新人・町田洋による、全編描き下しデビュー単行本。辺境の小さな星、“惑星9”に暮らす人々のささやかな日常と少しのドラマ。凍り付いた美少女に思いを馳せる男、幻の映画フィルムにまつわる小さな事件、月が惑星9を離れる日、愚直な天才科学者の恋……。風にのって遠くからやってきた、涼しげな8つの物語。
新人・町田洋による、全編描き下しデビュー単行本。辺境の小さな星、“惑星9”に暮らす人々のささやかな日常と少しのドラマ。凍り付いた美少女に思いを馳せる男、幻の映画フィルムにまつわる小さな事件、月が惑星9を離れる日、愚直な天才科学者の恋……。風にのって遠くからやってきた、涼しげな8つの物語。
ようこそ、ショートショートのワンダーランドへ。笑顔と涙、驚きと共感。コメディ、昔話、ファンタジー、SF……新進の気鋭、九井諒子が描く万華鏡のようにきらめく掌編33篇。―Web文芸誌マトグロッソでの、2011年8月~2012年12月の約1年半の連載分全篇のほか、「えぐちみ代このスットコ訪問記トーワ国編」「神のみぞ知る」、描き下ろし作品も収録。
惑星9という宇宙の辺境にある小さな星にいる人々の話。 連作短編集のような形式で、惑星9の住人の生活が描かれている。どれもがちょっと不思議だけれど、描かれる人の思考や感情は共感できるので、気持ちよく世界観に引き込まれていける。 中でも「衛星の夜」という月の話が好きだった。昔、月を調査していた老人が回想する形で、そこで出会った不思議な粘菌のワルツについて語る話。ワルツの可愛らしさもさることながら、物語の自然なファンタジー感がたまらない。他の作品もハズレなし。おすすめの一冊。