やわスピで読めるようになってた!
これだけ読むためにスピリッツ買ったけどやわスピで公開されてたー https://yawaspi.com/moshimotokyo/index.html 今の東京とこの東京、残念ながらこの東京より今の方が酷いようだけど、マンガとしての展開や読後感はやはり浅野いにおだった。よき。
浅野いにおと仲直り出来た読切だった。10年ほどまえにおやすみプンプンを途中まで読み「しんどいなぁ…」と感じ、デッドデッドデーモンズデデデデデストラクションの連載第1話を読んで「やっぱなぁ…」となり。
読む前はかなり構えていたのですが、実際読んでみたらびっくりするくらい登場人物たちと自分の気持ちがシンクロしてしまいもうメチャクチャ面白かったです…!
10年間漫画家のアシスタントをしているという主人公(30)は、マッチングアプリで出会った善良な男性と渋谷で飲む。
渋谷の「自分が上京してからずっと工事中の景色が好き」という主人公。
東京は「いろんな人の寄せ集めで、誰も他人に興味がないしみんながみんな上辺」だという男性。
結局2人はホテルに行かず、次に会う約束もせず別れる。
この清々しいほど後腐れのない出会いと別れが、まさに東京という街らしくてめちゃくちゃグッときました。
他人と二度と人生が交差しない、誰も自分を気にしていない、1500万人の雑踏に紛れてしまえる安心感。
普段から自分が感じている東京の魅力が、この短い読切でこれ以上なく表現されていて「浅野いにおスゲ〜〜〜!!!」という気持ちでいっぱいです。
渋谷という街は、自分自身にとっても上京して大学生活を過ごした場所だけに、登場人物たちと同じ目線に立って読むことが出来て本当に面白かったです。
この読切は、延期となってしまった「20人の漫画家が脳内に存在していた20の東京を描き下ろす『もしも東京展』のために描き下ろしたものとのこと。
今回浅野先生の作品を読んで、他の先生の作品も俄然読みたくなりました。
https://mangamoshimotokyo.jp/
東京。多くの人が行き交い、生活するこの街の片隅に彼女は生きている。大勢の中の一人として。(ビッグコミックスピリッツ2020年35号)