あらすじ草加(くさか)は最期に何を託したのか――。原爆を抱えた戦艦「大和」轟沈の渦に飲み込まれる角松(かどまつ)と草加。頭に傷を負った草加は、最大の敵対者である角松に対し、自分を見捨てて生き残れと迫る。
数年後に迫る破局的な結末を知り歴史の改変に動く草加と、その考えを深層で理解しつつも歴史改変に抵抗感を覚え、仲間を守りつつ別の方策で解決を図らずを得ない角松のジレンマが見事に描写され、ストーリーに深みを与えています。いざ自分が同じ立場に立たされたとしたら、どう行動するだろうか…と深く考えさせられる作品です。