1 タイトルどおりの漫画です。アイデア最高ですね!しかも、作画の陸井栄史先生は、「いきいきごんぼ」の頃にもバキパロをよく描いていたところでもあり、大変期待された作品でした

2 …が、連載開始からしばらくは迷走しました。読者が求めたのは「烈海王が異世界に転生してゴブリンやドラゴン相手に暴れまわる」という完全娯楽爽快漫画だったと思うのですが、残念ながらちょっと変な方向に行ってしまいました。1巻で読むのをやめてしまった人も多いのでは…?

3 とはいえ、途中で無事に軌道修正され(いろいろあったようです)、3巻くらいからは、気楽に読める完全娯楽爽快漫画になりました。原作ネタも綺麗に取り入れており、素晴らしいです。
ということで、初めて読むのであれば、1話だけ読んで、次は3巻でもよいと思います

第1話はこちらから

格闘漫画の金字塔「刃牙」シリーズにおいて屈指の人気を誇る中国拳法の達人・烈海王。シリーズ第4部「刃牙道」にて、剣豪・宮本武蔵との死闘の末、惜しくもその命を散らしてしまった烈海王だったが、ハッと目覚めると異世界に…!!?? 烈海王が異世界転生ッッ!! 原作者・板垣恵介、苦笑いッッ!! まさかの衝...

読みたい
3巻以降は面白いです #推しを3行で推すにコメントする
人形紳士 少女探偵・火脚葉月 最後の事件
根本尚先生の話
人形紳士 少女探偵・火脚葉月 最後の事件
toyoneko
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根本尚先生は、秋田書店系の雑誌にギャグマンガを執筆している漫画家です。 週刊少年チャンピオンを長年読んでいた方でしたら、「現代怪奇絵巻」は印象に残っていることと思います。 なお現代怪奇絵巻は単行本化未了でしたが(厳密には、一部の話のみ、シーモア限定で読めます。ただし携帯電話用のものなので、パソコンからは読めない。)、連載終了後の書下ろし部分は、最近kindleにまとまりました。 https://manba.co.jp/boards/196294 長らく不遇の時代が続いていたのですが、趣味で描いてコミティアで売っていた本格ミステリの「怪奇探偵・写楽炎」シリーズが、ミステリマニアとミステリ作家にウケて、非常に高く評価されたことから(具体的には、芦辺拓・有栖川有栖・二階堂黎人)、文春デジタル漫画館のラインナップに加わることとなりました。 https://manba.co.jp/boards/102998 …が、私が語りたいのは、「それ以外の作品」の話です。 まず私が好きなのは、「札幌の六畳一間」シリーズ。 https://manba.co.jp/boards/177553 エッセイ漫画です。具体的には、貧乏漫画家である主人公(根本先生)が苦労する様を赤裸々に描くコメディエッセイです。 皆さん好きでしょう、漫画家が貧乏生活を送るエッセイ! 「札幌の六畳一間」「続・札幌の六畳一間」「札幌の六畳一間 無料編」などがありますが、アンリミ又は無料で全部読めます。 ここから派生して、「競売物語」もあります。これはツイッターでそこそこバズってました。 https://note.com/nemotosho/n/nd6099a76df12 根本先生のエッセイ漫画は非常に面白く、「90年代ミステリ漫画講座」も良くできています。私はこれを読んで「監察医SAYOKO」を買いました(でもまだ読んでない。)。 https://note.com/nemotosho/n/n576e649d2598 https://note.com/nemotosho/n/nd98daacdbcd6 次に、「タイムスリップ・コレクター」。 https://manba.co.jp/boards/196295 初出はコミティアらしいのですが、最近電子化されて普通に読めるようになりました(これもアンリミで読めます。)。 根本先生は古書が趣味らしいのですが、「過去にタイムスリップして、現在ではプレミアがついている本を入手できたら…」という着想から生まれたと思われる作品です。 アイデアそのものはそれほど革新的というわけではないのですが、「実際にそうなった場合に直面するであろう苦労」が様々に描かれていて、楽しい作品です。 そして最後に、今回何より紹介したかったのが、「人形紳士」です! https://manba.co.jp/boards/196296 もともとは、今年の3月ころ、根本先生が272頁を一気に書き下ろして(ただしサインペン一発書きでネーム状態)、noteに発表した作品なのですが、私は存在自体を知りませんでした。 知るきっかけとなったのは、以下のツイートです。 https://twitter.com/mysteryEQ/status/1725849354626613601 ミステリ好きが選ぶ年間ランキングで、この作品が1位(ただし非小説作品内での1位)に選ばれた、という内容です。 へーそうなんだあ、しかも無料なんだ読んでみるか、と手を出してみたのですが…いやあ… 傑作でしたよ!! 根本先生の「怪奇探偵・写楽炎」シリーズはですね、マジで「本格」なんですよね。 つまり、トリック重視で、ある意味で、ドラマ部分はそれほど重視されない。まぁ変な犯人はいますが、主人公側のキャラクターは弱い。 これに対して、「人形紳士」は、トリックも良いのですが、それよりもとにかくドラマ部分、特に、主人公たちの関係性が良いんですよ。まさかの青春ミステリ!エモい! 根本先生がこういう作品を描けるというのは本当に新鮮な喜びなんですが、贔屓目なしでも名作であり、是非もっとたくさんの人に読まれてほしい作品です。 noteでも、kindleでも無料で読めますので、皆さんガンガン読んでください! なお、発表当時のツイッターでの反応が以下にまとまっています。 https://togetter.com/li/2099294 ぜひまたこういう方向性の作品を発表してほしい(なおそのときには普通にお金を払わせてほしい。)。 なお、サインペン一発書きで、ちょっと読みづらいところもありますので、ぜひ別の人の作画で読んでみたい作品でもあります。 どこかの編集部の方、よろしくお願いします!
砂漠の野球部
最高の魔球漫画
砂漠の野球部
toyoneko
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「砂漠の野球部」は、コージィ城倉先生が、週刊少年サンデーで連載していた野球漫画です 超強豪校の落ちこぼれ野球部員たちが、鳥取の高校に転校して甲子園出場を目指す、というのがストーリーの骨格で(日本でもっとも地区予選出場校が少ないのが鳥取だそうです)、初期はわりとコメディ&お色気色が強い漫画でした(1巻の表紙参照) ある意味サンデーらしい漫画ですね しかしストーリーが進むに連れシリアス度が増し、ド根性熱血野球漫画になっていきます そのうえで、このマンガ一番の見どころは、やはり恐るべき魔球「サイレントカーブ」でしょう!(コミック8巻~) 魔球には、謎と、(屁)理屈が必要で、それが魔球の魅力を基礎づけます この点、「サイレントカーブ」は、一見地味なのに、実は恐るべき謎が隠されていて、しかもそれを裏付ける理屈が、なんというかサイコーに無茶で、それでいながらカッコよいのです。私は大好きです さらに、物語最終盤には、サイレントカーブとは異なる、最終最後の大魔球が登場します 「サイレントカーブ」と、最後の魔球! この二つの魔球が存在することで、「砂漠の野球部」は、(私の中で)最高の「魔球漫画」となったのでした 癖のある野球漫画が好きな方、昔のコージィ(又は森高夕次)の漫画が読みたい方にオススメです
ヴィンランド・サガ
贖罪の物語
ヴィンランド・サガ
toyoneko
toyoneko
ヴィンランド・サガは、ずーっと昔に最初のあたりを読んだきりだったんですが、機会があったので最新刊(26巻)まで一気読みしました いい作品でした…。本当に真摯な作品です 描かれているのは、主人公トルフィンの成長と、そして贖罪の姿 父の仇への仇討ちのためとはいえ、罪なき人々を殺し続けたトルフィンが、平和な国の建国を目指す物語です 本来であれば、多数を殺した人間は、死をもって償うしかありません しかし、逆にいえば、死をもって償えば、それで終わりです 本作は、トルフィンに対し、そんな安易な贖罪は許さず、もっとも困難な償いの道を選択させます これは、トルフィンにとっても困難な道ですが、作者自身にとっても本当に困難な道のはずです それなのに、作者の幸村誠先生は、その困難な道を、説得力をもって描き続けている それがひとつ結実するのが、26巻の最後に収録されている話で(191話「その日」)、いやぁもうたまらないですねコレ 敵を殺すという選択肢を排し、可能な限り敵対以外の選択肢を選び取って困難を乗り越えていくトルフィンは、本当に立派で、応援したくなります もちろん、物語は終わっておらず、贖罪も終わってはいませんし、トルフィンの贖罪は、どこかで終わりが来るという性質のものでもありません また、なんだかんだ描きましたが、結局、最終的にはトルフィンの死をもって全てを清算することになるのかもしれません しかし、だからといって、トルフィンのしてきたことが無駄というわけではありません 贖罪の本質というのは、結果ではなく、そこを目指す道筋そのものです トルフィンの生き方は、周囲の人々の生き方にも大きな影響を与えていますし、メタ的には、読者の生き方にすら、影響を与えているのかもしれません 本当に、素晴らしい作品です
うつ病になってマンガが描けなくなりました
これはひょっとして相原先生の最高傑作なのでは…?#1巻応援
うつ病になってマンガが描けなくなりました
toyoneko
toyoneko
「かってにシロクマ」「コージ苑」「サルまん」「真・異種格闘大戦」「ムジナ」などの名作・怪作を作り続けてきた相原コージ先生による実録エッセイ漫画です。 タイトルのとおり、自身がうつ病にかかった様子を描きます。 アイデアが出なくなり、マンガが描けなくなったので、あったことをそのままマンガに描いている…らしいのですが、その結果生まれた本作は、相原先生の最高傑作になりそうな予感のする作品です。 これまでの相原先生の作品は、良くも悪くもクセが強くて、フィクション感も強いものでした。 しかし本作は違います。 ものすごく、リアルなのです。 何しろ事実をそのまま描いてるのだから。 しかも相原先生は、うつ病のときの思考や感情を、おそらく本当にそのまま描いているようで、読者はそれをそのまま追体験できてしまいます。その破壊力たるや。 また、これは、キャリアの長い現役漫画家である相原先生だからこそ生み出せた作品でもあります。 うつ病を扱ったエッセイ漫画作品は数多く存在します。 しかし本作は、その中でも、漫画としての完成度が圧倒的に高い。ストーリーがあって、起伏があって、感情がこもっている。 こういう表現が適切かはわかりませんが、「面白い」のです! 実験漫画ばかり描いているイメージの強い相原先生ですが、こんなにも漫画力が高かったのかと、改めて実感させられます。 オマケにクセが弱くて読みやすい! これも、これまでの相原作品とは異なる点です。 つまり本作は、相原先生の漫画力が存分に発揮されながらも、読みやすくリアルなうつ病エッセイ漫画でして、これは…きっかけがあれば大いに売れますよ! 未読の方はとりあえず無料公開分だけでも読んでみることをオススメします。 https://comic-action.com/episode/3269632237294896715 #マンバ読書会
私の女神が今日も推せる ~これからも、いつまでも~
絡み合い重なり合う群像百合 #1巻応援
私の女神が今日も推せる ~これからも、いつまでも~
兎来栄寿
兎来栄寿
昨年、電子書籍のみで発刊された百合オムニバスがこの度新装版となり再構成されて紙・電子で発売となりました。 1話だけ切り取ってみても相当に満足度の高い百合短編が、相互に絡み合う群像劇として連作短編で読めるこの幸福感。 嘉神さんへの好意がクラスメイトにバレてしまい本人にまで伝わって困惑する大宮さん。 隣の席にいる多賀さんが逆隣にいる諏訪さんに向ける強い視線に気づいている、大宮さんの友人の匙本さん。 同じ塾に通う1位と2位で、それぞれの学校では1位の「最強」を目指す澄海(すみ)と尊(みこと)。 おのおの異なるさまざまな関係性から生じるストーリーは、それぞれに魅力的で胸を高鳴らせてくれます。 個人的には傍観者としても当事者になった瞬間も完璧な匙本さん、好きです。 西大路かれんさんはもっと好きです。 最初は高校生同士として出逢って絆を育みだした彼女たちの、その先の物語が描かれるのも味わい深いところです。共に過ごした時が積み重なるからこそ生まれる酸いや甘い。感情や、振る舞いに凝縮されたものが百合好きを幸せにしてくれます。 帯を缶乃さんが書かれているのもむべなるかな。百合好きの方はマストバイです。
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