すばらしい!!
原作への愛、言葉への愛、何かに夢中になっている人たちへの愛、何にも夢中になれないけれど自分ができる仕事を一所懸命頑張る人への愛……この漫画には愛しかないです! 本当に素晴らしい!!
作中で主人公が述べている。
「辞書に主観はいりません。」
そう言われても普通は、だから辞書はつまらない、
それくらいにしか感じられない。
しかしそのつまらなさそうな辞書を作る作業を通して
とても面白い物語が進行する。
辞書編集者という主観を除外する仕事をしている人達が、
その仕事を「舟を編む」と主観で例える。
けして客観的ではない、むしろ曖昧な表現をする。
しかしその表現からは矛盾は感じない、
面白さと説得力がある。伝わってくる。この物語からは。
いかに辞書が、言葉が、大事な存在なのかということも。
辞書を作ることがいかに大変でいて、浪漫が溢れる、まさに
「舟を編む」仕事だということも。
辞書を編集する仕事を「舟を編む」と表現する言葉が
出版業界では古くからあることなのか、
原作者の三浦しをん先生が考えた言葉なのかはわからない。
けれども納得させられる面白い言葉であり題名だった。
玄武書房・第一営業部に勤める馬締光也は、言葉に対する鋭い感覚を買われ、辞書編集部に迎え入れられる。新しい辞書『大渡海』の完成を目指し、言葉という絆でつながった人々とともに、馬締は辞書の世界へ没頭してゆく――。本屋大賞受賞の大ベストセラー小説、待望のコミカライズ!
玄武書房・第一営業部に勤める馬締光也は、言葉に対する鋭い感覚を買われ、辞書編集部に迎え入れられる。新しい辞書『大渡海』の完成を目指し、言葉という絆でつながった人々とともに、馬締は辞書の世界へ没頭してゆく――。本屋大賞受賞の大ベストセラー小説、待望のコミカライズ!