あらすじかわぐちかいじが『沈黙の艦隊』を超えるスケールで描く、海と戦いの黙示録(もくしろく)!!――1942年・ミッドウェー海戦域にタイムスリップした21世紀のイージス艦「みらい」の副長・角松は、歴史的に“死ぬ運命だった”謎の大日本帝国海軍少佐・草加(くさか)を救命。そのまなざしに運命を感じた角松は、歴史の塗り替えを覚悟しながら、太平洋戦争の“真実”と“未来”を開示する!一方その頃、連合艦隊司令長官・山本五十六(いそろく)も、「みらい」の存在に気付きはじめていた……!
数年後に迫る破局的な結末を知り歴史の改変に動く草加と、その考えを深層で理解しつつも歴史改変に抵抗感を覚え、仲間を守りつつ別の方策で解決を図らずを得ない角松のジレンマが見事に描写され、ストーリーに深みを与えています。いざ自分が同じ立場に立たされたとしたら、どう行動するだろうか…と深く考えさせられる作品です。