を残し、幻のように監督の座を去った。だが、この監督の教えを胸に、青雲高校は、東京都予選でなみいる強敵をなぎ倒し、甲子園大会出場の栄誉に輝く。一方、花形満率いる紅洋高校、左門豊作の熊本農林高校も甲子園出場を決めた。ライバルたちは、待ちわびた飛雄馬との対決に、闘志を燃やす!

巨人の星(5)

甲子園大会準決勝。飛雄馬は左門豊作との対決に1対0で勝ったが、左手の親指の爪を割ってしまう。飛雄馬は爪の怪我を隠したまま、紅洋高との決勝戦をむかえ、苦心の投球を続けた。最終回、宿敵花形満に決勝ホームランを打たれ、青雲高の全国制覇の夢は潰えた。PTA会長・伴は、商売敵である花形モーターズの息子にホームランを打たれた事に腹をたて、野球部の解散を命じた。

巨人の星(6)

青雲高野球部は解散、友情も失い、更に友の責任をとって退学し、意気消沈する飛雄馬の家に、各球団のスカウト連がおしかけた。しかし、飛雄馬が目指すのは巨人軍ただ一つ。巨人軍の新人公募にチャレンジした飛雄馬、親友の伴は、厳しいテストを受け、ついに念願の巨人軍入団を果たす!飛雄馬は川上監督から、背番号16を受けつぎ、憧れの巨人軍でのプロ生活が始まった。

巨人の星(7)

憧れの巨人軍で二軍合宿生活が始まり、飛雄馬はプロの厳しさを思い知らされた。だが、持ち前の闘志で堪えぬき、オープン戦で初登板、見事完封勝利をかざった!このとき、東映の藤村コーチは、なぜか飛雄馬の投球を見て、悲劇の投手終わるかも知れないとつぶやく。この不吉な予言を聞いた父・一徹は、顔色を変えた…飛雄馬が抱える投手としての致命的欠陥とは!?

巨人の星(8)

自分の欠点を知るため、飛雄馬は新年早々雪山にこもり、自主トレーニングに励む。そこへ駆けつけた伴の指摘で、体重不足による救いがたい欠点を知らされた。しかし、飛雄馬はこのショックにもめげず、自分の欠点を補う秘策を探りながら、間近に迫ったペナントレースに闘志を燃やす。台湾キャンプでも順調な仕上がりを見せた飛雄馬だったが、川上監督はなぜかその前途に不安を抱く。

巨人の星(9)

飛雄馬は速球に一度は自信をとり戻した。しかし、公式戦で左門にホームランを打たれたことから、再び自分の欠点を思い知る。飛雄馬は新変化球の開発を決意する。死の特訓の末、魔球「大リーグボール一号」が、ついに生みだされた!欠点だけでなく、常識さえも越える魔球の誕生は、ライバルたちの闘志に火をつけた。飛雄馬、花形、左門の、新たなる戦いが始まる。

巨人の星(10)

魔球「大リーグボール一号」は誰もを凡打にしとめ、飛雄馬は快進撃を続けた。大リーグボールに抑えられ、スランプに陥ってしまった花形だったが、オールスター戦で、魔球攻略のヒントを得る。花形は人知れず血みどろの特訓を続け、ついに勝負の時を迎えた。終生のライバル・花形に、予告ホームランを宣言された飛雄馬。果たして勝負の行方は…!?

巨人の星(11)

花形は、決死の新打法で飛雄馬の魔球をスタンドに打ち込んだが、あまりに激しい打法のため、その直後グラウンド上に倒れた…。飛雄馬は命をかけた花形の挑戦に応えるべく、魔球の改良を決意し、謎の特訓に励む。やがて迎えた日本シリーズで、魔球破りの秘密兵器と対決!改良版「大リーグボール」は、果たして吉と出るか、凶と出るか!?

巨人の星(12)

日米親善試合で、飛雄馬はカージナルスの「野球ロボット」オズマと対決。大リーグボール破りの秘策に、勝ちはしたものの、「おまえも同じ野球ロボットだ」とオズマに言われ、飛雄馬は自分を見失う。迎えた宮崎キャンプで、飛雄馬は、看護婦・日高美奈と知り会う。清楚で強い心をもつ美奈との出会いは、飛雄馬に初めておとずれた青春だった。

巨人の星(13)

野球ひとすじに生きる飛雄馬に、甘い青春の夢が芽ばえていた。しかし、それもつかの間、美奈は病に倒れ、帰らぬ人となる。最愛の人を失い絶望した飛雄馬は、練習にも力が入らず、ついに二軍へ落とされてしまう。野球への情熱をも失って、再起不能となるのか…!?一方、一徹は、飛雄馬の苦境に何故か力を貸さず、宿敵オズマの入団した中日のコーチに就任する。

巨人の星(14)

大リーグボールを失い、二軍に転落した飛雄馬に苦悩の日が続く。しかし、ライバル花形の友情により、美奈の死から立ちなおり、見事に一軍にカムバックした。一方、中日コーチに就任した一徹は、オズマに大リーグボール攻略の特訓を行っていた。遂に来た父と子の対決の日、「大リーグボール一号」は完璧に破られ、飛雄馬は再び失意の底へ落ちる…

巨人の星(15)

大リーグボールを破られた飛雄馬は失意のどん底にいた。しかし、子どもの遊ぶボールの動きから、新たな魔球のヒントをつかむ。あえて二軍落ちを選んだ飛雄馬は伴と特訓にはげみ、ついに奇跡の消える新魔球「大リーグボール二号」を完成させた!見事カムバックした飛雄馬の「大リーグボール二号」は各球団の打者をまったくよせつけず、巨人を優勝へと導いた。

巨人の星(16)

「消える魔球」でカムバックした飛雄馬は、巨人軍5連覇の立役者となった。飛雄馬のライバルたちは、魔球の秘密解明に必死になっていた。一方、中日コーチ・一徹はオズマの抜けたあと、戦力の補強のため伴の獲得を球団に申し入れるが、巨人は魔球の秘密を知る伴を手放さなかった。トレード話が消え、喜ぶ伴だったが、飛雄馬は魔球の秘密にすがる伴を徹底的にしごく。

巨人の星(17)

魔球打倒に燃える飛雄馬のライバルたちはついにその謎を解きあかし、来たるシーズンにのぞむ。一方、中日の一徹は伴の打力に目をつけ、巨人軍に再度トレードを申し入れる。消える魔球の正体が明かされたことで、ついに伴は中日に移籍。伴は一徹に策を授けられ、シーズン開幕の巨人中日の第一戦をむかえる。伴は親友・飛雄馬の敵として対決することになった!

巨人の星(18)

ついに迎えた飛雄馬対伴の一戦。飛雄馬は伴にかろうじて投げ勝った。しかし、続く阪神戦、飛雄馬の消える魔球「大リーグボール二号」は花形の奇策の前に完敗した。父だけでなく、親友さえも敵となり、魔球をも失った飛雄馬は夜の街をさまよう。東京で、不良少女たちにからまれている左門を見かけた飛雄馬は、仲裁に入ろうとする。左門は不良少女の京子に恋をしてしまう。

巨人の星(19)

飛雄馬は突然下手投げに転向した。誰もが打てそうなその球を、強打者たちはまともに当てることができない。「大リーグボール三号」が完成していたのだ!連戦連勝。栄光に輝く「巨人の星」となった飛雄馬だが、その表情はなぜか暗い。対中日最終戦。かつての親友・伴が、完全試合達成目前の飛雄馬の前に立ちはだかる。それは、父と子の最後の戦いでもあった…!

巨人の星

だいぶ思ってたのと違ってました・・

巨人の星 梶原一騎 川崎のぼる
酒チャビン
酒チャビン

子供のころ、アニメはテレビで何回か見たことがありましたが、マンガの方は読んだことがなく、あらすじもよく知らなかったため、流石に名作は一度は読んでおいた方がいいだろうということで、2022年の締めの記念に手に取りました。 アニメや巷間言われてるような評判からすると、もっとゴリゴリのど根性もので、ものすごいストイックでマスラオ振な主人公がムンムン男漢してるかと思っていたのですが、ちょっと違いました。 とにかく全員が喋りすぎます。。。なんでそのような行動・発言に至ったのかの心情なども、逐一細かく丁寧に全部文字で喋ってくるので、情緒感が薄いように個人的には感じました。もっと画やコマ割りや文脈などで表現する(というか読者に読み取らせる)部分があっても良かったと思うのですが、原作がついていることも関係あるのかもしれませんね。子供を読者と想定していたこともあるのかもしれません。 そしてめちゃ湿っぽいです!よく言えば繊細な登場人物という言い方になると思うのですが、ジメジメ感がすごいです。。個人的にはそこまででもないような出来事でも、かなり気にしすぎ、引きずります。当時の人は気にならなかったのでしょうか??現代人が当時の人に比べてドライすぎるということなのかもしれませんね。主人公と伴の絡みもかなりウェットで中盤はBLの領域にまで至ってるように感じました。 ただそのあたりも、作中、主人公の父が「ほんとうの強さとはいかにも強そうに張り切った見せかけよりも、一見優しげなものの中に秘められとる場合に多い」と言っているので、あえてそういう表現にしているのかもしれません。 ただ、野球マンガでありながら、ドラマ中心で、試合のシーンを冗長に描かないところはすごく良いなと思いました。話自体も湿っぽさを抜きにすれば面白いです!テンポも抜群です。途中明らかなトンデモ理論も飛び出しますが、その辺りは全然気にならなかったです。マンガですもんね。大リーグボールが生まれるたびに、そのカラクリを予想しながら読むのも楽しかったです。