お下がりのボロい平屋で始まったふたり暮らし。
※ネタバレを含むクチコミです。
心救われる、もらった平屋モラトリアム。生田ヒロト、29歳、フリーター。定職なし、恋人なし、普通ならあるはずの?将来の不安も一切ない、お気楽な自由人です。そんな彼は、人柄のよさだけで、仲良くなった近所のおばあちゃん・和田はなえさんから、タダで一戸建ての平屋を譲り受けることに。そして、山形から上京してきた18歳の従姉妹・なつみちゃんと2人暮らしを始めました。しかし、彼の周りには生きづらい“悩み”を抱えた人々が集まってきて… 連載前から雑誌「BRUTUS」でも紹介されるなど、各メディアも大注目の真造圭伍最新作。先が見えず鬱屈した“今”だからこそ、あなたの心をスッと癒してくれる物語です。
私も山形から上京して早10年なので、ヒロ兄となっちゃんに共感しながら読んでいます。特にヒロ兄のぼんやりしてるところが非常に山形県人らしいです。山形にも色んな性格の人がいますが、みんなどこかぼんやりしています。これを私は勝手に盆地で育つからだと解釈していますが、こないだ読んだ県民性の本にも「山形の人は警戒心がないので泥棒も安心して暮らせます」と書いてあったので間違いないと思います。
ヒデキが会社で上司にパワハラされてるのは他人事とは思えず辛かったです。ヒロ兄にも俳優になりたかった過去の話がありましたが、大体どの物語でも上京と挫折はセットですよね。でも「ひらやすみ」は東京が挫折しても住み続けられる街であることに悲壮感がないからいいなと思います。実際に私自身も思い描いていた東京生活は出来ていないけど、元気に楽しく暮らしているし、夢がない訳ではないですからね!
なっちゃんの漫画家マンガとしても面白くて、夢が叶うといいなと応援しています。ちなみに山形から東京の美大に入るのは大変なので、なっちゃんはすごく努力家だと思います。