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安永知澄(やすなが ちすみ,女性)は本名なのでしょうか。知澄という名前は初めて目にしましたが,知が澄むとはとても知的な響きをもっています。御両親は相当考えた末にこの名前に思い至ったと推測します。
1979年生まれですから,同じく「コミックビーム」育ちの「森薫」と(学年はちがいますが)同期ということになります。出身は広島県であり全国高校駅伝大会の常連校である世羅高校を卒業後に専門学校・アートカレッジ神戸に入学しています。
在学中に「コミックビーム」でマンガ大賞佳作を受賞しています。2000年に卒業し,漫画家を目指して上京します。2001 年に「白い本」がエンターブレイン社の「えんため大賞」に入賞し,商業漫画家としてデビューします。
しかし,なぜか2001年の商業誌のデビュー作品は「くそがき」となっています。「白い本」は未発表作品となり,2004年に刊行された単行本「あのころ,白く溶けてく」(短編集)の中に収録されています。その中で作者が各作品について短いコメントを記しており,「白い本」に関しては次のように記されています。
2巻に収録されてる対談で森薫先生が「安永さんはキャラクターじゃなくてシーンとか話の展開とか物語のパーツに対して愛情がある」とおっしゃっていてなるほどと思いました。男の子の坊主頭が好きな女の子の話とかまさにそうで「夏の暑い日には汗のつぶがぴっと跳ねるんだろうな」のシーンはすごく印象に残りました。でも一番好きなだったのは中学生の時に同級生だった女の子の日記が自分の鞄に入ってたことを大人になってから見つけた話かな。ちなみに3巻には上野顕太郎先生との対談が収録されています。