あらすじアラビア海が、炎に染まる……。それは、「みらい」の記録に存在せぬ戦い。――“60年後のイージス艦”「みらい」を乗っ取った男、草加(くさか)。彼の立案したインド洋からの連合国軍への攻撃が開始された。“歴史”を大きく変えていく、戦いの火蓋(ひぶた)が切って落とされる。そしてそれは、「みらい」の乗務員から“自衛官”という意識を失わせていく戦いでもあった……!
数年後に迫る破局的な結末を知り歴史の改変に動く草加と、その考えを深層で理解しつつも歴史改変に抵抗感を覚え、仲間を守りつつ別の方策で解決を図らずを得ない角松のジレンマが見事に描写され、ストーリーに深みを与えています。いざ自分が同じ立場に立たされたとしたら、どう行動するだろうか…と深く考えさせられる作品です。