映画で見る、イタリアの明るい雰囲気が伝わってくるような、そんなオノ・ナツメ先生の漫画が好きです。

イタリアを舞台に、陽気な人とそうでない人と偏屈な人とそうでない人と他所の国の人と、いろいろな人たちで織りなされるストーリーにホンワカとします。

本作はアパートに短期滞在(下宿)するシャーロットたちと、そのアパートの住人たちの物語です。
読み終わるときは、連作短編がすべて終わってしまうのが少しさみしくなりました。
それからイラストがフル等身でなく、ちょっとデフォルメされている姿がまた、想像力かき立てられて好きです。

ちなみに、初めて読んだとき、この方はどれほどイタリアで過ごして、このような素敵な漫画がかけるようになったんだろうと調べたところ、イタリアは語学学校での短期留学のみとありました。
あのときは、作者さんの感性とイタリアという土地の2つに憧れたのを覚えています。

イタリアというか、彼らのもとへ行ってみたいなと思える漫画です。

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ヤンキー君と白杖ガール

目からの情報過多な世の中

ヤンキー君と白杖ガール
ゆゆゆ
ゆゆゆ

登場するヤンキーは顔の傷がなくて、服の趣味が良ければ、ものすごく人が良くて純愛している好青年。 弱視の女の子に「ポエマー」と言われるほど、大好きなユキコさんの前では好青年。 一線を越えると黒豹に戻るようだけど、ユキコさん第一なので基本は好青年。 コミュニケーションお化けのようなユキコさんも、見えないからそう変わらざるを得なかったとあって、相当な苦労の上であの人となりができていて、結果が一話冒頭の白杖ケツアタックなんだなぁと思った。 コメディになる部分は、NHKの番組バリバラでみた、障害者コントを思い出させた。 障害は触れるのを避けるべきことでもなく、彼女たちには当たり前なことで、その中でのからかいや日常の楽しみ、苦労が興味深く描かれている。 もちろんコメディ要素だけでなく、しれっとヤングケアラーとなっているきょうだい児の話や、人は年を取ればいずれ見えなくなることが描かれていて、でも重たい話のはずがドロドロしておらず、あっという間に読み終えてしまった。 視力がオレサマはなるほどなと思ってしまった。 かき氷シロップはオレサマを感じさせてくれる食べ物。食品に絞ると、嗅覚が2番手のオレサマ。 ちなみに登場キャラクターのなかでは、高校生男子らしくムラムラ大好きな青野くんがとても好きだ。

ワタシってサバサバしてるから

広告で見たことがあるやつだ

ワタシってサバサバしてるから
ゆゆゆ
ゆゆゆ

主人公が「私ってサバサバしてるから〜」っていうタイプの人間でした。 「みんな私のこと「かわいい」って言ってくれるけど本命にはしてくれないね?」で知ったのですが、主人公を「うわー何こいつ」って言いたくなるキャラクター(悪役)にして、当人が落ちていくさまを眺めるジャンルっていうのがあるんですね。 身近にいたら、さりげなくフェードアウトしたくなるタイプの性格ですが、「女の敵は女」というあたりはリアルです。 そして、男の中で生きようとしているわけでなく、同性と仲良くするわけでなく、人がいっぱいいるところに飛び込んでいるのに、孤高です。 読んでいて、どうしてそういう考えに?と思ってしまい、主人公なのについていけません。 本編を悪役サイドで見ている気持ちです。 とはいえ、ライバル視されている本田さんが主人公だと、「私ってメンタル強めだから〜」と、メンタルの強さを過剰に見せつけてくるキャラクターに改変されてしまいそうで、そんな本田さんは見たくないなと思ってしまいます。 よくよく考えれば、周囲がこれほどひいた反応を取っていてもへこたれず、ゴーイングマイウェイでいられる主人公の網浜奈美は非常にメンタルが強いです。 ビジュアルが本田さんと主人公が入れ替わっていたら、どんな感想になっていたんでしょう。

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか

殴るためのお肉

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか
ゆゆゆ
ゆゆゆ

このタイトルで、この絵柄で、いわば北斗の拳。 いや、くにおくんかもしれません。 陰湿なイジメが繰り広げられる恋愛モノかと思えば、メリケンサックが出てくるタイプの恋愛モノでした。 メリケンサックと恋愛モノって、同時に存在しうるんですね。 「パワー・アントワネット」と違い、ムキムキでもなく、筋肉でもなく。 公爵令嬢として腐った世の中を正すため、いや殴りたいから主人公は暴力をふるいます。 ストッパーが無くなった彼女は強いです。 ターゲットの名前がいつの間にか「肉」呼ばわりになっていて、こうやって人でないから殴ってよしと正当化するのかなとチラと思えば、その肉がことごとく、言い訳できないレベルの悪役たちで、世直しのためには、殴っとこうかという気持ちを読者に湧き立てさせます。 そして、時の女神の力を借りて、倍速やらなんやらブーストさせて、「ボンボコボンボコ」殴って蹴って。 暴力シーン(連続)もこのきれいな絵柄のママ繰り広げられ、「創竜伝」の龍堂兄弟のようなめちゃくちゃな振る舞いも、このきれいな絵柄のママ繰り広げられます。 とりあえず公爵令嬢なので、一線は越えていないそうです。不殺です。 すべて峰打ちなので大丈夫らしいです。さすがです。 暴力で解決はよくないけれど、早いんだということはよくわかります。

らくいんたかーめらごばんめのへや
LA QUINTA CAMERA ~5番目の部屋~
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ACCA13区監察課 10th Anniversary Book

ACCA13区監察課 10th Anniversary Book

※この商品はPCモニター、タブレットなど大きいディスプレイでの閲覧を推奨しています。※ 「ACCA13区監察課」の連載開始から10年を記念した、豪華2冊組特別仕様のアニバーサリーブックが登場。1冊はオノ・ナツメが描いてきたカラーイラスト、ラフスケッチを1冊にまとめた画集本。もう1冊は単行本未収録漫画の数々と、「ACCA13区監察課」の原点となる短編作『グッバイシガレット』、そしてオノ・ナツメ新規描き下ろし漫画を加えたコミック本。10周年を迎えた「ACCA」の歴史を凝縮した、永久保存版の記念本です。【画集:収録内容】 ■コミックスカバー、口絵イラスト ■各種特典イラスト ■月刊「ビッグガンガン」表紙イラスト ■オノ・ナツメSNSイラスト ■サイン会お土産イラスト ■メディアミックス記念イラスト ■秘蔵ラフスケッチ ■キャラクター初期ラフ など、250点以上のイラストを収録!! 【コミック本:収録内容】 ■書店特典漫画 ■TVアニメ「ACCA13区監察課」Blu-ray&DVD BOX 特典小冊子収録漫画 ■ACCA×BADON CAFE BOOK描き下ろし漫画 ■ACCA13区監察課 外伝 Baccara ■グッバイシガレット ■10th Anniversary Book スペシャル描き下ろし漫画13ページ スペシャル漫画はファンからのリクエストを元にオノ・ナツメが描き下ろし!!

ザ・ゲームスターズ

ザ・ゲームスターズ

資産はあるが偏屈で人嫌いの住人グラント・ムーアと、アパートの隅々に目を配るドアマンのハワード・シュルツ。彼らにはにはそれぞれ「相手の意思を読み取れる能力」と「相手が思っているのとは逆の行動を取らせる能力」があった。同じアパートに住む若者・エリカをカルト集団から救うため、ふたりは半ば強引に手を組むがーー。

僕らが恋をしたのは

僕らが恋をしたのは

とある山奥で定年後の田舎暮らしを楽しむ、4人の男。お人よしの「大将」、プレイボーイの「キザ」、ワイルドな山男の「ドク」、無口な「教授」。そこにある日突然謎めいた美女が現れる。ひとり旅の最中に立ち寄ったという彼女だが、果たしてそれは偶然なのか。「男の楽園」の新しい住人となった彼女のあだ名は「お嬢」と決まり、お嬢が語る過 去を聞くうちに男達はしだいに彼女に惹かれていくが……。これが人生最後の恋になる!? 平均年齢70歳の男女が織りなす、大人の恋と豊かな人生の物語。

BADON

BADON

その日、首都バードンに4人の男たちが足を踏み入れた。揃いも揃って前科者である彼らの目的は「高級煙草店を起業する」こと…? 頼りにする「友」と賭けられる「夢」がある。このゲームに負けはない――『ACCA13区監察課』のオノ・ナツメによる男たちの危険な人生狂騒曲、開幕。※こちらの商品には、巻末にデジタル版限定特典イラストが収録されています。※

どこかでだれかも食べている

どこかでだれかも食べている

ひとりで食べても、だれかと食べてもーー。「食べる」ことから、やさしいドラマが生まれる。実家のロールキャベツの味、初めてはんぺん入りおでんを作った日、願いと共に齧り付いた恵方巻、結婚を決めたチャーハンの店、小さいころから数えきれないほど食べたカレー……。どこかでだれかも食べている、あの食べ物から生まれたやさしいものがたり。ほわっと胸があたたかくなるオノ・ナツメ初のフード・コミックです。〈menu〉プリン・ヨーグルト/お弁当屋/冬至/焼き芋ふかし芋/つつむもの/残業パン/クッキー裏返し/留守番の味/ブルーベリー/食卓の真ん中にのぼるもの/ポテトサラダ/温泉まんじゅう/おでんのはんぺん/クリスマスケーキ/鏡開き/恵方巻/海藻サラダ/おにぎり・おにぎらず/立飯/チャンジャチャーハン/夏・山・カレー

さらい屋五葉

さらい屋五葉

気弱で恥ずかしがり屋の浪人・秋津政之助が、足踏み入れたるは裏稼業…?本当の“絆”とは何かを問う、艶色大江戸絵巻!!気弱で恥ずかしがり屋な性格が災いして、藩から暇を出されてしまった貧乏浪人・秋津政之助。用心棒の職を転々とするものの、その頼りなげな風貌から、こちらもすぐに断られるという日々を送っていた。そんなある日、街で偶然出会った遊び人風の伊達男・弥一に用心棒を依頼された政之助は、これ幸いと請け負うが…。

つらつらわらじ 備前熊田家参勤絵巻

つらつらわらじ 備前熊田家参勤絵巻

時は寛政、江戸も半ばを過ぎた頃、「備前蜂」の紋を掲げた岡山藩熊田家藩主・治隆(はるたか)は、家臣と人足たち数百人を引き連れて、参勤の旅に出た。行列には、治隆を疎んじる幕府老中・松平定信(まつだいら・さだのぶ)の密偵も紛れ込む。江戸までの道のりは、その距離以上に長く、波乱で満ちていた。

ふたがしら

ふたがしら

時は江戸時代。盗みを生業とする赤目一味の頭目・辰五郎の死に際に立ち会った弁蔵と宗次。辰五郎はふたりの手を取り「一味のこと、まかせた」とだけ言い残し、息を引き取った。しかし、ふたり以外に証人のいないこの遺言、結局跡目に据えられたのは頭目の弟分・甚三郎だった。姐さんによるこの采配に納得いかないふたりは、一味を去ることに。どこまでも向こう見ずな男・弁蔵と、冷たい眼差しの中に何かを秘めている宗次。あての無い旅ふたり旅、でっかいことをなしとげに出立したはいいが、行く先々で騒動が…!?『さらい屋五葉』のオノ・ナツメが描く、新感覚江戸活劇!

ACCA13区監察課

ACCA13区監察課

13区に分かれた世界にある、巨大統一組織ACCA(アッカ)。ACCA本部の監察課副課長ジーン・オータスは「もらいタバコのジーン」の異名を持つ、組織きっての食えない男。そんなジーンに起こる異変、謎の影…。世界の陰謀が、ジーンを絡め取ろうと動き出す――!!属さず従い、あくまで洒脱に…オノ・ナツメが描く、組織に生きる男たちの“粋”様(いきざま)。

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