これが何の漫画なのか、というのが全く見つからない。しいていうなら、田舎の夏を構成するものが全部入っているような漫画です。ページの隅から隅まで余すことなく味わわないと損するような気持ちになる。中でも、涙を含めた水の表現の芸術性が高すぎる。アシスタントさんが居たとしてもあれをひたすらカリカリ描いてる風景は凄まじいものだと想像します。
過去に囚われ前に進めない姉・庸子と、毎日何かに傷つき何かに喜ぶ眩しい日々を送る妹・きら。そのコントラストを丁寧に、余所見せず、誤魔化さず、真っ直ぐに描いているという印象です。
夏が終わると思って焦って久しぶりに読み返しましたが、こんな傑作だったか…?と驚いた。最終話ひとつ手前の32話がいちばん好きです。

#マンバ読書会

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わたしたちの好きなもの

わたしたちの好きなもの

「やさしいからだ」で大きな反響を呼んだ新鋭・安永知澄が、漫画界が誇る三賢人の原作を得て贈る、異色の「合作」シリーズが、ついに単行本化。ミステリー、ホラー、ギャグ、感動、痛み、癒し…あらゆる予断を超える、一筋縄ではいかない、これぞ驚愕の超作品集。

アコースティック

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奇想と叙情の交錯する個性派・安永知澄の、単行本未収録レア短編!!彼女の恋人は自称・音楽家。ダメ男だったはずの彼に訪れた「変化」と、甘くて哀しい人生の深淵。本作は2010年『コミックビーム』(KADOKAWA/エンターブレイン)掲載作を太田出版より電子書籍化したものです。(20頁)

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